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March 19, 2008

ああ、海外出張(その1)

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私は、仕事柄めったに海外への出張なんてない。昨年がなんとか2回。
そして、昨年と同様な仕事で急遽ドイツに行って来た。
これは出張というよりもPR絡みなのでご招待されていくのだ。
なんて書くと羨ましがられるが、タダほど怖い物はない。
あとでこのお返しをしなくてはいけないので、プレッシャーだ。
さて、 一緒にいくのは私の他に3人の女性達。
フリーでPRの仕事をしているリタ。
今回のコーディネーターで、適度にやり手の気の良いオバさんだ。
マリアは、記事を雑誌社に提供するライターで、子供が2人いる良妻賢母でありながら、
仕事もしっかりこなす優しいママだ。
この2人とは、昨年も一緒に行動をともにしたので、なんだか嬉しい再会。
それに今回はもう1人の雑誌社に勤務するエディターが参加するようだ。

空港のチェックインカウンターで待ち合わせることになったが、
これまた朝の早い時間に集合だったため、待ち合わせの時間に少し遅れそうになってしまった。
心配をかけてはいけないと思い、リタの携帯に電話をしたが出ない。
まあ、遅れると言っても数分だ。たが、日本人の几帳面さ?か、
悪いと思い、ヒースロー駅に降りた後は、ちょっと小走りに約束の場所に向かった。
しかし、なんと誰もいないではないか。さすが、やはり英国人たちだ。
時間に遅れそうになるとハラハラするのは、日本人だけ?
そこへゆっくりとリタがやってきた。
「あら、もう着いていたの?私はね、道が混んでいてね。タクシーが進まなかったの。
いつもそうなのよね。、、、、」
(なるほど、英国の乗り物は何も信用できないからねー。でも、あなたがコーディネーターだから少し早くきたほうが、いいのでは?と思うけど、ここは英国。まあ、いっか。)
そこへリタに話しかけてきた女性がいた。(あ、多分これがもう1人の同行者だ)
背が高く、長い髪、高いハイヒール、 グリ−ンのジャケットの上から太いベルトをして、
ファッションに興味ありまーす。という出で立ちだ。名前はバーバラという。
ロンドンからは、この3人だけなので、一緒にチェックインした。

今回はちょっといろいろな事情が重なり、我々はドイツ国内で一度乗り換えて、
ドイツの他の都市へ向かうルートとなった。
マリアとは途中の空港で一緒になる予定だ。
最終目的地迄、同じ飛行機会社を利用するので、1枚のボーディングチケットで済むはずなのに、機械がどうの、こうの、と言われ、トランジットの際に、再度、向こうで新たな搭乗券を発券してもらうように言われた。
今回のトランジットでは、あまり時間がないので、できれば1枚の続きの搭乗券にしてほしい。
とリクエストしたが、答えは同じだった。仕方がない、我々はこのまま出国カウンターへと進んだ。

入り口では、 液体、ジェル、クリームが手荷物に入っている場合は、それらをビニールの袋に入れて、セキュリティーを通過するようにアナウンスしている。
我々は 乗り換えに時間がないので荷物は手荷物だけとされていた。
もうこれは習慣化されていて、誰もが事前にそれらを袋に入れるか、
取り出しやすくしている人が多くなっていると思っていたがどうも違っていたようだ。
私もリタも準備万端でその袋を手にもって歩き始めたら、
バーバラが「ちょっと待って。」と言って、近くの椅子に腰掛け、
小さなスーツケースを開け、液体、ジェル、クリームなどを探し出し始めた。
どうも何も準備をしていなかったようだ。
本人は、慌てている様子はない。マイペースだ。
しばらくすると小声で「カモーン、バーバラ」とリタがイラついき始めた。
やっといろいろ取り出し準備ができたバーバラと一緒に3人がセキュリティーを通過した。
その前から、リタが「ああ、コーヒーが飲みたいわね。私は朝にコーヒーが入らないと仕事にならないのよ。ここを通過したら、まずはお茶にしましょうね。」と騒いでいる。

通過し終わると、そこはデュティーフリーのショップが並ぶ。
バーバラが「私、口紅が買いたいんだけど、いいかしら?」とリタに聞いた。
リタが「いいわよ。そしたら、コーヒーを飲みましょうね。」と繰り返し我々に言った。
意外と早く口紅を購入したバーバラが「サングラスも買いたいの。」という。
そして、3人が一緒にサングラスのコーナーに向かった。
しばらくバーバラはサングラスを見ていたが、これもまた早々に決め、購入した。
我々は、やっとカフェにたどり着いた。
ここで、自己紹介を兼ねてだらだらおしゃべりタイムとなった。
2人は、前から知り合いだからよく話す。
途中で私に気を使ってか、話をしてくる。
私は気になるバーバラを観察している、バックから、小さな鏡を取り出し、先ほど買った口紅をつけてご満悦のようだ。「昨日買った口紅が気に入らなかったの。これはいいわ。」とバーバラ。
ファッション狂いの自己中に見えるバーバラと、やり手のリタ、そして、次の空港で合流するマリアとの2泊3日の出張の旅は、これから始まる。続きはお楽しみに。(つづく)

投稿者 lib : March 19, 2008 11:16 PM

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