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September 02, 2008

こうもり親子

mama.gif

このところバタバタしていて、何かと話題になった北京オリンピックの開会式も閉会式もリアルタイムで観る事ができなかったが、友人のmixi日記に閉会式のビデオがリンクされていたので、次回開催地ロンドンへバトンタッチするショーの模様を観ることができた。
見逃した方のために、私もリンク貼っておきます。こちらから。

赤いダブルデッカーを中心に、音とダンスと光によって構成されたショー。
ダブルデッカーの横を、サイクリストが疾走する。(サイクリストの一人が、初めボリス・ジョンソン市長に見えて目をこらしたが違った。ボリス、もうちょっと頑張って自転車こげば良かったのに。)
ダブルデッカーに、いろいろな肌の色をした人が乗り込もうとする。
車椅子の人もいる。子供もいる。
横断歩道を渡る子供を、ロリポップ・レディ(イギリス版緑のおばさん)が手を引いて助ける。

ああ、これがロンドンなんだよなあ。
日本の様に皆が一斉に同じ方向を向いている統一性はないが、それぞれが違う方を見ながらも、身障者や子供に優しい社会。(その分税金は高いけど)
それぞれが好き勝手な格好をし、好き勝手な主張をもつことをゆるされる社会。
(仕事をしていない人も楽しく暮らせるのでその分税金は高いけど)

見慣れたロンドンの風景を客観的に見せられることによって、ロンドンに住み始めたばかりの頃に持った感慨がよみがえってきた。

北京の開会式は観られなかったけど、評判をきくと非常にお金をかけて「非日常」的な世界を創り出したのかな、という気がする。
それに対して「日常」のロンドンをフィーチャーしたこのミニ・ショー、自分もロンドンにいて見ているのに、なんだかとても懐かしい様な気持ちになった。そうか、ロンドンは日常がドラマになる街なのかもしれない。
前回イギリスの悪口を書いた舌の根も乾かぬうちだが、なかなかやるな、とロンドンに住んでいることを誇りに思わせてくれる様な、良いショーだったと思う。

しかし、変わり身が早いのは私だけではなかった。

5歳の息子は最近、
「僕はチャイニーズでもジャパニーズでもないよ、イングリッシュだよ」
とよく言うようになっていた。

中国語や日本語を教えようとする時にこの台詞が出るので、単に言葉に対するアレルギー(他の友達が1ヶ国語だけでいいのに、一人で3ヶ国語覚えろと言われるのは確かにつらい)だと思ってはいたが、少し気になっていた。

それが、オリンピック終了後には
「僕はチャイニーズだよ」
と胸を張って言うではないか。

理由は簡単、中国が100個のメダルを取ったかららしい。

こんなコウモリ少年的な理由でも、息子が半分中国人であることに誇りを感じ始めてくれたことは喜ばしい。
先日、私が学校で日本の話をしたことで日本に対しての意識も良い方向に変わったようだし、英・中・日、彼を生み、育ててくれる3カ国を自然に愛することができるようになるといいなあ。

「ロンドンでオリンピックをやったら、もっと人や車が増えて混雑するし、物価も更に高くなりそうだしー」
と後ろ向きな要素ばかりを考えていた私だが、ビデオを見た後はちょっと明るい気分になった。

ロンドンオリンピックが開催される4年後には息子は9歳になっている。
少なくとも彼にとっては忘れがたい、素晴らしい経験になるんだろうな。

投稿者 lib : September 2, 2008 01:03 PM

コメント

始めまして。最近更新ないんですねー。さびしー。こんなににおもしろいのに。オーガニック教の主人と男児の母である私にはドンぴしゃり(すいません表現が古くて…)で過去ログ全て読んじゃいました。ちなみに矢野顕子のラーメン食べたい!私の中にも流れます!彼女のもだえたような歌声が流れるともーいてもたってもいられなくてついつい辛ラーメン買っちゃいます。オーガニック旦那には内緒で。
また更新してくださいな。

投稿者 gadogado : January 15, 2009 09:47 PM

gadogadoさん、コメントありがとうございます。
ちょっと忙しくて更新する余裕がなくて数ヶ月たってしまいました・・・
「私はこのままLibからフェイドアウトしてしまうのか・・・」と脳裏をよぎった事もありましたが、gadogadoさんのあたたかいコメントを読んで感動し、エイヤっと更新してみました。
なんだか今日は辛ラーメンが甘く感じるぜ・・・・(涙)

投稿者 子育てママ : January 19, 2009 12:50 PM

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