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March 22, 2006

恐怖の冬 その2

career2.gif  金曜日の午後、会社に電話が入る。

「マダム、ぜひ、聞いていただきたいことがあります」
いやな予感がする。
ガス会社 (旧) が顧客奪還をしかけてきたのだ。

ペラペラと滑らかなセールストークで話しまくる。
「でも、もう変えちゃったし・・・」
「インターネットでご覧ください。 他社との比較が出ています。 当社はたいへんお得なんですよ」
「はあ、そうですか・・・」
あのね、インターネットで光熱費を調べるほど、私は細かい金銭感覚は持ってないのよ。 

50ポンドに値上げしたのはシステム上の間違いで、元にもどしてくれれば、月々の支払いは35ポンドにすえ置く (当たり前でしょ)  新しい会社とのキャンセル交渉や銀行の手続きは、ガス会社 (旧) が全てするからと約束する。
で、面倒になって任せてしまった。 

数週間後、私の家には、

ガス会社 (旧) 月額50ポンドなり。 35ポンドに戻すって言わなかったっけ?
電気会社 (旧)
電話会社 (旧) これは継続されていた。

これに加えて、キャンセルなどなかったのか、

ガス会社 (新) 私の名前はTOTO 様になっていた(便器のメーカーかい?)
電気会社 (新) 名字までスペルミス。 いったい誰あてなんだ?
電話会社 (新) 先日送った手紙はどうした? 無視か?

以上、6種類の請求書が舞い込んだのだった。 いったん、元栓を締めたり、回線を切ったりするのではないらしい。 

6社から供給を受けなければならないほど、うちの家は大邸宅なのか?

しまった。 イギリス人の事務処理能力の稚拙さをすっかり忘れていた。 A と言って、きちんと A と伝わるようなお国柄じゃなかったんだ。

小学生の頃、よくやった 「伝言ゲーム」 がある。
「家から5000円を持って出ました。 まず、八百屋さんでオレンジを3個とりんごを2個買います。 それから、魚屋さんで鯛のお刺身を買います。 そのあと、花屋さんで母の日のカーネーションを5本買いました」

みたいなメッセージが、何人もの間を伝言されていくうちに、
持って出たのは2000円。 オレンジ2個にりんごが3個。 魚屋さんに行くのを忘れる。 花屋さんで恋人のためにバラを買う。 と伝えられて、最後にその間違いを笑うゲームだ。

懐かしいな、伝言ゲーム。 この年になって、イギリスでガス会社と電気会社と電話会社を相手に、これをやるはめになるなんて、信じられない。

その後、「これが最後の請求書です。 クレジット分は返金します」 といいながら、さらなる銀行引き落としがあった。 手切れ金か?

銀行ですべての口座引き落としを停止し、前に出した手紙のコピーをつけ、新しい日付を入れ、また各社に手紙を出した。 もちろん、これらの手紙のコピーもとっている。 (きっと、また使うことになるだろう。 実践 「英文手紙の書き方」 は続く)

何度も頭に血が上ったおかげで、血液の循環もよくなり、ポカポカと暖かい冬を過ごさせてもらった。

来年の冬までには、なんとか解決する予定である。

投稿者 lib : March 22, 2006 11:51 PM

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