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July 20, 2009

奇遇

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先週、すごいことが起こりました。

私は某SNS(Social Network Service)のサイトを利用しているのですが、そこに私がイギリスで通っていた大学のコミュティ(メンバー同士が交流できる場所)があります。

メンバーの誰かが進路についての質問を載せていたのですが、それに回答した男性が「イギリスの公立学校で6年教師をしていました」と書いていました。

実は、私以外にも現地校で教えている、教えていた日本人はいます。小学校で先生をされている方、中高で日本語教師をされている方、実際に会ったことの無い方ばかりですが、色々なルートでその存在を存じてはいるわけです。

ですので、その時は「おぉ、仲間だ」と思って、その方のプロフィールなど読ませていただきました。

そして次の日、、、。私にその方からメッセージが届いていました。

実は、このサイトでは他の人のページを訪れるといわゆる「足跡」というものが付くので、誰がアクセスしているか分かるのです。

彼も私のプロフィールを見て、私が東ロンドンで教師をしていることを知ったのでした。

そのメッセージを読んで驚きました。

なんと、彼も歴史を中心に東ロンドンの学校で教えていたのです。彼も周りに日本人がいないため、同じ境遇の人間がいたことに驚いたとのことでした。

私はこの「東ロンドンで歴史を教えていた」という一文にはっとしました。

そして、「あ、この人、私は知っている」と。

前々回の『あれから5年』で書きましたが、私はビザが切れる寸前まで色々な学校の面接を受けていました。そして、その中にとても気に入った学校があったのです。そう、結局コースメイトが就職を決めてしまった学校です。

その学校も東ロンドン。実は、面接を受けたとき、そこの教科主任が「実は以前にも日本人の教師が一年ほどいたんだよ」と話していたのです。

しばらくそのことを忘れていましたが、この男性のメッセージで記憶が舞い戻りました。

そしてすかさず、「もしかして(でも90%くらいの確信を抱きつつ)、XX(地域名)のXXXという学校で以前、教えていませんでしたか?」と質問しました。

案の定、「そうです」という返事が。

まさに奇遇という言葉が当てはまる瞬間でした。

彼はイギリスの現地校で歴史の教師になったということでは私の先輩。先駆者な訳です。

こういうSNSというものがなければ、一生彼と知り合う(といっても実際は会っていませんが)ことはなかったでしょう。

ネットの普及の弊害はもちろんありますけれど、私はこのブログも含めて、ネットの社会を通じてたくさんの素敵な出会いを経験しました。

社会人になるとどうしても交友範囲が大学の頃と比べて狭くなるような気がしていましたが、今は限りなく広がっていっているような気がします。

今回の出来事も本当に素敵な出会い。

彼はすでに日本に帰国されたのことですが、これを機に色々情報交換できたらいいなと思っています。


投稿者 lib : July 20, 2009 10:08 AM

コメント

本当にインターネットが使える便利な世の中になったと思います。まだ全部は読んではいませんが、イギリスで相当な苦労をされたのだなあと、いろいろなエピソードを通して感じました。という私は、去年定年退職した高校の英語教員ですが、今レスター大学でMA TESOL & Applied Linguisticsを勉強中です。8月末までに論文を仕上げて帰国して、またどこかで英語を教える予定ですが、この1年間、英語を専門にしてきた私でも相当な苦労がありました。それを、イギリス人の高校生レベルに教えてあるのを聞いて敬服しています。
イギリス人の真似でなく、日本人の良さを失わずに独自の教授法を生み出され、生徒に好かれる先生になられることを切に願います。
(やすこうち)

投稿者 安河内 清徳 : July 26, 2009 10:56 PM

安河内様、
メッセージ、有難うございます。経験を多く積まれた教師の方からのお言葉、胸にしみました。

イギリス人教師の多くは(表面上は)非常に自信たっぷりに仕事をこなすので、私はそんな彼らと自分を比べて落ち込み、自尊心を失いそうなこともあります。

ですから、人まねではなく、独自の方法で、、、というお言葉が私の心に強く響きました。良いと思うことをどんどん吸収して、「自分らしく常に向上していく」というスタンスを忘れないでいたいと思います。そして、生徒の信頼を得られる教師でありたいと思います。

論文執筆、どうか頑張ってください。

投稿者 月子 : July 27, 2009 11:58 AM

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