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January 31, 2006

主張

football.gif  試合で選手やコーチがレフリーに対する抗議 を良く見かける。

明らかに正当性を欠いているものでも、
とにかくレフリーに食ってかかってイエローカードをもらうシーンもしばしば。
しかし主張が認められてしてやったり、という場面も。

とにかく主張した者勝ち!!

日本人の私には考え付かないほどアピール?している。
確かに日本人だからという以外に性格の問題もあるとは思うが、
国民性が大いに反映していると思う。


友人のイタリア人コーチのFootball Schoolに遊びに行った時の事。
その日は10才前後のクラスで子供たちが元気に走り回っていた。
天然芝で毎回練習できるという最高の環境に羨ましく思っていると
コーチの彼がミニゲームをやるから一緒にやろう、と誘ってくれた。
そしたら入った途端に“What’s your name?”と子供たちに次々と聞かれた。
その後名前を呼ばれて“パス!”“クロス!”だの要求が凄まじく
とても楽しいゲームだった。
練習後も“何処から来たの?”“何処でプレーしてるの?”等と聞かれたり
“これ出来る?”とテクニックを披露してくれたりした。

しかしながら自分が子供の時だったら大人を相手にそれだけ主張できただろうか。。。
質問することですらびくびくして出来ないようなチームであった。
そんな私が所属していたチームはその県で優勝した事もあるチーム。
最近はJリーグも出来て変わってきたとは思うが将来のある子供たちの
育成の重要性を問われた気がしてならなかった。

言われたことはきちんとできて時間にきっちりしているが自らクリエイト出来ない。
主張すれば生意気だと思われ人と違うことをすれば変わった奴だと思われがちな日本。

何度言っても当たり前の事が伝わらずなかなか思うように事が進まない。
でも何をしても自由で様々なスタイルがあるイギリス。

似ている部分も沢山ある国民性と感じることもあるが、
イギリスでプロのFootballを見ていてJリーグとの違いを強く感じるのは、
そういった違いから生まれるものではなかろうか。。。

投稿者 lib : 08:10 AM | コメント (2)

January 30, 2006

スピーチ・セラピー その3

mama.gif スピーチ・セラピストは息子の家庭や外での遊び方、他の子供との係わり合いなどについて聞いてきた。

質問に答えていると、傍らで黙々と遊んでいた息子が、大好きな機関車トーマスのおもちゃを持って来た。

「け?」と言いながら私に見せる。

「ああ、トーマスね。」と言うと彼は満足して戻っていった。

話を続けていると、次にトーマスの友達のジェームスを連れてきた。
また「け?」と言うので「ジェームスだね。」と答えると、また安心して戻って行った。

これを数回繰り返した。息子が一つずつ持ってくるキャラクターの名前を私は次々に答えた。

「すごいわ!名前を全部覚えているのね!私にも息子がいるけど、とても覚えきれないわ!」
私たちのやり取りをじっと見ていたセラピストが褒め称えてくれた。

トーマス名前当てクイズに来たんじゃないんだが。私が褒められてどうする。

しかし、私がトーマスと仲間達の名前を完璧にマスターしているのは当然である。
なぜなら、息子は自分で言葉を言えないにも関わらず、なぜかトーマスのキャラクターの名前は全部覚えていて、絵本を見たり、街でキャラクター製品などを見かけるたびに、私にその名前を当てる事を課すのであった。「け?」と言われたら3秒以内に正解を述べなければならない。

これが難しい。
例えば、赤い機関車はジェームスだけなので簡単だ。
しかし問題は青い機関車たちだ。登場頻度の高い、トーマス、ゴードン、エドワードは皆同じ青。横から見れば大きさや形が違うし、車体についている数字で分かるのだが、平面図で、正面を向いている場合はどうやって見分ければいいのか見当がつかない。

で、当てずっぽうに「エドワード」などと答える。しかし、これが外れていると息子が途端に「キーッ!」と不機嫌になる。
「え?違う?じゃあトーマス?」
「キーッ!」
「ゴ、ゴードン?」

・・・・当たったらしい。満足げに微笑む息子。よくよく見ると、確かにちいーさな字で‘Gordon‘と書いてあったりする。こんな小さな、ヨーグルトのフタなどに印刷されている絵で、どうして分かるんだ。つくづく幼児と言うのはあなどれない。

とにもかくにも、このような厳しい訓練を乗り越えてきた私である。
おもちゃのような立体物(=数字も大きさもわかる)はお茶の子さいさい・・・・。
思わぬところでセラピストに優越感を感じ、鼻息を荒くする私に、息子が次の課題を持って来た。

「パーシー。」
私は余裕で答えた。
(パーシーは同じ緑のヘンリーと間違えやすいので要注意だ。)

セラピストがしばらく考えていたようだった。

「ああ、『Percy(プァースィー)』ね!」

「Percy(プァースィー)・・・・・」

思わず反復してしまった。うう、こんなところで詰めの甘さが露呈するとは。
どんでん返しの敗北である。

だから私が勝負に来たんじゃないんですってば。

投稿者 lib : 09:40 AM | コメント (0)

January 26, 2006

狐つきの家

career2.gif  ロンドンから南に下った郊外に住んでいる。

郊外といっても住宅街なのだが、ロンドンの中心に比べると緑が多く、庭の大きさもゆったりとしている。そのせいか野生の生き物も多い。

夕暮れに家路を急ぐと、道を横切るペルシャ猫が一匹。
いや、猫よりは大きいな。 犬か? でも、尻尾がふさふさと・・・。
あの特徴のある尻尾は確か・・・マッコウくじら? 違うな。 
たぬき・・・ではなくて、きつねか? きつねだ。

きつねといえば、ロマンティックなイメージがあった。
たとえば、お使いに行く子ぎつねを心配する母ぎつねの愛「手袋を買いに」の話。あるいは過酷な大自然に生きる「北きつね物語」。

このふたつを合わせると、

子を呼ぶ母きつねの声が、北の大地の冷え切った空気に響く。
――コーン、コーン、コン、コン。
(坊や、早く帰っておいで。吹雪が来るよ!)
―― コン、コーン!
(はい、お母さん。今、帰るよ)

大自然の中で繰り広げられるロマンと親子の愛、のはずだ。

なのに、住宅地を犬猫のようにチョロチョロされると、何だかなあ・・・。おまけに生ごみをあさっている。
これだと、「野生のきつね」というよりは、「野良きつね」ではないか。

鳴き方も、はすっぱで下品な感じだ。
―― ギョン、ギョーン、ギョン!
―― クワッ! ギョン、ギョーン!
犬が風邪で声を嗄らすとこんな風だろうかと思わせる、耳障りな、いがらっぽさがある。

呼び合い通信の内容は、
(アカシア・ロード、3番地に生ごみ発見。昨夜の残りのフライド・チキンと思われる)
(了解。現場に急行する)

てな、感じか。

私の家の庭にもよくきつねがやって来る。
暖かい日には昼寝をしているのだが、このきつね、ノミでもいるのかあちこちの毛がまばらに抜けていて、尻尾なんか向こう側が透けて見えるくらいの情けなさ。
ふさふさの尻尾のないきつねはカンガルーに似ていることを発見した。

これが、毛並みの良いかわいいきつねなら、「コンちゃん」などと勝手に名前をつけて、餌を置いたりしてもいいのだが、しょぼくれて貧相な姿を見ていると、何でこんなのが私の庭にいるのかと気が滅入るばかりだ。
(貧乏臭くて、いやだなあ)というのが正直な気持ちである。

(どこか他の家に行ってくれないかな)と、こっそりパンくずを隣の家の庭に投げ込んでいる。

投稿者 lib : 08:13 AM | コメント (0)

January 25, 2006

パールのネックレス

darling.gif  ダーリンの弟とはクリスマスに会えなかったので、ロンドンの彼の家で会うことになった。

彼は、弁護士。ジョージ・クルーニによく似たハンサムボーイ。
記録を作ったこともあるくらい子供の頃から水泳に打ち込んできたので、身体もしっかりできている。
その上、お洒落でフレンドリー。彼が声をかけたら、たいていの女の子はなびいてくる。
ダーリンの兄弟とは思えない!!
遺伝子がこんなに違うなんておかしいーー。。。

いままでに、いろんなガールフレンドとつき合ったが、一緒に暮らした女はいなかった。
それが、去年から彼女と住み始めた。
義理姉としては、気になるところだが、この彼女、とてもいい子。
グラマーで美人なのに、気だてがいい。
家族中、大賛成。
お似合いのカップルだ。

食事を終え、遅くなったがお互いのクリスマスプレゼントを交換した。
その後、彼女が私に「ねえ、見てくれる?」といって渡したボックスを開けたら、
そこには、パールのネックスが入っているではないか!
クリスマスプレゼントに弟からもらったそうだ。
さーすが、弁護士、やることが違うな。
パール1個のネックレスではなく、一連全部パールなのだ。
ゲスの想像では、500ポンド以上(10万円)はしているだろうなぁ。

えーと私は、ダーリンから何をもらったかしら??
ああ、一緒に選んだコートだ。
何かが違うな。

そうだ。ダイヤもあったな!と思い出した。
そう、去年のバレンタインには、彼女、ダイヤのペンダントをもらっていた。
ダイヤのペンダントヘッドがついたネックレスで
そのときも、「コレをもらったの!!」と嬉しそうに見せてくれたっけ。
そして、コレまた可愛いんだよね。
「なくしてしまったら、困るので怖くて着けられない。」って、真剣に言うのよ。
まったく計算なく言っているんだよね。
なんて、いい子なんだろう。と私まですっかりファンになっちゃった。

パール、パール。いいな。いいな。と帰り道に騒いでいると
「あんなコンサバなもの、もらってもあなたはしないでしょう!?」というダーリン。
「パールは、アクセサリーの定番よ。持っていて困らないわよ!!」と言い返したが、
実際言われてみれば、結婚式か、葬式しかしないかな?

でも、ほしーい!!
アクセサリーをプレゼントしてもらうのは、女の喜びよねェー!?

そうだ、そういえば、ダーリンも1度だけアクセサリーをプレゼントしてくれたことあったなー。
まだ付き合い始めた頃のクリスマスプレゼントだ。
今はもうないが、ガラードという高級宝飾店へ、怖いものしらずで入っていったダーリン。
そこは、商品のディスプレイがされていない類いの店で、
店員が客の欲しい商品とバジェットを聞き、探してくるスタイル。
ダーリンは、100ポンド(約2万円)でアクセサリーを探していると伝えると、
目の前にもって来てくれた商品は、ほんの数点。

世間を知らないって強いよね。
私なら、まず入らないよね。外から中が見えない宝飾店なんて、恐すぎるもの。

もちろん、ダーリンは場違いのところに来たことを知り、おずおずと引きあげた。
しかし、めげない!!
やはり名のある所で買いたかったらしく、次にもっと庶民的?なリバティーに行き、
なんとか気に入ったものを買い、私にプレゼントしてくれた。
小さな珊瑚がついた金のピアス。
可愛らしいのよ。うれしかったなー。

しかし、しかし、たった1度だけだ!!
あの情熱は、いまではまったくなく、欲しい物は何?と聞いてくる始末。

釣った魚には餌やらずは、万国共通語なのかしら??

投稿者 lib : 09:05 AM | コメント (0)

January 24, 2006

放送時間

football.gif  日曜日、「Match of the Day」を録画しようと思いTVをつけた。
番組が始まる15分程前だったか「スヌーカー」の中継をしていた。
BBC2のTV番組欄を見るとこの時間には他の番組が始まっている筈…。
どうやらマスターズ選手権の決勝の中継らしい。
「Match of the Day」の時間になっても全く終わる気配を見せず、
アナウンサーによるとどうやら「スヌーカー」終了後に「Match of the Day」を始めるようだ。

他の番組が省略されるのは一FOOTBALLファンとしてはありがたかったが、
一体いつ終わるのやら見当が付かない。
Gコード録画の予約方法が解らない為、止むを得ず「スヌーカー」が終わるまで待つことに。。。

正確な待ち時間は忘れたが1時間近くは待ったであろうか、
「Match of the Day」開始と共に録画も開始した。トホホ。。。
お陰で「スヌーカー」には全く興味が無い私もしっかりとクライマックス??を見せられてしまった。
イングランドでFOOTBALL番組を差し置いての中継、相当なハイレベルだったに違いない。

DVDレコーダーを買ったばかりの事。
「Match of the Day」を録画しようと思った。
レコーダーの時計をほぼぴったり合わせたが念の為録画の予約を1分前からにした。
それに伴い終了時刻も1分遅らせた。(1時間の番組を62分録画)

しかし、録画開始時刻を1分過ぎてもなかなか番組は始まらず、
正確な時刻を2~3分過ぎた頃ようやく始まった。
しかも終了時刻もそれに伴い、今度は10数秒であるがオーバーしていた。

時計がずれたのかと思い翌朝BBCの時計と比べたがやはり合っていた。

日本のNHKのように開始は時間ぴったりに始まらないのかと思い、
今度は録画予約の開始時刻を早めることなく予約した。

がび~ん。。。

その日の放送は正確な時間より10数秒早く始まり、
私の大好きなオープニングの曲が途中からになってしまった。

この国は何とアバウトな国なのだろう。
まあ、今に始まったことではないが。。。

それから予約時間はいつも多めにしている。

投稿者 lib : 09:05 AM | コメント (2)

January 23, 2006

スピーチ・セラピー その2

mama.gif  スピーチ&ランゲージ・セラピスト(言語療法士)に会いに行ったのは息子が2歳3ヶ月の時だった。

その頃には、「りす」と「手」の日本語の単語を二つ、言えるようになっていた。
「りす」が最初の言葉というのもロンドンならではだが。

セラピストの女性は、息子が何か単語を言うか聞いてきた。
私は待っていました、とばかりに
「ちょうど言い始めました!英語でHandを意味する『テ』と、Squirrelを意味する『リス』です!」

しかし。
私の言う、「Squirrel」が通じなかった。
彼女は何度か「え?え?」という感じで聞きなおし、やっと
「ああ、Squirrelね!」と理解してくれた。

確かに私の発音と微妙に違う。(向こうにとっては微妙じゃないんだろうが)
「Squirrel・・・」

「Squirrel・・・」

彼女の発音を復唱する私。

私が発音矯正されてどうする。

何度か繰り返した後、「Squirrelって発音、難しいわよねえ」と慰めてくれた。

「なんだか私がスピーチセラピーを受けに来たみたい。」
というジョークが喉まで出かかったが、しゃれにならないので止めておいた。
彼女も、同じことを言いたそうに見えたが、何も言わなかった。

お互いに賢明な判断だっただろう。

私達がこんな不毛なやり取りをしている間、息子は傍らにあったおもちゃで黙々と遊んでいた。
普段は、私の注意が自分に向いていないと怒ったり騒いだりするくせに、この日は不気味なほど静かだった。

そんな彼をしばらく観察した後、セラピストは口を開いた。
「・・・・・いつもこんな感じ?」

その口調に、何か別の可能性を疑われていることを感じ取った私は、
「いいえっ。いつもはすごーくアクティブ!こんなに静かなのは珍しいです!」
と必死に弁明した。別に弁明する必要もないのだが。

(続く)

投稿者 lib : 09:56 AM | コメント (0)

January 19, 2006

欧米では、の嘘 その1

career2.gif  よく女性誌の後ろの広告に、
「欧米で大人気! ゼッタイ彼のできる奇跡のブレスレットを特別価格でお譲りします」とか
「欧米の女の子のマストアイテムのコスメ」
みたいなのが載っている。

あの手の広告を真に受ける必要もないのだが、真面目なコラムや本でも「欧米では」がよく語られている。

そのひとつがブランド物だ。

内容はだいたい、
「ブランド物を若い女の子が持つのは身分不相応です。『欧米では』これらのアイテムは上流の女性、それも成熟したマダムのみ、持つことが許されるのです」
なるほど、なるほど。
「金にあかせてブランド物を買いあさるなんて、はしたない行為です。自分がブランド物を持つのにふさわしい女性として成長し、洗練される日まで待つことを厭わない「欧米の」の女の子を見習いなさい」

でも・・・。

嘘つきー、イギリスの若い女の子も持ってるじゃないかー!

シティで働く女性の中には結構な高給取りがいる(本気でうらやましい)。ブランド物のバッグをシティで働く若いOLの手に見かけるようになったのは数年前からだ。
それまでは、いかにも有閑マダム風の女性がエルメスのバッグを持っているのを見かけるくらいだった。(お約束通りに前面のベルト部分をはずしていたので笑った)

が、歴史上、女王の統治下の英国は必ず発展すると言われているように、好景気が続いてずいぶん長い。で、一部の特別な階級(ごく簡単に「金持ち」と呼ぶこともできる)にのみ「許されていた」ブランド物の所有も、高給取りOLがまず参入し、「ごくフツーのOL」もクレジット・カードを使ってそれに続いた。
このごろは高校生くらいの女の子も時々持っている。(どうやって手に入れたんだろう。まさか、日本の女子高生と同じ「手段」を使ったのでは?)

ということは・・・。今まで「欧米の」若い子がブランド物に手を出さなかったのは、ただ単に、金がなかったからじゃないの? ううう、日本の女たちは何のために自分たちを卑下してきたのか。

同僚が新品バッグを持ってきたので、
「これ、ルイ・ヴュトン?」なんて聞くと、
「えへへ、実は『スペイン・ヴュトン』なの。親からのおみやげ」
何とコピー商品まで出回っている。よく聞いてみるとティーンエイジャーが持っているのはこの手の偽物らしい。

ちなみに私はブランド物を持っていない。飲み食いに対する情熱のせいで「エンゲル指数」が高く、服やバッグにまで回る金がないのだ。これも女として、なんだかねえ・・・。

投稿者 lib : 08:11 AM | コメント (0)

January 18, 2006

クリスマス その3

darling.gif  さて、さて、クリスマス時の嫁としての仕事だが、テーブルセッティングの手伝いから始める。
ワイングラスは揃っているのか、ナプキンは、塩、コショウはテーブルに出ているのかなどなど。
その間も、ママが使い終わった鍋など不要なものはどんどん洗い、
ターキが焼けたら、サイドの野菜たちを暖め機から出し、
(この暖め機、レストランみたいに、料理がさめないようにメインの準備ができるまで、
お皿や先にできだ料理を保温しておくもの。
活躍する時は、年に数回なんだけどママの自慢の機械みたい)
ママが切り分けたターキーを皿に載せたら、みんなのテーブルに運ぶ。

そして、食べた後が実は一番の活躍時だ。
タイミングを見計らって、皿を台所に運び、
ディッシュウォッシャー(皿洗い機)に入れられる物は、全部入れる。
はじめの頃は、何を入れてはいけないかわからなかった。
金が付いていたり、古い陶器など皿洗い機に向いていないものは、手で洗うことになる。
また、シルバーでコーティングされているカトラリーも入れてはいけない。
わからなかったら、聞くのが一番よいようだ!!
結構,陶器やカトラリーを大切にしているママが多いので、あとで泣かれても困るしね!!

そして、多いときは、7人分のスターターからデザートまでの
皿洗い機に入れられないものを洗うことになる。
これくらいはしなければ!!という男性たちが、横に立ち、拭くのを待ち構えている。
洗うの1人で拭くのは2人だ!!あせる。あせる。
だって、みんなは泡を流さないが、私はいつものように泡も流すから遅い。

英国の家では、食器の洗い方が日本とは違う。
たっぷりお湯がはいった洗い桶に洗剤を入れ泡立たせ、汚れた皿を入れ、
スポンジで汚れを落とし、そのまま洗いカゴに上げる。
そう、泡を流さない!!すすがないのだ!!!!!
私は、それがたまらないので、自分流儀で濯ぐ。
知り合いが、義理ママの家で洗い物をしているとき泡をながしていたら、
あなたは、水を使い過ぎると注意されたとか。
彼女は、それ以後、濯ぐのを止めたが、ママが見ていないときに、
自分の使う皿は、濯いで使うとか。。
本当、これだけは慣れないわよね。

さて、洗い上げる私の横で待ち構えている男性たちが、
直ちに拭いて、戸棚に入れてくれる。
そして、台所をすっかり綺麗にしてから、コーヒータイムになる。
フー。疲れる!!

これは、いつまでも汚れた皿がシンクにあるのを嫌うママの性格からで、
決して、英国人がこんな綺麗好きとは思わない。
しかし、みんな飼いならされたペットのようによく動く。感心。感心。
まあ、それだけママが怖いんだろうね。
そして、嫁の私へ、よくやったね!!という労いの言葉をかけてくれる。
ああ、これで勤めは、終わったぞ!!とコーヒーを飲む。

クリスマスディナーが終わると、この日の一番楽しいプレゼントを開ける時間がやってくる。
最近は、値段設定をして、予め欲しい物を聞いているので、外れることはない。
ただし、形や色などは購入者のセンスにかかっているので、ここが楽しみでもあり、怖いとこでもある。
以前は、何も設定していなかったので、お金は使うわ、
もらってもうれしくないプレゼントもあり、無駄だったので、今のシステムは効率がいいと評判だ。
さすがに親戚には、欲しい物を頼めないので、
いらない物をもらわないためにも、
いつも自分が何が好きかアピールしているといいと思う。
私は、クマのぬいぐるみや小物を集めているし、ポートとシングルモルトが好きと公言してきた。
おかげで,みんなプレゼントに困ると、この中から選んでくれる。ラッキー!!

以前、ママやおばあちゃんが、私が何に興味があるかわからなくて困ると言ってたそうだ。
だから、折にふれて自分は何に興味があって、
何が好き、嫌いとはっきりと主張する癖をもたないといけないみたい。
これ、日本人には弱いところよね。
でも、その積み重ねで、人間の相互理解ができるみたい。
国を問わず、基本かもしれないね。

そして、プレゼントを開け終わると、自由時間だ。
妹は、ボーイフレンドの家に出かけ、ママは居間で、最近流行の数独を始める。
本も読み飽きたし、何もすることがない我々は、また散歩に出かけることにした。

そう、非若者のクリスマスって、結構退屈なのよね。

投稿者 lib : 09:39 AM | コメント (0)

January 17, 2006

連勝

football.gif  プレミアリーグでは首位のチェルシーが10連勝、
リーガエスパニョーラでは同じく首位のバルセロナが12連勝。

共にそれぞれのリーグで破竹の勢いを見せ黄金時代の到来を思わせる。

これほど高いレベルのリーグの中で取りこぼしも無く勝ち進むというのは、
全てが上手くいっているのだろうか。
スター選手が大半で質的には両者に匹敵するチームでもここまで勝てないでいる所もある。

国籍や習慣の違う選手が集まり、以前の所属先ではチームの中心だった選手が移籍して出番が減ったり、マスコミからも色々な意味で注目される。
また怪我人が出ればメディカルスタッフもマスコミの注目の的となる。
勿論コーチの手腕や言動はとても注目されている。
時によっては選手以上に…。

様々な状況が変化しながら進んでいくがそれでもこの2チームが連勝を続けているのは事実である。

では何故ここまで勝ち続ける事が出来るのか。。。

チームは組織で構成されている。
そしてその組織が上手く機能しているのがこの2チームの共通点であるといえる。

ヘッドコーチ、アシスタントコーチ、GKコーチ、ドクター、トレーナー、マッサー、等がそれぞれ会社の社長、副社長…等という役割を担い、それぞれが連携・機能し続ける。
それを金銭面などで支えるのがオーナーや会長などといったところか。

またチェルシーには敏腕CEO(最高経営責任者)のピーター・ケニオンがいる。
彼はマンチェスター・ユナイテッドから倍の給料でヘッドハンティングされ、チェルシーのブランド化をはかり凄腕を発揮している。

注目を浴びれば批判も多くなってくるものだが、結果を残しチームの財政を潤しさらにパワーアップの補強も出来る。
一度良いサークルが出来上がるとあとは突っ走るのみか。。。

しかし試合を観ていた私はこう思った。

選手とコーチの信頼関係がとても強いのではないかと。。。
なぜならお互い人間だから。

football_17jan06.jpg
スタンフォードブリッジ。
チャンピオンズリーグでは決勝トーナメント1回戦からチェルシーとバルセロナがここで激突する。

投稿者 lib : 08:17 AM | コメント (0)

January 16, 2006

スピーチ・セラピー その1

mama.gif  息子は言葉の出るのが遅かった。

平均的には1歳半頃からいろいろ言い出すらしいのに、息子は2歳になっても相変わらず「あー」とか「ぶー」とかの赤ちゃん言葉で、意味のある言葉を全然発しなかった。こちらの言うことは分かっていた様なので、まあ個人差があるものだし、3ヶ国語環境だし、男の子だし?とあまり気にしてはいなかった。

2歳児検診の時、保健婦さんに「なにか気になる事は?」と質問された。体の発育面では特に心配事は無かったのが、それじゃあ愛想がないかな?と思い、
「まだ何も言わないんです。マミーとさえ呼んでくれない。」
と言ってみた。
「個人差があるから気にする事無いわよ」と答えてくれることを期待して。

ところが彼女の反応は私の予想を反するものだった。
「ええっ!2歳になるのに何も言わないの!それじゃ、お腹がすいた時はどうするの?喉が渇いたときはどうやってあなたに伝えるの?」
大袈裟に驚かれてしまったのだ。

お腹がすいた時はどうして分かるんだ、と言われたって、こちとら口を開くどころか目も開いていない時から面倒みてきたのだもの、母親なら自分の子供がお腹がすいてる事くらい分かるだろう。2歳の誕生日が来たその日から、母と子は言葉でしかコミュニケーションできなくなるわけでもあるまいし。

この保健婦さんは息子が新生児の頃からお世話になっていただけに、その突拍子の無い質問に私の方が驚いてしまった。

「え・・・お腹がすいた時には冷蔵庫を指差すし、喉が渇いたときにはミルクを指差すし・・・」などと、またもやしどろもどろの返答をする私だったが、彼女は凛とした声で、
「じゃあスピーチセラピストに紹介するから。日時は後から連絡するわ。」
と声高らかに宣言したのだった。

スピーチセラピスト‐‐言語療法士の話は聞いたことがあった。
言語能力に問題のある子供がスピーチセラピーを受けて、またたく間に向上した例もあるという。

どんな事をするのか少し興味があった。どうせタダだし、話のネタにもなるかなと思い(相変わらず不純な動機だが)まあいいかと了承した。

意味のない愛想を振りまいたお陰で変な展開になってしまったが、私たちはスピーチセラピストに会いに行く事になった。その話はまた来週。

投稿者 lib : 11:18 AM | コメント (0)

January 12, 2006

馬鹿受けマスク

career2.gif  年末に風邪をひいた。

タチの悪い風邪で1週間も熱が下がらず、頭痛に鼻水、喉の痛みに咳とフルコースでやられた。いつもなら、さっさと休み、ちょっと調子が良くなったら、ちょいと半日ばかり平日のショッピングを楽しんで、(風邪のトラウマから回復するために必要な、精神面における「医学的処置」であり、他意はありません)それから会社に出るところだ。

しかし、イギリスはクリスマス前でランラン気分でも、日本では追い込みの年末、仕事がガンガン入ってくる。

イギリス人は風邪をひいている同僚が会社に来るのをいやがる。もちろん、うつされると迷惑だからだ。しかし、日本では風邪をおしてでも会社に出る「むちゃくちゃな根性」がある人のほうが尊敬される。

私が働くのはロンドンにあるイギリスの会社で、日本人は私だけ。でも、クライアントは日本にいる日本人である。ふたつの文化の間での板ばさみ状態だ。

さあ、困った。

というわけで、私は風邪用のマスクを持って会社に出かけた。
日本人には子供の頃からおなじみで、冬にははずせないアイテムだが、ほとんどのイギリス人にとってはテレビでしか見たことがないという「超レアもの」だ。

ずっとはつけなかったが、同僚がそばに来たり社内ミーティングのときに着用した。
働き者、かつ、なんて思いやりのある私。

ところが、これが期待以上に受ける、受ける。

「鳥インフルエンザの検査官」
「外科医」
「マイケル・ジャクソン」(なぜか、これが一番多かった)

などと言われ、他のフロアからの見学者まで出る始末だ。どうせ見世物になるなら、お金を取ればよかった。

もちろん日本製のマスクなので、プレーンな白タイプのほかに、キティちゃんの絵入りのも用意して、バラエティとファッション性に富むように工夫もしてみた。

ボスは新年になってから、風邪をひき、ずっと会社を休んでいる。一応、家で働いていて、メールのやりとりで仕事をしている。たまに電話をしてくるのだが、声が嗄れていて、まるっきり違う人のようだ。

「僕だよ、僕だ。ゴホゴホ・・・」
「いいや、うちのボスはそんな声ではない。ボスを騙って、当社の機密(どこにそんなものが?)を盗む気だな。 本物なら、ちゃんと会社に来て顔を見せてもらおうか。え? 資料を作ってクライアントに送れ? 偽者にそんな指示をされる覚えはないね」

などと、病人の熱がますます上がるような、弱いものいじめをして楽しんでいる。

ボスが会社に来たら、懐かしの「ピカチュー」マスクを提供するつもりだ。きっと似合うと思う。

投稿者 lib : 09:01 AM | コメント (1)

January 11, 2006

クリスマス その2

darling.gif   さらに今回のクリスマスには、弟が参加しない!!
彼女のホームタウンで一緒にクリスマスを過ごすという。

ママはすっかり手抜きのクリスマスディナーに決めたようで、
なんと骨抜きのターキーを買ってきた。聞けば骨付きより、早く焼けるそうだ。
正直いって、ターキーがそれほど美味しいと思ったことはないが、この骨抜きのターキーは最悪だった。
ターキーのハムを食べているみたいに、まったく味けがない。
その上、いままで作っていたボイルドハムも、今年はオーブンで温めるだけの出来合いに変わった。
これも、塩けがきき過ぎて美味しくない!!
いつものママのターキやハムがいかによかったか気がついた。
もっと褒めておけばよかったかしら??

クリスマスディナーは、家庭によって様々だが、
一般的に、スターターには、エビのカクテル(小エビをヨーグト、ケチャップ、ソース、レモンのソースと混ぜたもの)か
スモークサーモン、
メインには、ターキーとその中につめたスタッフィング(パン粉とハーブからできている)、
ボイルドハム、そして、野菜としては、ローストされたジャガイモ、茹でた芽キャベツなどの冬野菜が3~5種類並ぶ。
ママのうちでは、イモと、芽キャベツの他、カリフラワーのチーズソースかけと茹でたインゲンが出される。
ターキーは、グレービーソースとクランベリーソースで食べるが、おかわりしたくなる料理でもない。

でもこれは料理に仕方によって変わる。
昨年あるレシピで我々が作ったら、本当においしいターキーが出来上がり、
いつもは食べないスタッフィングもおいしく、
若者たちには、大好評だった。
しかし、しかし、ママには大不評で、今年は作らせてくれなかった。残念!!
やっぱり他人にはまずくても食べ慣れた物は、おいしく感じるのよね。仕方がない!!

そして、仕上げはクリスマスプティングだ。
お腹がいっぱいでも、これを食べない訳にはいかない。
温められたプティングに、この家では、カスタードクリームをかける習慣だ。
実は、このプティングも出来合いを買うつもりだったママだが、
妹がさすがにこれだけは作りなさいよ!!と言ってくれたおかげで、
これは、おいしくいただけた。よかった!!よかった!!げっぷ。(つづく)

投稿者 lib : 09:17 AM | コメント (0)

January 10, 2006

Match of the Day

football.gif  プレミアの試合がある土曜と日曜の夜に軽快な曲と共にFootballハイライト番組が 始まる。
その名も”Match of the Day”。
大抵は10:30pm から試合数にもよるが1時間から1時間半程放送される。
土曜日はリネカーがMCを務める。

私はこの番組を毎週非常に楽しみにしている。
なぜなら得点シーンは勿論だが芸が細かい。
ゲストが大抵2人(現役・引退した監督、選手、レフリー等)いて様々なコメントが飛び出す。

特に凄いのがオフサイドか、ハンドしたか、PKに値するファールかどうか等の判断が際どいシーンにおけるリプレイ&スローモーション。
何度も繰り返し微妙な判定についてVTRを駆使して議論する。

監督がゲストの時に、「あの判定は間違いだ!」と放送中に興奮してしまい
もう一人のゲストの選手が「まあまあ、今日は我々はゲストだから」と言ってなだめる一幕も。。。

逆にレフリーがゲストの時はこの判定は何故?とか説明を求められたり、
過去の微妙なジャッジメントをVTRで流されて嘲笑されたり。。。

ピレスが小細工をしようとして試合中にPKを失敗した日の放送は、
何故かリネカーが過去にPKを失敗したシーンのVTRが流された。
それでもゲストに皮肉なことを言われたリネカーは「Thank you!」と笑顔で答えていた。
台本通りなのか??

さらに日曜にはその節の良かったシーン、悪かったシーンをプレーとは一歩離れた視点から送る「2GOOD、2BAD」がある。
審判が選手とぶつかって蹴られてしまうシーンや、空振りの総集編、試合を観ずにプログラムを見てる観客のアップ、試合中お菓子を食べている子供をアップして、得点が入ってもまだ食べてます!などと言ってカメラがずっと追いかけてBADとしたり。。。
逆にサインを求めるファンのペンが落ちたのを拾ってあげた事や、コーナーフラッグが倒れたのを選手が直したGOODな事を褒め称えたり。
よくカメラマンが追いかけているな、と思うほど技術以外の部分も色々なシーンを集めている。
イングランドの粋な?文化を垣間見てる気がする。

football_10jan06.jpg
3日のアーセナル V マンU戦

投稿者 lib : 09:49 AM | コメント (0)

January 09, 2006

ポルトガルで、食べてきた

mama.gif  ああ、イギリスを一歩出ると、どうして食べ物がこんなに美味しいんだろう。
年末をポルトガルのアルガーブで過ごした時に思った。

ポルトガルの料理はフランスの様に洗練された美味しさではないけれど、素朴な美味しさだ。
ソースなどで飾るのではなく、素材の味そのものを楽しむ料理。日本人の口にとても合う。

野菜も生きが良かった。
例えばトマト。スーパーには、今、畑から採ってきました、というような大きくて形の不揃いなトマトがごろごろと積まれていた。
なんだか畑で生きていた頃が想像できるような風体だ。
色はそれほど赤くはないのだが、食べてみると、とても甘い。

イギリスのスーパーで、お行儀よく包装されて並んでいる「完熟トマト」からはそういった「畑で生きていた過去」が想像できない。
そして真っ赤なのに味がない。なぜだろう。

オレンジやレモンもノーワックスだった。ぴかぴかしていないレモンを見るのはかえって新鮮だった。

そしてポルトガルといえば、もちろん「焼きイワシ」。
地元の家族が大声で話しながら食事していた小さなレストランで、シーズンではないと言われたが、やはり注文してしまった。
外はパリパリ、中はジューシーで絶妙の焼き加減。どんな高級魚よりも美味しい。
このイワシが5~6尾とサラダ、ポテトがついて6ユーロ程。

オリーブオイルとガーリックで炒めた小さな貝(名前忘れました)も絶品だった。
サラダは愛想のない金属製のお皿に野菜のぶつ切りを大胆に盛ってあった。
「もうちょっと何とかなるだろう」というプレゼンテーションだったが、オリーブオイルとビネガーをかけて食べるといくらでもお腹に入る。

何でもないパンひとつ食べても歯ごたえがあって小麦の香りがする。
もう、絶対的に食に対する文化レベルが違うのだ。
(しかしそれをグルメだなんだと声高に主張したりしないのがこの国の奥ゆかしいところ。)

ひとつだけ分からないのが、街なかのところどころに
「イングリッシュブレックファーストあります」
という立て看板のあるカフェを見ること。

こんな食べ物天国に来てまでも、缶詰のベークドビーンズや、油でべたべたのベーコンを食べなければ一日が始まらないイギリス人が多いということだろうか。

少し前に、フランスのシラク大統領が「あれほど不味いものを食べている国なんて信用できるか」と失言して大顰蹙をかっていた。
確かに「それを言っちゃあおしまいよ」だけれど、私も気持ちは分かります、シラクさん。

(今回は食べ物のことに夢中で、子供のことを語るのを忘れました。)

投稿者 lib : 02:21 PM | コメント (1)

January 05, 2006

宴の後

career2.gif  クリスマスが終わった。

11月の半ば頃より、クリスマス向けの広告がガンガン流れていたのが、やっと終わりになった。クリスマスプレゼント用の商品である。ゲームやCDのコマーシャルは年中だが、香水や高級チョコレートは「季節もの」といえる。

日頃、チョコレートのコマーシャルは50ペンス程度の「日常チョコ」だが、この時期のは3-5ポンドくらいの気軽なプレゼント用。ただし、一箱が10-20ポンドもするアッパー・マーケット用のは限定された客がターゲットのせいか、テレビコマーシャルはない。

雑誌で見かけるような美男美女モデルがカップルでいちゃつく香水の広告も鼻につく。
が、何といっても問題を提起したいのが下着の広告だ。あちこちの駅で、どでかいポスターにブラとパンツ姿の女がニコニコ笑っているのが、この時期の風物詩。ガールフレンドや奥さんに下着を贈る男性も少なくないからだ。

何年か前にスーパーモデルのクラウディア・シェイファーがこの姿で登場したのが最初だった記憶がある。当時、フェミニストの団体から、
「バービー人形のイメージ」
「女性を商品化している」
そんな批判が出たようだ。

元祖プッシュアップ・ブラの広告が女性に支持されたのに比べて、クラウディアのポスターが女性の反感を買ったのは確かだと思う。ただし、フェミニスト団体とは別の理由だ。

それは広告が出された時期にある。

1年中、ダイエットが頭から離れないのはイギリス女性の宿命だろう。しかし、クリスマス時期には友人や家族、親戚と旧交を温めて、パーティだの食事会、飲み会が続く。休暇中は家でゆっくりとテレビを見ながら、プレゼントでもらったお菓子を食べることが許されるフェスティバル・シーズンである。

ここへ、クラウディアの登場だ。
すんなりと伸びた、1グラムの贅肉もない肢体をさらして微笑む、この憎たらしさ。
毎年、クリスマス後に自分の腹の脂肪にギョッとしてスポーツジムに駆け込むのはわかっている。でも、せっかくのクリスマスだしね・・・という免罪符がピリピリと破れていく。
私も正直、ムッとした。お祭り気分に水をさして、いったい何様のつもりなのか?

クラウディア、仕事をよく選んで、女性を敵にしないようにね。

しかし、私の願いも空しく、今年も完璧なプロポーションのモデルたちによる下着姿のポスターは駅や街角を飾り、クリスマスの楽しみか、ダイエットかの選択を女性に迫ったのだった。

1月のスポーツジムは異常に混むのよね、まったく。

投稿者 lib : 08:43 AM | コメント (0)

January 04, 2006

クリスマス その1

darling.gif  今年もクリスマスは、ダーリンのママの家で過ごした。

いつもクリスマスの数日前にママの家に到着すると、クリスマスディナーの話がはじめる。
今年のターキーは、何処何処に頼んであるとか、スターターはどうするとか。
今年は、だれが参加するか等々。
25日当日までは、あまりプランはない。明日はどうする?なんて具合いだ。
ホームタウンにもどった妹や弟は、友人たちに会うのに忙しいが、
ダーリンは、親友1人に会えばいいので、彼らほど忙しくない。
映画を見たり、散歩をしたり、本を読んだりとゆっくりしている。
はじめはこのゆっくりが退屈だったが、
最近はこれもなかなかいいなーと日頃読めない本を沢山持ってくることにしている。
そう、やっと私もペースがわかってきたみたい。

しかし、25日になるとこれが、急に忙しくなる。
ママは、朝5時頃に起きて、ターキーをオーブンに入れる用意をはじめる。
毎年ターキーを焼く時、ママはかなり神経質になる。
以前ターキーが中まで焼けていないことがあり、
失敗した(=恥ずかしい!!)とトラウマになっているとか。

そんな忙しい中、朝食を用意してくれる。
「シャンペーンブレックファーストよ!!」とママは、誇らしげにみんなに言う。
クリスマスは、みんな少しオシャレをして、テーブルに着く。
シャンパンをオレンジで割り、ハッピークリスマス!!と乾杯して、
スモークサーモン、スクランブルエッグとトーストを食べる。

それが終わると、ダーリン、弟、妹とおまけの私は、ママがクリスマスディナーを準備をしている間に、
パパのおばあさんの家にプレゼントを持って訪れる。
おばあさんを車に乗せて近くにいる伯母さんの家にお邪魔する。
「何を飲むんだい?」なんてすでに赤い顔をしている酒好きの叔父さんがみんなに聞いている。
クリスマスディナーの準備で忙しい伯母さんにかわり従姉妹たちがカナッペを用意してくれる。
そして、最近どうしうているの?と近況報告とし合い、お互いにもらったプレゼントを開けて、
「素敵ね!!」「ありがとう!!」と礼儀正しく御礼を言っている。
そう、たとえ欲しくない物であっても、笑顔で御礼を言えるのはすごいなー。
小1時間過ぎると、妹がそろそろ失礼しないと、、といい、次の目的地ママのおばあさんの家に行く。
そこには叔父さんや従姉妹たちがすでに来ている。
ここでもプレゼントを渡し、開けて御礼をいい、お互いの近況報告をしながら、
またまた、つまみを食べ、酒を飲みながらまた小1時間近く話す。

やっと帰ってくるとクリスマスディナーの始まる時間に相応しい2時頃となる。
そう、みんな近くの町に住んでいるのでお互いにこんなクリスマスの習慣が続いていた。

が、今年は、一人のおばあちゃんが亡くなり、
もう一人は、入院で、いきなりこの習慣がなくなってしまった。
そして、なんと朝食が終わったら、みんなで散歩をするという、のんびりクリスマスになってしまった。
ダーリンは社交的ではないが、この慣習がなくなったのは、やはりちょっぴり寂しいようだ。
おばあちゃんの存在って大きかったんだなー。(つづく)

投稿者 lib : 08:41 AM | コメント (0)

January 03, 2006

イングランド

football.gif  この国に来てプレミアの試合数の多さに驚いた。

観る側である私にとってはとても嬉しい事だ。
18日にプレミアリーグ、21日はカーリングカップ、
年末のプレミアリーグはクリスマス明けの26日、続けて28日、31日、
新年は2日からで7日にはFAカップが始まる。

2月にはチャンピオンズリーグの決勝トーナメントも始まる。
今からスケジュールのチェックに余念が無い。

チームにより多少日程は異なるが、クリスマス休暇のあるリーガエスパニョーラと比べ、
明らかに過密日程である。
その中で12月に日本の世界クラブ選手権に出場したリバプールは、
決勝では負けたもののプレミアリーグでは年末までに10連勝を記録している。

この過密スケジュールで記録を塗り替えたり、
高いパフォーマンスを維持する選手達の年俸が高いのは頷ける。

そして6月にはワールドカップもあり、
Football ファンの私にとって2006年は更に楽しい年になりそうである。

1月1日には故ジョージ・ベストの追悼番組が夜九時からBBCでなんと3時間も放送され、
その番組の内容からこの国のFootballの歴史の深さにまたもや驚かされた。
最後に彼の“The Best Match”として、1966年のヨーロピアンカップ・クオーターファイナル、ベンフィカVマンチェスターUTDが白黒画像で放映された。
そのオープニングの曲が、私がかつて見たダイヤモンドサッカーのその曲と同じだった...
丁度先日、日本の友人がダイヤモンドサッカーのビデオをDVDにダビングして送ってくれたのでまたそれを見るのが楽しみになった。


12月28日にアーセナルVポーツマスを観にハイバリーへ。
アーセナルが圧倒し、4度もゴールシーンを観る事が出来て最高の試合だった。
2006年で幕を下ろすハイバリーの2005年ラストの試合は勝利だった。
しかし31日のアストン・ビラ戦ではスコアレスドローに終わった。
アーセナルはアウェーでは本当に成績が悪い。
このままでは来シーズンのチャンピオンズリーグは勿論UEFA CUPの出場まで不可能になりかねないので踏ん張りどころである。

キャプテンのティエリ・アンリの去就も…。

ますます目が離せない。

football_03jan06.jpg
ハイバリー屋内の寄せ書き(ティエリ・アンリ)

投稿者 lib : 08:26 AM | コメント (0)

January 02, 2006

クリスマスプレゼントの行方

mama.gif    イギリスのクリスマスシーズンが終わった。

日本にいる友達に「日本のクリスマスは商業的だけど、そっちのクリスマスはロマンティックでしょう?」と聞かれた事がある。夢をこわして申し訳ないけれど、イギリスだってすさまじく商業的である。

10月になると、「クリスマスの用意は早めにしましょう!」というチラシが舞い込んでくる。11月ともなると、街はクリスマス一色になる。
私の住んでいる区は、無料の「クリスマスショッピング託児所」を設置していた。確かにクリスマス前の繁華街に子供なんて連れて行ったら自殺行為だ。
クリスマスの買い物は公的機関も応援する(?)一大行事なのだ。

私は今年も、託児所を利用することもなくマイペースで過ごせた。「国民的プレゼント大交換会」に巻き込まれない幸せをひしひしと感じる季節だ。

義理の両親は香港だし、もとよりチャイニーズは日本人と同じでクリスマスをそう重要視していない。夫の親戚はイギリスにもいるが、息子を出産して以来、年末年始に帰国するようになったのでクリスマスに会う習慣もなし崩しになった。

で、殺人的に込み合うオックスフォードストリートで血眼になってプレゼントを探す必要もない。
遠くにいる親戚にプレゼントを送るため郵便局の外まで続く長い行列に加わり、北風に震える必要もない。

ありがたや、ありがたや。

日本のお歳暮やお中元も儀礼的かもしれないが、一家に一個でよいのでまだ楽だ。しかも食品が中心なので後腐れがなくて良い。我々のこの文化を逆輸入して、「クリスマスには○○の佃煮」「大切なあの人に干ししいたけを贈りましょう」といったキャンペーンをイギリスでも繰り広げてはどうか。東西が融合した新しいクリスマス文化が生まれると思うのだが。なわけないか。

知り合いは毎年30個のプレゼントを用意しなければならないと言っていた。

彼女はご主人の実家に親戚一堂集まるのが慣わしなので、メンバー一人一人にプレゼントを用意しなければならないのだ。ご主人が3人兄弟、それぞれ子供が2人づついるので、義理の両親、兄弟とその配偶者×2、姪、甥が4人で、これだけで10個だ。これに自分のダンナや子供、実家のファミリー、友人などの分も含めて30個だという。

ここで気をつけてほしいのは、30個のプレゼントを贈るということは、自分も30個のプレゼントを受け取るということだ。
ただでさえ家の中にモノが溢れかえっているというのに、30個の不要品が増えるなんて・・・あ、言っちゃった。

しかしはっきり言って、子供の頃は別として、人に「プレゼント」されたもので、本当に役に立ったものや、自分の趣味にあったものがいくつあっただろうか。
綺麗にラッピングされた箱を受け取った瞬間は確かに心が浮き立つが、大抵は包みを開けた途端「ちょっとずれてる」その中身に、がくっと肩を落とすことが多い。

こんな風に思うのは私だけでないらしく、クリスマスホリディが明けた早々の27日、ネットオークションのe-bayがTVコマーシャルを打っていた。

「いらないクリスマスプレゼントは、e-bayで売りましょう!」

なんだかねえ。

投稿者 lib : 12:59 PM | コメント (1)