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December 12, 2011

Jet lag

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1990年1月、はじめての欧州、ロンドン・ヒースロー空港行きJAL機に
乗っていた。前職でお世話になった会社への入社面接が目的だった。
当日のロンドンは記録的な大嵐。ひどい風でなかなか着陸できず、パ
リにリルートするかもしれないという機内アナウンスが日本語であっ
た。ちなみに当時、英語は全く解せない。空港上空で、滝のような急
降下・上昇を1時間半ほど執拗に繰り返し、飛行機というものは、か
ほどに残酷な揺れを持ってしても翼が折れないものかと、青い顔をし
ながら妙に関心していたが、暫くすると周りの乗客の女性・子供達の
悲鳴と共に、Terminal 3 に着陸した。 Landingの刹那、機内では乗客
の拍手が湧き、その後1分ほども続いた。

BTのロンドン電話網は嵐の影響でほぼ全滅だったのだが、お目当て
のオフィスに電話が通じないのは、初めてのUK公衆電話の操作ミス
かもしれないし、コインの入れ方がおかしかったのかもしれない、そ
もそもコインが間違っているのではないか、などという、まったく外
地で左右何がなんだかさっぱり分からぬ、という状況に陥った。なん
とか事前に教えてもらったとおり、のろのろ運転の地下鉄を乗り換え
したりして、シティーにある目的地の最寄駅に到着した。ここまで着
陸から3時間程はたっぷり経過していた。ビル名(ワールドトレード
センター)しか覚えていない。道を聞いても英語は分からん。地図も
なし。携帯電話が出現するには5年待たなければならない時代の大嵐
の夜である。目的地の隣のビルに入ってしまい(当時、ワールドトレー
ドセンターは二つのビルからなっていた)、その中を1時間もあちこ
ち歩いた末に、これは何か違うな、などと相当勘に頼った試行錯誤で
あった。O型というのは、予め地図も用意しない良い加減なのだが、
結局は何とか仕上げる、という能力は多少持っている。

勘を評価いただいたのか、その夜、社長さんにさっそく合格を頂
戴し、社員の皆さんにどこぞのイタリアン・レストランに連れて行っ
てもらったが、なにを食うたらよいものか、英語のメニューを将来の
同僚さん達に説明して貰い、なぜかウナギを頼んだが、半分喰ってあ
との半分はその場で寝ていたように記憶している。29歳の新入社員、
現地採用の日本人は僕が初めてだったそうだ。

初欧州の洗礼は、これだけでは終わらない。2泊後の帰路、飛行機が
故障して飛ばなかった。空港近辺のホテルで一泊となったが、これも
英語のアナウンスが多く、なんだか左右さっぱり分かん。金魚の糞を
実施、なんとか航空会社が手配したホテルに宿泊し、翌日午後のフラ
イトに乗ることができた。当時若かったが、それでも、わけのわから
んことにとにかく疲れた。東京のアパートに帰宅後、20時間ぶっ通
しで寝た。これ、運が良いか悪いかとなれば、初の欧州行きでこのよ
うな経験は、そう得られないであろうから、大吉。

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ロングホールによる時差ぼけというのは、歳をとると共に厳しくなる
と思っているが、そうでもない方々もおられる。東京から先ほど飛ん
でこられて来たこの年齢の方が、なぜこんなにお元気なのだろうとい
うケースは多々ある。残念ながら僕は前者の典型であり、最近では筋
肉痛と同様、3日目が一番きつい。夜、多少のワインを飲んでから遅
めに寝ても、夜中の2時、3時に目が覚める、というような程度のも
のではなく、完全なる覚醒である。是非も無く、うだうだ仕事をする。
その質は無論貧弱。漸く目が疲れてきた朝の5,6時位に2度寝に入
るが、その後2時間で出社の時間となる。これが完璧に晴れるまでに
は、まず1週間はかかる。ところが、その時点でそろそろ帰国となる
ので、逆の同じことが、今度はロンドンでまた起こる。

時差ぼけフリー、かつ超高速な移動手段を発明していただきたいなあ
と思う。酔うといつも同じ事を言出だすが、飲み相手も同様。大体は
地球に縦穴を空けてカプセルでシューっと、という現実性のない貧弱
かつ柔軟性の全く欠如した空想となる。昨年は11月に大雪の降った
ロンドンだが、今シーズンはまだ無い。とはいえ師走に入り、冷たい
風の強い日が続いている。皆様、風邪などめされぬように。

投稿者 lib : December 12, 2011 04:35 PM

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