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October 12, 2006

ビジネスパーティ

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取引先のビジネスパーティに招待された。

レストランをプライベート・ファンクションにしての立食パーティである。100人くらいの「飲み会」だ。友達とワインバーに出かけて、「プライベート・ファンクション (貸切)」の張り紙がしてあって中に入れないと頭に血がのぼるが、この日はゲストである。

イギリス人はパーティの前にプリ・ドリンクをする。パーティ会場へ行く前にパブやワインバーで同僚と飲んでから出かけるのだ。酒の席に呼ばれているのに、なぜ、その前に飲まなければいけないのか不思議。

とりあえず手順としては、

1. 仕事が終わる前にプリ・ドリンクの場所を確認する。
2. 仕事が一段落した男性が数名まずパブに繰り出す。
3. 仕事が一段落した、あるいは一段落してなくても女性がメイク道具を持って、トイレに入る。
4. パウダーを塗る。
5. マスカラを塗る。
6. リップスティックを塗る。(・・・以後省略)
7. 女性もパブに行き、合流する。
8. この時点でパーティーの開始時刻は過ぎている。
9. 早く着いた人が2杯目、遅かった人が1杯目を飲み終えると、誰かが「そろそろ」と言う。
10. パーティ会場へ向かう。

これでパーティに「ファショナブルに遅れた」時間に着く。

慣れない頃はプリ・ドリンクが終わる前にヒールのつま先は痛み、酔っ払った状態でパーティ会場に着いたものだが・・・。

会場に着いたら一回りして知り合いに声をかけ、
「来たよー」と印象づけておく。
日本の宴会のように強制参加ではないが、顔を出す回数が少ないと「非社交的」と陰口を叩かれるからだ。「参加は個人の自由」と言いながらも、態度に裏表があるよなー。

この日のパーティ、
「やあ、ヨーコ、久しぶり!」と大柄なおじさん。
「まあ、お久しぶり!」
(この人、誰だっけ?)と思いながら、両ほほに軽くキスをして挨拶する。これが自然にできるようになるには数年かかった。相手の右ほほから始めないと相手の唇にキスしそうになるので注意が必要だ。
「元気だった?」
「おかげさまで」
(シティにある取引先? 海外のクライアントだったかな? それともボスの知り合いか?)

1. 白人の中年男で、
2. スーツを着ていて、
3. 名前がジョンとか、デビッドとか、マークみたいに一般的な、

人なんか、記憶に残らない。

私の名前を知っているから、知り合いには違いないが、自分では会った覚えがない男にキスができるというのも我ながらすごいと思う。(自慢にならないか・・・)

ま、めちゃくちゃハンサムな人だったりすると、話は別であるが。

こうやって相手がどこの誰だかわからないまま、話しこんだ。その間に「他の誰か」が彼に話しかけ、その人の名前がわかった。が、今度は私を知っているらしい「他の誰か」の名前が思い出せない・・・。

私はボスから「女優」と呼ばれている。
「見知らぬ人に対して、旧知のようにふるまう演技ができる」からだ。
ここ数年間でこの技術は著しい向上を見せている。

そろそろクリスマス・パーティの招待状が舞い込む季節だ。

お気楽な飲み会でもEメールでの招待状はちょっと情緒に欠けるな。
やっぱりきっちり厚地のカードを郵送して欲しい。

投稿者 lib : October 12, 2006 08:39 AM

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