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June 20, 2006
イギリスのサービス業 カウンシル編 2
カウンシルに枝を切る許可を請う電話をすると、なんと剪定の手配もしてくれ費用も持ってくれるという。
自腹を切らないといけないと思っていたので、これは嬉しい誤算だった。
もちろんお願いし、後はカウンシルからの連絡を待った。
しかし。
やはりお役所である。待てど暮せど連絡は来ず2ヶ月が過ぎた。
徒歩10秒の隣から、再び書留が届いた。
内容は言わずもがなである。
プレッシャーをかけられた夫がカウンシルに連絡した。
いつも通りの「順番待ちだからいつになるかわからない」という対応だったが
かなり強い口調で不平を訴えると、電話の相手が上司に代わると言う。
上司に事のあらましを説明すると、
「連絡してくれてありがとう。すぐに対処します」
との事。
お役所でも、上の方の人はやはり話が分かるのか?
具体的な日にちは提示されなかったものの、この上司は信頼できそうな印象だったので一安心し、
私達は買い物のため家を空けた。
2時間ほどして戻ると、家の塀の前で、なにやら例の大木を双眼鏡で見上げている男達がいる。
聞くとカウンシルから派遣されたという。
なんだ随分早いな、やっぱり上に話をすると違うな、などと夫と喜びつつ、
装備も整っているようだしすぐに仕事を始めてくれると思いきや。
男「今、視察をしていたんだが、木の上に鳥がいる」
私「木だから鳥くらいいるよね、それが?」
男「その鳥が巣を作っている。」
私「だから?」
男「条例により鳥が巣作りをしている時は木を切ることができない。だから帰る。」
なにいい~~~!
せっかくここに、作業員と装備が揃っているのに帰るだと?
ここで彼らを帰らせたら、また呼び戻すのに何ヶ月かかるか分からない。
必死で引き止めたが、何を言っても「条例だから」「条例だから」と呪文の様に繰り返し、彼らは去ってしまった。
事前連絡なしの突然の来訪は、うちが留守であることを願っての奇襲作戦だったのだろう。
なんくせ理由をつけて、仕事しないで帰ろうと初めから計画していたに違いない。
夫がカウンシルに電話し再び強く苦情を述べると、またもや
「なるべく早く対処します」
との返事。
具体的な日程は言わないので、また待つしかない。
Xデーは、その数週間後に来た。
ある日の早朝、爆音で目が覚めた。
何事かとカーテンを開けると、目の前に、木の上で枝を切っている男がいた。
またしても予告なしの奇襲作戦。
運悪くその日はゲストが止まっていたのだが、爆音で起こされた彼女も目を丸くしていた。
作業を終えた男たちはさっさと引き上げていった。
まあやる事はやったのだからいいとするが、全く彼らを働かせるのは大変だ。
次回は、木で食事中のミミズ、昼寝をするリス、出産中のアリなどの有無を確認し、避難勧告を出した後、万全の体制で奴らと渡り合う所存である。
投稿者 lib : June 20, 2006 10:58 AM