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February 23, 2011

イタリアの憂鬱

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イタリアの政界が揺れている。 首相ベルルスコーニのスキャンダルである。

「ブンガ・ブンガ・パーティ」 が最近、イタリア語の新しい語彙に加わったらしい。 きれいどころのお姉さん達をたくさん自宅に招いて、乱痴気騒ぎした首相が、未成年のモロッコ出身の少女、カリマ・エル・マフルーグと関係を持ったという悪名高きパーティだ。

未成年の少女が問題になったというのも、イタリアの法律によると 「売春していいのは18歳以上」 で、当時の彼女は 17歳だったとのこと。 「売春していいのは・・・」 って、いいのか、売春?

17歳と数ヶ月だったのか? 法律上、あと数ヶ月足りなかったのか?

彼女はこれをチャンスにインタヴューだの、下着で広告モデルだので、大もうけしているとか。 で、 「私はダンサーで、モデルよ。 娼婦じゃないわ。 失礼ね。 名誉毀損よ」 と言っている。

パーティの後で高額のお小遣いをもらったり、窃盗で逮捕されたら、 「私はエジプト大統領の隠し子なの。 私を釈放しないと外交問題になるわよ」 とを首相に泣きついたとか、17歳には思えない、なかなか大したアマで、将来が期待できる。 貧しい国の少女が泣く泣く身を売り・・・という状況には見えない。

普通、未成年の少女と中年のおやじというと、

少女=被害者  おやじ=加害者 という式が成り立つが、

今回は おやじ=被害者  少女=大物 という図である。

海千山千のベルルスコーニをもって、 「悪い女にひっかかったな・・・」 と同情させるなんて、大したものだ。

ベルルスコーニ首相の前妻、(元妻はまた別にいる) は元女優という美人だが、夫の女癖の悪さに、とうとう離婚。 シングルとなったベルルスコーニは大金持ちだ。 パーティ参加のお姉さんたちは玉の輿に乗ろうと彼を誘惑するべく、がんばっていたらしい。 がんばり過ぎて、みんなで服を脱いでプールに入った模様。 

74歳には見えない若さはプチ整形と植毛手術のたまもの。 さすがは見た目を重要視するイタリア男だ。 イギリスの政治家も、もう少しルックスに気を使ってほしい。 ま、整形、植毛しろとは言わないが。

最近、イギリスのフットボール選手も、数人が娼婦スキャンダルで紙面を騒がせた。 素人さんは口が軽いけど、娼婦なら秘密は守られる、なんてことはなく、本来の仕事で収入を得た後、新聞にネタを売って、ダブルインカムを目指している様子である。  

フットボールチームの監督は 「新聞に出るなら、ゲームで活躍してスポーツ面を飾るように。 スキャンダルをすっぱ抜かれて一面に出るな!」 とカンカン。 

イタリア人は、首相のスキャンダルでイタリアが世界の笑いものになっている、と怒っているようだが、アラブ世界では独裁制に抗議して、死者まで出る騒ぎで戒厳令が敷かれているし、イギリスでは国家の債務をどうクリアするかと予算のカットで論争が起こっている。 

こんな殺伐としたご時勢に、「ブンガ・ブンガ」 で大騒ぎとは、さすがはアモーレの国、いいぞ、イタリア!(7月にローマに行きます。楽しみ!)`

投稿者 lib : February 23, 2011 03:51 PM

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