« 白トリュフ | メイン | Win X »

October 25, 2007

教師の特権?

teacher.gif
今週はハーフタームです。

現地校にお子さんが通われている方は御存知かと思いますが、イギリスでは1学期の半ばに1週間休みがあります。その休みがハーフタームホリデーなのです。

イギリスの公立校はほとんどが3学期制だと思うのですが、1学期の長さやハーフターム・長期休暇に入るタイミングは自治体によって少しづつ異なるようです。私の勤務校ですと1学期の中で6-8週間経つとハーフタームがやってくる感じですね。

休みの長さは教師の特権とよく言われます。以前にも書いたように授業の無い休み中に教師が出勤することは義務ではありませんから尚更です。実際イギリス人の友人にも休みの長さを羨ましがられます。それでも彼らは決して「私も教員になりたい!」とは言いませんけれど(笑)。「毎日毎日騒がしくて我が侭な子供たちを相手にするほど忍耐も気力も無い」というのが彼らの教師になりたくない主な理由。特に荒れた学校も多いロンドンでは教科(特に理系)によっては未だに教員が不足している状態であり、悲しいかな教師が憧れの職業となることはないようです。私立やグラマースクールといわれる選抜制の公立校では状況も違うかもしれませんが。

全般的にイギリス(というよりもロンドン?)では日本のように俗に「先生」と呼ばれる職業(教師や医者)に対して人々が尊敬の念を持つということがあまり無いような気がします。大抵私が教師だと自己紹介すると「よくやるよねぇ」という敬意というよりも驚きに近い反応が返ってきます。よほど割に合わない仕事だと思われているのでしょうか。それでも学校教育は子供にとって重要だと思うし、一教師である私は意義のあることをやっていると信じたいものです。それでも私の専門教科である歴史は医者やエンジニア、ITプログラマーのように目に見える技術を使うわけではないので、心が沈んでいる時は「私の代わりなんて山ほどいる。教師なんて誰にでもなれる。別に私がいなくても生徒も学校も困らないし」なんてマイナス思考になってしまうのですけれど。

さて話がそれましたが、私はこの「教師の特権」であるハーフタームを活かしていったい何をしているかと言えば、、、。

1、 体力・気力の回復(実は先週仕事が忙しくてストレスレベルが最高潮に達していました→その原因については来週書こうかと検討中です)
2、 小旅行(ハーフターム中は子供たちも休みなので海外や有名観光地は避けるようになりました。かわりにKentの美しい景色を見ながら村や街をめぐりました。おすすめです!)
3、 溜まった仕事の処理(結局行っちゃうんですよね、、、学校。でも、授業がないとどうも時間ばかり過ぎていくようで仕事自体はあまりはかどらず)

巷では「ハーフタームが青少年の犯罪を助長する」という批判があったり、「ハーフタームをなくせ!」という意見があったりするようですが、なくなったらかなりきついですね。両親共に働いている家庭では確かに一週間子供が家にいるというのは大変かもしれませんが。それに日本の先生は休みもほとんどなく頑張っていると聞くので贅沢いえないかもしれません、、、。

それでもハーフタームが存続してくれることを願ってやまないばかりか、(ずうずうしくも)すでにクリスマス休暇のことを考え始めている私。「一日でも多く働いて教師としての自分の使命を全うしたい」と思えないあたり、私のイギリス化が進んでいるということでしょうか(ちなみに今日学校行ったらイギリス人の同僚も数人出てきていました。イギリス国民全員が怠け者なんて間違っても思っておりません。あしからず)。

投稿者 lib : October 25, 2007 09:08 PM

コメント

コメントしてください




保存しますか?