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January 20, 2008

1月の風物詩 その1

career2.gif 
毎朝、同じ時間の通勤電車には、いつもの顔ぶれが、いつもの冬コートを着て、いつものマフラーをして乗り込んでくる。座る位置もほぼ一緒。まるで壁紙のようである。
それが一年に一度、模様替えされるのがクリスマスの後だ。

まず、マフラーや手袋など、小物が変わるのがクリスマス直後。
クリスマスプレゼントに貰ったらしい新顔の小物を身につけて登場する。そのまま、去年と同じ壁紙状態で通勤する人は、友達がいないとか、 「99ペンスのハンカチセット」しかくれないケチな人に囲まれているのかな、と思われる。

コートやハンドバック、ブーツみたいに値の張るものは新年に変わる。
これらは自力で手に入れたアフタークリスマスセールの勝利品らしい。

日本の衣替えは6月1日だが、イギリスのそれは1月1日と見受けられる。

バーゲンの日、朝早くから行列して開店を待ち、ドアが開くと同時になだれ込む群衆をテレビで映しているが、あの必死の形相って、怖いよね。中で待ち構える店員も、今年は誰がドアを開けるかで、もめたりするのではないだろうか。

「うわー、怖いよー。何で、たかが洋服を買うのに朝の4時から並んでるんだよ?」
「お前、開けろよ」
「いやだよ。最前列の奴らは目が血走ってるぜ。ドアを開けた瞬間が恐ろしいよ」
「俺もいやだ。去年は突き飛ばされて、転んだし。労災事故だよな、これ」
なんて、お互いに押し付けあっているかもしれない。

彼らはバーゲンで手に入れた新しいアイテムを着て、意気揚々と通勤。
が、ファッションセンスは去年のままなので、大金をはたいたわりに、変り映えしなかったりする・・・。

ある新聞で、スーパーモデルのケイト・モスがデザインしたシリーズの服を 「読者のみなさん」が試着してみる、という企画があった。

白いプレーンなTシャツ、サンドベージュのベスト、黒いショートパンツを着こなしたケイト・モスは 「クールでリラックスした大人のカジュアル」というスタイル。
が、 「読者のみなさん」は白のシャツとサンドベージュのベストで上半身が膨張して見える。しかも 「サイズ16の平均的イギリス女性」のムチムチな足がショートパンツからぼよーんと出ている様は 「潮干狩りに出かける中年太り婦人」のよう。
ゴム草履と貝掘りセットをバケツつきでお勧めしたくなるほどだ。

なんとも、むごい現実・・・。

というわけで、ローストターキー、ローストポテト、クリスマスプディングと大量のポートワインで変形した身体はスポーツジムに向かうのだった。

来るなー、と思う。ジムの常連は毎年、そう思う。
金の無駄使いだぞー、やめろー、やめておけー。

1月から2月にかけて、スポーツジムは異常に混む。自転車も、ランニングマシーンも、すごい行列。おまけに新入りは機械の使い方に慣れていないため、ますます時間がかかる。せっかくジムに行っても延々と待たされたんじゃ、出だしからつまづく。

そう言えば、日本の電車は4月の始めに特別混むよね。
新入生や社会人の卵はラッシュアワーに慣れていない。で、モタモタする連中が邪魔になって、全体が混乱する。ま、5月連休の頃までには新人さん達も 「電車乗り込み道」を習得し、いつもの秩序が戻ってくるのだが。

スポーツジムの場合は、みんなが 「慣れてくる」のではなく、新メンバーのほとんどが2ヶ月以内に「ドロップアウト」する。また、1月に大量導入されたデブメンバーを見かけなくなるのは、デブが治ったのではなく、来なくなっただけだ。

スポーツジムはメンバー登録をすると、最初の1年は解約できないところが多い。キャンペーンを張って、新メンバーを勧誘するが、全員が継続してジム通いをすれば、施設は目一杯で混雑する。ジムも 「落伍者率 9割5分」を知っているんだろうな。
「よっしゃー、今年こそは!」と決意も新たなメンバーもあっというまに脱落し、残り10ヶ月の会費はつつがなく回収されて、ジムはホクホク。現存メンバーも混雑が解消されて、ほっと一息つくのだった。

今月の教訓 - 新年の抱負に 「今年こそはジムの会員になり、運動する」という目標を立てるのは大きな間違いである。

―――家で縄跳びでもしなさい。安上がりだし。春になってから、おいで。

投稿者 lib : January 20, 2008 05:34 PM

コメント

こんにちは。
いつも楽しく拝見しています。

クリスマス腹にびびった私は、家で地味に腹筋などしています。 目障り私の腹の肉。

最近テレビでいかに健康に食べるか、とか太りすぎは体にどんな悪影響を及ぼすのか、みたいな番組が多いのも季節がらなのでしょうか?

楽しいブログを今年も楽しみにしております!

投稿者 hear me : January 21, 2008 03:44 PM

ここ2週間、電話線の調子が悪く、ついに先週は 「電話線が切れて、一回やすみ」というスゴロクの目のようになってしまいました。失礼。
さて、最近の私は 「1年中クリスマス腹」という、たいへんにめでたい状態をキープしています。サンタのおじいさんもびっくり、赤鼻のトナカイさんもどっきり、という太っ腹ぶりです。もう、どうしていいのか、わかりません。

投稿者 十貴川 洋子 : January 28, 2008 10:36 PM

はじめまして。いつも楽しく読んでます。1/25~三日間ですがロンドンに行ってきました。ロンドンは三度目なんですが、何も買わなくてもハロッズは見学したいなと、オノボリさん状態で(笑)
セール最終だったのか、ものすごい人でごった返してました。香水とボディローションのコフレの箱が山積みでびっくりしました。セールへの意気込みは、日本と同じなんですね。
地下鉄に乗ると割と高齢なオバチャンがハロッズの相当でっかい紙袋を4つほどぶら下げて、狭い車内を占拠してましたよ(笑)
しかし、あんな高い乗車料とっておいて、滞在中サークルライン運休、ディストリクトラインは故障で追い出され、暗闇をバス停探すハメになり、散々でしたねー。こんな事ってよくあるのですか?
あと、ホテルから空港に向かうのに、地下鉄駅へと歩いていた時に、スーツケースのこまが割れて、動かなくて困ってたら、スーツを着た黒人のオジサンが駅まで運んでくれたのですが、君にカード送りたいから住所を教えてくれと言われました。さすがに怖いので、フリーメールのアドレスを教えました。これってナンパの一種でしょうかね?(笑)
これからもブログ楽しみにしてますね~。

投稿者 cocoa : February 1, 2008 07:14 AM

「ハロッズはひとつだけ、セールも一回だけ」というのが、ハロッズの有名なコマーシャルですが、ヒースロー空港の免税店にも、ハロッズがあるのを見て、 「・・・」 と思われたことでしょう。
ロンドンの地下鉄の乗車料金が高いのは、電車を追い出されて駅の階段を昇る 「駅構内 エクソサイズ施設使用料」 や、暗闇でバス停を探し求める 「ロンドン・ウォーキング・ミステリーバス・ツアー料」が含まれているからです。
そうですか。親切なおじさんが荷物を運んでくれましたか。が、カードを送りたい、といっても、実際に送られてくるのは、 「荷物運搬費、請求書カード」という可能性もあるので油断できません。
ロンドンへまたのお越しをお待ちしております。

投稿者 十貴川 洋子 : February 10, 2008 03:24 PM

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