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October 19, 2005

占い師 

career2.gif   時々、占い師のところへ行く。

ロンドンでのお気に入りはリバプール・ストリート駅の横、スピタルフィールド・マーケットのアンおばちゃん、グリニッジのアンディ兄ちゃん、ビートルズで有名なアビーロート・スタジオに近いマリーおば・姉さん(年齢不詳)である。
それぞれに、仕事、恋愛、人生相談など得意分野が違う。

私は人の言うことを聞かない。親、友人、教師、上司の意見などふんふんと聞き流すだけだ。占い師も例外ではない。彼らのアドバイスを本気で取り入れたりはしない。
では、なぜ高い金を払ってわざわざ出かけていくかと言えば、純粋にエンターティメントである。結構、話のタネになることがあるのだ。

友人は占いの結果、
「仕事上、諍いがある。『女の』上司と意見が衝突する。しかし、落ちついて対処すれば解決するので、短気を起こさないように」というのを聞いた。
確かにこの友人は数週間後に上司とかなり激しい意見の応酬があり、辞職まで考えたが、占い師の言葉を思い出し、とりあえず気持ちを抑えて対応し、その後はその上司ともうまくいっている。

しかし、わざわざ「女の」上司というだろうか?

この占い師の「予言」は厳格に言えば、正確ではない。彼女の上司は「女」ではないからだ。が、彼はカミングアウトしているゲイである。だから、本質的には「女の上司」というのは当たっている。
「アタシ、身体は男でも心は女、その辺の女より、うーんと女よ。わかって、お願い!」という思いが通じたのだろうか?
これには友人と一緒にバカ受けした例である。

私も何度か不思議な思いをした。

タロット占いの一番最初のカード。
占い師が言った。
「音楽、あるいは物を書くこと。あなたはどっちがしたいの?」
あんまり驚いて吹っ飛んでしまった。
私は音楽大学の卒業生でクラシックの勉強をずっとしてきた。
しかし、日頃から楽譜を持ち歩いたり、首にバイオリンでできるタコがあるわけではない。
どうして、わかったのだ。音楽のこと。

占い師は客を見れば、大体のことがわかるという。
金のありそうな有閑マダム風の女が来れば、たぶん夫の浮気。
やつれた主婦なら、子供の非行か、健康問題。
私は能天気な顔で占い師の前に座る。子供の頃から物事にわずらわされない性格なので、基本的に悩みはない。服装や顔つきから状況を推測できないはずだ。


それに物を書くこと。
今年、小説を出版したが、これを言われたのは五年以上も前のことで、当時はまだ書き始めていなかった。何か書きたい、と漠然とした気持ちはあったが、具体的にはっきりとした計画はなかった。

びっくりしたので、その後の会話は覚えていない。

他の占い師にも言われた。
「あなた、お金が入るわよ。これで・・・」
その占い師は右手を空間に上げ、何かを書く仕草をした。
(あ、ここでも物を書くことが出ている)と思った。
「何かしら。えーと、・・・あなた、絵を描くの?」
この占い師はものすごく霊感があるのだが、うまくイメージを言葉にできないことが時々ある。

せいぜい半年に一度、彼らのうち誰かのところへ行っているのだが、そろそろ電話で予約を入れてみようか。
またまた面白い話が聞けないものかと思っている。

投稿者 lib : October 19, 2005 08:57 PM

コメント

キャリア関係の占いがよく当たる人をご存じでしたら、ぜひ教えてください!

投稿者 MAKI : December 13, 2011 02:05 PM

長い間、コメントに気がつかず、失礼しました。 スピタルフィールドマーケットに週末 店(?)を出している アンおばさんが仕事関連では良い占い師だったと思いますが、最近、顔を見ません。 体調が悪いとの噂も・・・。 グリニッジにいるアンディ兄ちゃん(名前はうろ覚え)も仕事面が強そうでした。 連絡先を探して見ますね。 最近、コベントガーデンで中国系のおっちゃんに見てもらいましたが、観光客向けぽくて、安いけど、どーかな、って感じでした。 

投稿者 貴 : January 27, 2012 09:54 AM

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