« イギリスのサービス業 (配達編) その1 | メイン | 日本のママさん、感激?! »

December 21, 2010

イギリスのサービス業 配達編 その2

mama.gif

暫くしてから時計を見ると1時だがまだ届かない。今までの経験上、配達物は大抵午前中に届く。午後になっても届かない場合は心配した方が良い。

嫌な予感がして、PCワー○○のカスタマーサービスに電話した。

例によってテープ音で、「営業時間についてのお問い合わせは1、配達についてのお問い合わせは2・・・」と言うので2を押すと
「配達についてはウエブサイトを見てください。(初めに言っておくが)配達の時間にはお答えできません。(それでもどうしてもというなら)オペレーターと話したい方は1・・・」というのでめげずにオペレーターと話そうとしたが、「現在込み合っております・・・」というナレーションと呼び出し音が響くだけであった。

こんな事を20分毎に繰り返し、気が付けば息子を学校に迎えに行く3時前になっていた。
最後のチャンスとばかりにもう一度かけなおすと、奇跡的にオペレーターに繋がった。

「今日パソコンが配達される筈なんだけど、何時頃になるかしら」

オーダー番号を告げると、電話の向こうでキーボードをカタカタたたく音がした後、

「その注文はキャンセルされました」

と言う。

「・・・パ~ドン?」

「その注文はキャンセルされました」

「キャンセルした覚えはありませんが???」

「品切れで・・・キャンセルされました。」

男のオペレーターは流石にバツが悪そうだった。

「キャンセルって・・・私は聞いてないよ、今日だって今朝から配達を待っていたのに」

「代金は返金します」

「そりゃお金は返すだろうけど、品切れなら品切れってどうしてもっと早く連絡してくれないの。」

「コンピュータの不具合で・・・」

「ていうか、そもそも品切れの商品をどうしてウエブサイトに表示して注文を受けたの?ちゃんと受注のメールももらったよ。えーい、品切れは百歩譲って良いとしても、こっちは一日潰して配達を待っていたのにどうしてこっちが連絡するまで何もしてくれなかったんだあ・・・・・・」

先の冷蔵庫の事もあって不満が爆発した。大人げないとは思ったが、次から次へと相手を責め立てた。

日本ではこういう場合、店側はただただ平謝りをするだろう。
しかしここはイギリス。相手が逆切れした。

さっきから何度も言うが、商品は、無い。金は返すと言っている。これ以上、俺に何をしろと言うんだ!」

・・・・わかったよ。正論だ。

‘Thank you for your help’
と言って、電話を切った。

時計を見ると、息子のお迎えに遅れそうだ。置き去りにされた冷蔵庫に頭をぶつけそうになりながら家を飛び出し、走って学校に向かうと空が青い。

古い大きな冷蔵庫は廊下に鎮座し、体を横にしてカニさん歩ききしなければ通り抜けができない。
心待ちにしていた新しいパソコンは勝手にキャンセルされていた。

しかしなぜか唐突に笑いがこみ上げ、

「・・・まあ、家族がみんな元気で生きているんだからいいか・・・」

と思った。

生きていることに感謝するという基本的な事を忘れそうになったら、イギリスへ来てみましょう。
究極のポジティブ志向になれます。

「間違いだってあるよ。人間だもの。」 by みつこ (←古いか)

投稿者 lib : December 21, 2010 11:53 AM

コメント

イギリスで物を買うなら、Xルゴスがお勧め、貧乏人のハロッズことXルゴス、欠陥品も結構ありますが、さらっと質問もなく取り替えてくれます。 ま、血の気の多いガテン系の客筋をかかえるXルゴス、この手の客を怒らせるとコワイという接客教育が徹底しているのかもしれません。 

投稿者 十貴川 洋子 : January 13, 2011 02:19 PM

Xルゴス、いいですよね。実はXルゴスや○ケアの効率性には感心しています。
確かに中身を確認もしないでノークエスチョンで返品させてくれますよね。(それをそのまま他の客に売るから欠陥品が減らないという噂もあり)
しかしパソコンを買うにはXルゴスは選択の幅が少なく惜しいところです。この分野も頑張ってもらいたいところですね。

うちの息子の愛読書はXルゴスカタログのトーイセクションです。次にゲットするオモチャに思いを馳せているようです。
タクは、親子二代でxルゴスファンですのよ、おほほほほ。って自慢にもなりませんね。

投稿者 子育てママ : January 25, 2011 08:04 PM

親子二代でXルゴスファンですって、さすがは子育てママ、お目が高い! 以前、某 XXX ルイスという高級(やや)デパートでガスレンジを購入したイギリス人女性。 レンジは壊れている、直しに来ない、来ても直せない、取り替えてくれない、で、死にそうだったらしい。 しかし、実は彼女は大手新聞の記者だか、コラムニストだったから大変。 このトラブルと担当者の実名と直通電話番号を紙上で暴露。 やっぱり、買い物なら、 Xルゴスですね!

投稿者 十貴川 洋子 : February 9, 2011 02:06 PM

コメントしてください




保存しますか?