« Border Agency Audit | メイン | 親知らずとピザ »

September 17, 2012

ロンドン2012 祭りのあと

楽しかった2012年の夏が終わった。

街からピンクと紫の見慣れたボランティアのユニホームが消えて、すっかり普段のロンドンに戻った。


この夏は、

「地元でオリンピックが開催されるなんて滅多にない機会だから、ロンドンでオリンピックを楽しもう」

と決めていたので日本にも帰国せずオリンピック漬けの毎日となった。

7月25日のなでしこVカナダのオリンピック予選を皮切りに、28日(オリンピック大会初日)の柔道、8月1日の男子サッカー(日本Vホンジュラス)、そして8月6日にはウェンブリーでの女子サッカーの準決勝を観戦。

ウェンブリーでの試合はオリンピック・チケットが売り出された昨年、「きっとなでしこが来る」と信じて購入したものだった。

「どうよ?私の読み?」

と家族に鬼の首とったように自慢した事は言うまでもない。

(ただ、購入時、「決勝は無理でも準決勝なら。。。」と中途半端に弱気で決勝のチケットは買わなかった事は内緒)

手持ちのチケットを全部消化してからは、チケット無しでも観戦できるオープンウオーター10K競泳、男女マラソンにも潜入した。

オリンピックが終わってしまい、魂が抜けたようにようになりそうだったが、

「いやいや、まだパラリンピックが残っている」

と気を取り直し、9月1日にはパラリンピック陸上を観戦。
憧れの(?)オリンピック・スタジアム入場も果たした。

観戦した一つ一つの試合には、胸に響くそれぞれのドラマがあり、ここでは書ききれない。

上記したイベントには、女子マラソンを抜かして全て息子(ときどき夫も)と出向いた。

息子は9歳になり、学校のある日はテニス、サッカー、卓球などで放課後は毎日忙しい。

週末もサッカーやテニスの試合、友達と遊ぶなどで、一緒に外出する機会がめっきり減ってしまった。

なのでこの夏は、息子と共通の体験をし、一緒の時間をできるだけ過ごそう、というのも目的だった。

「オリンピックの雰囲気だけでも味わえれば」

くらいの気持ちでいたが、いざ蓋を開けてみればロンドン中が熱気にあふれ、親切なボランティアの人達との触れ合いがあり、声を上げて応援した2012年の夏は、息子にとって忘れられない記憶となることだろう。

真夏日に日本の旗や応援グッズを持ってコベントリーまで行ったり、沿道のすごい人ごみのなかマラソンを応援しに行ったり、私にとっても予想以上に息子と濃厚な時間を過ごすことができた。

10年以上も生活をしていると、この国の嫌なところばかりが目についてしまいがちだが、オリンピック&パラリンピックが開かれた事でイギリスやロンドンの「良いところ」に再び気づく事ができたと思う。

急に肌寒くなったが、地下鉄構内にまだ残っているピンク色のオリンピック会場の案内表示を目にしたりすると、なんだか暖かい気持ちになる。

(普段通りのロンドンに戻ったということは、これらの表示もあと10年位は取り外されないのかもしれないが)

パラリンピックも終わろうとする頃、息子が言った言葉。

「オリンピック・パークはロンドン2012パークって名前にするべきだと思うよ」

「どうして?」

「だって、オリンピックだけでなく、パラリンピックも開かれたよ。オリンピックとパラリンピック、二つ合わせてロンドン2012だもの」

そしてパラリンピックの閉会式を観ながら、寂しそうに

「次にロンドンで開かれるのは50年後くらいかなあ…マミーはその頃何歳?」

と聞くので、50年後にまた連れて行けと言われるのかと思い

「100歳に近いと思うよ~。なんで?」

「100歳か…マミーを連れて行ってあげたいけれど、そんな年じゃ無理かなあ」

この二つの発言を聞けただけでも、息子を連れました甲斐があった。

Thank you London2012!


投稿者 lib : September 17, 2012 11:16 AM

コメント

コメントしてください




保存しますか?