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October 09, 2007

到着した日にすぐに帰国すると決めていたのに、、、(その4)

darling.gif
住む処は、ダーリンと同じ街にした。
物価高のロンドンなので、仕事を早めに決めないと、、、と選択のないままに、
今は閉店してしまった某日本食品店でアルバイトをする事にした。
それも魚や肉売り場だ。
お客さんは、ほぼ駐在員の奥様で、注文に応えて計ったり、包んだりという単純な作業だった。
そこの店には、中国人のスタッフもいるため、私は時々中国人と間違われ、
奥様から、英語で注文されることもあった。
中には、英語に苦労している方もいて、
「Can I have 百グラム?」となぜか数字だけが日本語になっている人もいた。

しかし、彼らはここで毎日、高級日本食品(今よりももっと高い時代でした!!)を買えるご身分で、
私は帰る時になると生臭い臭いが、髪から皮膚にまでしみ込んだ感じで、
バスに乗って帰る際に、隣に人がいないシートを選ばないといけないといった身分だった。

臭い上に、水を使うので手が荒れるし、冬なんて冷たくて大変だった。
正直言って、なんでこんな仕事を?なんて泣き言を言っていた事もあったが、
賄食も出るし、同僚はみんないい人で、
大学院に通う日本人もアルバイトをしていたくらい、簡単にいい仕事が見つかる時代ではなかった。

その年は、売り上げが良かったと言う事で、スタッフ全員がレストランのクリスマスディナーに招待された。
こんな話を聞いていたダーリンは、自分も奨学金で生活する苦学生だったので
一緒に働きたい!!と言い出した。

なんていったて、あまのじゃくな上、一風変わったダーリン。
オフィスワークよりも日本人の生態が見えるこんな場所で、バイトをするのが面白いと、
私が別のアルバイトを見つけた後もダーリンは、1人で日本食品店でアルバイトを続けた。

こうして、始めて英国にやって来て、早1年と半年が過ぎた。
貧乏だったが楽しい学生生活も、やはり金がなくなってくればつらい。
バイトの給料は、家賃と食事を支払ってしまったら何も残らない。
日本の貯金は、学費で使い果たし、そろそろ日本へ帰る時期が来た。

英国で知り合った男女は、 普通ならここで別かれるか、結婚するかの選択をするのだが、
ダーリンは1年間大学を休学して、日本で働くことを考えていた。
かくして、我々は一緒に日本へ旅発つ事になった。

投稿者 lib : October 9, 2007 07:18 PM

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