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December 08, 2005
就業時間
うちの会社の就業時間はシティでも特別なのだろうか?
営業のほうは本当にバラバラだ。外に出ている時間も長いし、クライアントの面倒を見たりするので、オフィス内にじっとしているほうが悪いという風潮もある。これはわかる。
事務職のスタッフも勤務時間がいろいろだ。
基本的には9時-5時なのだろうが、仕事により、というよりは家庭の事情で勤務時間が違うらしい。小さい子供がいる女性は週に3日で、4時過ぎには会社を出るとか、年寄りの父親がいるので週に数日は自宅で働くとか。各自が会社と交渉して、曜日や時間を組み立てるらしい。
会社の規則だから、と一方的に決まった時間以外は認めないということはないようだ。
私は9時半から5時半の勤務だ。帰りはなるべく5時半を過ぎないようにする。ボスに5時以降は新しい仕事を言いつけないように躾けてあるので、よほどのことがない限りは残業しない。
この躾には最初の数ヶ月を要したことを覚えている。
「4時半になりました。デスクや書類のチェックをして、今日中に仕上げなければならない業務の確認をしましょう。気づいた用事はすみやかにアシスタントに報告する義務があります」
「5時です。この時間より後の仕事のリクエストは受付のみで、明日以降の出来上がりになります」
「就業時間外での作業を承りましたが、この報酬につきましては、来週以降のランチを要求します。よろしいですか?」
軌道に乗せるまではそれなりに苦労をしたが、そのかいがあって、ダラダラした仕事の流れはなくなった。
ロンドンで働くようになってから「残業」という経験がすっかりなくなった。夕方6時を過ぎても働いているのは、ざっとフロアを見渡してみても・・・私のボスくらいだ。
彼は日本とアメリカにビジネスがあるので、朝早くから日本時間に合わせて働き、午後から夕方にかけてはアメリカのクライアントのために働く。
えらいなあ。 (賞賛の声)
最初はアシスタントの私も同じく残業させようとしたのだが、
「私は日本の担当で、アメリカのクライアントは関係ありません」と優しく宣言したので、その野望は砕かれた。
ボスの言によれば、「あまり優しい言い方ではなかった」ということだが、10年も前のことなので、きっと覚え間違いをしていると思う。
このようにして、労使関係の不条理はきちんと説明すれば、すんなりと受け入れられるものである。
投稿者 lib : December 8, 2005 08:14 AM