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May 02, 2007

怠慢な英国の郵便マン?

darling.gif
ダーリンがいきなり言った。
「僕もクレームの手紙を書こう!!」
すれ違い様のカップルが、自宅に配達してくれる郵便マンのことでクレームの手紙を
書くという話しを聞き、自分もしようと決めたらしい。

最近、ダーリンは家で仕事をしている事が多い。
日頃気になっていたのは、家に一日中いるにも関わらず、郵便の不在届けが入っていることだった。
レコードオタクなので、いろいろな物が家に届く。
不在届けの通知を受けとる度に、歩いて20分程度のところに郵便物を取りに行くという面倒なことをしていた。
ダーリンは「何かへんだなー。」と思っていた。

ある日、仕事で小包が送られて来る事を知っていたので、朝から郵便物を待っていた。
微かに“バサッ”という郵便受けから郵便物が落ちた音がしたそうだ。
ダーリンは、クリスマスプレゼントを待つ子供のように待っていたので、すぐに玄関に走った。
「アッ!!やっぱり。」
郵便物の中に、不在届けが入っていた。
ダーリンは家にいたのに、ベルも押されなかった。

反射的に玄関を開け、外に飛びだしたダーリンは、我が家に配達してくれる郵便マンに話かけた。
「ねえ。僕、家にいたけどベルが鳴らなかったよ。この不在届けに書かれた郵便物をくれない?」というと、
「え!? そ、それは僕が入れたのではく、きっと車で配達した奴が入れたんだよ。
だから、僕はその郵便物を持っていないよ。」という郵便マン。
我々は、この郵便マンに好感をもっているので、ダーリンは、それ以上追求をやめたが “あること”に気がついた。

予測だが、その小包が重いので、郵便マンは持ってくるのを止めたのだろう。
そのかわり、不在届けを入れていったのだろう、と。

英国の郵便マンは、個人宅には徒歩で配達する。
管轄に、毎日どのくらいの郵便物を運ぶかは知らないが、
ちょっと重くポストに入らない書類の小包なんかを持っていく時、
配達先の住人がいればいい。
いなかったら? そう、ずーとその小包を持ち歩き、郵便局に帰り、また後日持ってくる。
うーん。大変だ。イヤだ。無駄だなー。と思う郵便マンは多いだろう。
となれば、不在届けをうまく利用するのは、賢い方法かもしれない。
郵便マンにとってはね。

しかし、差出人は、翌日に着くというファーストクラスを利用し、
受け取る側は、確かに早く受け取るために自力で収集場所まで取りにいくことになる。
その上、原理ではその郵便物は、郵便マンがもち歩いているので、この日に受け取る事はできない。
結局セカンドクラスよりも悪いサービスとなる。

、、、、、と普段は文句も言わないダーリンが、私に説明してくれた。

うーん、郵便マンにまつわるイヤな話は多い。
管轄の郵便物を配達したくないから捨てた、現金や金目の物が入った郵便物を盗むなど、
誇り高き英国の郵便システムは何処にいってしまったんだろうか。

投稿者 lib : May 2, 2007 10:12 AM

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