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August 11, 2009

Croydonくんだり

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ついにこの日がやってきました。

、、、そう、以前お伝えした永住権申請の日です。

先月にHome OfficeのPublic Enquiry Officeに2日間電話して何とかアポイントメントを取った私。

このブログを書いている今日が申請の日だったのです。

初めに結果を書いてしまうと、、、

はい、無事に永住権取得しました!!!

そういうわけで今日は、長くなりますが申請の流れを書いてみたいと思います。移民に関するルールは常に変わるイギリスですが、近いうちに申請される方の参考になることを祈って。

申請には郵送か南ロンドンのCroydonという地域にあるPublic Enquiry Officeで直接申請するかを選ぶことができます。どちらの場合でも専門の弁護士(日本でいう司法書士かもしれません)を通して申請も出来ます。

私は迷わず自分で直接申請することを選びました。この場合、申請料が200ポンドほど高くなるのですが、郵送だと6ヶ月ほどかかるかもしれないことと、パスポートや大事な書類を郵送で送るリスクを考慮すると安心料だと思ったわけです。

申請には申請用紙とともに、様々な書類の提出が求められます。パスポート、英語能力やイギリスに関する基礎知識を問うLife in the UKテストの合格証、雇用主である勤務校からの手紙や私の銀行口座の明細、給与明細など。

私の場合、雇用主も5年間変わっていないし、複雑な状況ではなかったのですが、それでも移民関係専門の情報サイトを参考に一つ一つまとめて、フォルダーに整理して用意しました。

さて、予約時間の1時間前に無事、オフィスに到着。セキュリティチェックを受けた後に25分ほど並んで、最初の書類チェックを受けました。

ここでは、私に申請権があるか、必要書類を持参しているかをざっと見られます。実は、このときに嬉しいことがありました!

担当官がにやりと笑ったと思うと「君、Life in the UKテストの結果が何点だったか知りたいかい?」と言うのです。実は、このテスト、普通は合否しか教えてくれないはずなのです。「えっ、教えてくれるんですか???教えて欲しいです!」と私。

すると、、、「君、24点だよ。24点中。一問も間違えなかったね」と言われました。あぁ、苦手な暗記に耐えた甲斐がありました。なんだか全て上手く行きそうな気分になった私。でも別にこれで申請が有利になることは全く無いんですけれどね。

さて、次は申請料の支払い。結構な額(1000ポンドちょっと)なので、カードで払ったのですが、そんな高額の支払いを普段しないせいか(笑)、カードの認証が暗証番号だけでは駄目だったようで、電話越しに銀行と直接話をして、この支払いが私の許可の下おこなわれていることを口頭で証明しなければならないハプニングがありました。まぁ、たまにあるようですが、一瞬心配になったことは確かです。

無事に支払いを済ませると、いよいよ申請。Case workerといわれる審査官がずらーりと並んでいる申請室に進みました。呼び出し番号を貰い、40分くらい待って、いよいよ私の番がきました。

私の担当官はアジア系(たぶんインド系ですね)の初老の女性。目が合った瞬間、そう、ほんの一瞬だけ彼女の表情がゆるみました。でも、すぐに真顔に。

まず、申請書とパスポートを提出。担当官はさっと申請書に目を通すと、すぐにコンピューターで何かをチェックし始めました。

こちらからは画面は見えませんが、彼女が何かメモ書きしているのを見ると、私の過去約6年間の住所の郵便番号が、、、。学生ビザ所持時のからです。たぶん、私の滞在暦を調べていたのでしょうね。

そして、パスポートをじっくりと見始めました。実は申請書の出生地欄に実際に生まれた母の実家の市・県名を書いていた私。パスポートに書いてある本籍と違うことに気づいた彼女がどこで生まれたのか聞いてきました。戸籍のことを説明し、実際に生まれたところと、籍を入れられたところが違うことを説明。これ以上は深く追求されなかったものの、素直に本籍地の県名を書けばよかったと思いました。イギリスには戸籍も無いですし、わかりにくかったのかもしれません。

彼女はさらに私のパスポートの署名が日本語でしてあり、申請書の署名と違うことも指摘。そんなところまで見るのかと驚きましたが、申請書に日本語での署名を付け加えてOK。最初、パスポートのページをさかんに捲っているから何を見つけようとしているのかと思えば、署名だったんですね。日本語で書かれた私の名前がまさか署名だとは思わなかったようです。

次に私の雇用主からのレター(私がいつからどういうポジションで、いくらの給料を貰って働いているかが記されています。これからも必要な人材であり、雇用が継続されるという一文も)、給与明細、銀行口座明細、Life in the UKテストの合格証の提出を求められました。

今思えば我ながら甘かったのですが、私は教師だから書類のチェックは厳しくないだろうと思っていました。雇用主が5年間変わらない場合、申請は楽らしいと、25分ほどで審査が終わった人の話も聞いていたので、自分もそうだと思っていたのです。

、、、これが大きな間違いでした。担当官は私が念のために持っていっていたP60という税金関係の5年分の書類にも目を通し、Absences from the UK(イギリスから離れていた期間)を私自身でExcelを使ってまとめておいたスプレッドシートも念入りにチェックし始めたのです。

しかもパスポートのスタンプ、Home Officeのシステムにある私の出入国記録とひとつひとつ照らし合わせる念の押しよう。

実は1つだけ、日帰りで生徒の引率で行ったベルギー旅行について書き忘れていたのですが、それについても指摘されて焦りました。まぁ、日帰りの場合はカウントされないのでOKでしたが。

さらには最新の渡航である4月の日本への一時帰国のスタンプがないことにも言及。この時はIRIS(the iris recognition immigration system)といって、瞳のパターンを機械でスキャンすることによって個人を識別できる出入国のためのシステム(自動改札みたいなものです)を初めて利用したのです。

そのシステムだと入国スタンプが押されないのです。ただ、本当にラッキーなことに、当時のBAの荷物に付けるの札の控え(私の名前、便名、行き先、日付入り)を持っていたので、それを見せることによってクリアーになりました。

この時点でたぶん45分くらいは経過していたと思います。予想以上の綿密さに途中、「申請拒否されたらどうしよう、、、」と正直不安になりました。

ようやく全ての書類に目を通した彼女、書類のコピーを取った後に私に「じゃあ、これから判断を下すから、後ろの待合席で待っていて」と言いました。

「えっ、、、その場で判断してくれるのではなかったの?」

と内心驚きつつも窓口を後にする私。これ以上不安にならないために行きに買っておいた雑誌を必死で読みました。でも、ほぼ30秒ごとに彼女の動向をしっかり目で追っていて、全然集中できませんでしたが。

それから20分くらいでしょうか。彼女が再び私を呼びました。

そして、、、

初めて私にスマイルを見せた彼女。「全てOKよ。パスポートに貼るステッカーを用意するのに最長1時間半くらいまでかかるけど」

「えっ、OK?OKね?!」

と思わず聞きなおしてしまいました。だって、申請中、あまりにも彼女の表情が硬かったから。

もう、私の心はまさにローラーコースター状態でした。もちろん、最後で一気に急上昇!

この後は実にスムーズで25分ほどで受け取り窓口に呼ばれ、受付のおじさんが私のパスポートに貼られたステッカーを見せて永住権が下りたことを確認。

そこには

「Indefinite」

とはっきり書いてありました。今まではLimited leave to remain(期限付き滞在許可)だったのが、「Indefinite leave to remain」(無期限滞在許可)に変わったのです。

教師になったばかりの頃は、この「Indefinite leave to remain」の文字を見るまでは長い道のりだと思っていましたが、いざ振り返るとあっという間だったように思います。

はっきり言って、まだ永住権を取った実感がそんなに涌いていませんし、実際に9月から仕事に影響を与えるわけではないのですが、何とも言えない安堵感があるのでした。

まぁ、1つ不満があるとすれば、昨日急いで撮った証明写真の自分が非常に老けて見えることでしょうか、、、。ステッカーにそのまま使われたこの写真、うーん、10年後も違和感無く見られそうです(笑)

さぁ、というわけで私の教師人生、まだまだ続きます!

投稿者 lib : August 11, 2009 06:24 PM

コメント

月子さん、おめでとうございます。よかったですね。しかも、自力で。残りの夏休み、しっかりと楽しめることでしょう。それにLifeintheUK テスト、満点って、すごい!。私はか確実に間違ったのがあるのが分かっています。それに、弱気を出して、代理店経由で申請しましたから、ほんとうに高くつきました。かさね、がさねおめでとうございます。あとは、生徒らの試験の結果発表が気になりますよね。あっというまに近づいてきてしまいましたよねえ。ふう。

投稿者 dekobokoミチ : August 15, 2009 09:47 PM

永住権取得、おめでとうございます!!

そして大変な手続き、お疲れさまでした(>_<)

膨大な書類に審査に…しかもそれが勿論、英語だと思うと、読んでいる私もドキドキしてしまいました(笑)

いつもお忙しいなか、blog更新ありがとうございます☆

投稿者 うさこ : August 17, 2009 03:19 AM

>ミチさん、
有難うございます。テストについて、ミチさんのブログが大変参考になりました!有難うございました。前日・当日の朝は相当緊張して、審査中も内心どきどきでしたが、無事に終わってよかったです。夏休みの残りも少なくなってきました、、、。ミチさんも残りの休みを満喫なさってくださいね。お互い、良い試験結果が出るといいですね。

>うさこさん、
有難うございます。やはりネット時代の賜物で、経験者からの情報が一番役立ちました。ああいう書類って説明の表現がわかりにくかったりして、解釈が分かれている部分もあったので心配でしたが、大丈夫でした!いつも読んでくださり、有難うございます。これからもよろしくお願いいたします。

投稿者 月子 : August 17, 2009 02:48 PM

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