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November 22, 2006

ナショナリズム

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どちらかというと日本がおかしいと思い英国にきた非国民の私でさえも西洋人に 『ニハオ』なんて挨拶され
中国人に間違えられるものならイヤーな気持ちになって無視してしまう。
だって、私は日本人だもん。
もっともこの『ニハオ』には、どこか差別的なイントネーションを感じるからイヤーな気持ちになるのだろうが。

しかし、中国人が嫌いという訳ではないのだ。
ロンドンのチャイナタウンでは、よく中国人から中国語で話しかけられる。
そうか、私のつぶらな瞳が中国人に似ているんだろう、とちょっとショックを受けるが、別にイヤーな気持ちはならない。
彼らから出た言葉は、純粋だから。

しかし、外国にいると日本人としての意識はあるし、意外にも日本人としてプライドを持っている自分が可笑しい。味覚の素晴らしさ、伝統文化の質のよさ、勤勉さ、あれ? もしかして私はかなり右よりかしら??
悲しいかな、生まれ育ったがために、日本のナショナリズム意識をインプットされてしまったようだ。と思う。

ダーリンが社会経験のない若い時代、日本で仕事を探していた時がある。
たまたま長い間仲よくしていただいたお花の先生のご自宅へ伺ったとき、
「ダーリンが仕事を探しているんですよ。」なんてお話をしたら、
「よし、任せておけ!俺が見つけてやる。」とそのご主人から暖かいお言葉をいただいた。
しかし、持ち込まれた仕事の種類は、すべて労働のきついものばかりで、
日本語がかなり話せたダーリンの得意分野の仕事は一切なかった。

ダーリンは、紹介してくれた仕事に興味を持てず、ことわり続けていたら、
『外人(差別用語です。正しくは外国人です)には、この程度の仕事しか見つけられないんだよ。
もっと自分の立場をわきまえて、これで満足しないとダメだよ。』と説教をされてしまった。
ちょっぴり残念なのは、彼の場合は、ダーリンがちょっと日本語を話せるからって、いい気になるなよ。
という気持ちが見え隠れしていた。

しかし、分かる気がする。これは納得がいかないのだ。
日本人は6年も英語を習っているのに、 英語を満足に話せない。
なのに難しいと言われている日本語をこうも簡単に操られる事に、
日本人としてのテリトリーが犯されているという違和感、いや嫌悪感なのだと思う。

これは、彼の責任ではありません。
程度の差こそあれ各人に埋めつけられたナショナリズムのせいだ。とこれ以後ダーリンと私は解釈している。

世界語、英語は、そのイントネーションで何処の国民か判断されるが、
英国人もこの時に間違われるようならいい気持ちはしないそうだ。

このナショナリズム、適度に持つのはいい事ですが、あまり強くなるのは感心しないのは言う迄もありませんが。

追記:
ダーリンいわく、日本語は、漢字など一見複雑に 感じる部分はあるが、言語としてはシンプルでそう難しいものではないと言っております。ご不満もあるかもしれませんが、英語の方が難しい言語だそうです。

投稿者 lib : November 22, 2006 09:40 AM

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