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December 05, 2006

イギリスの公立学校 1

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息子は今年の一月から、公立小学校の付属幼稚園に通っている。
実は一度、幼稚園を変わったのだが、幼稚園選びにもちょっとしたドラマがあった。

のんびりしている私も、息子が2歳の頃から周りで幼稚園の話題が多くなったので、「幼稚園はどうしよう・・・」と考えるようになった。とりあえず私立は考えず、公立小学校の付属幼稚園でいいだろうと思い、我が家から徒歩で通える学校4つに絞った。(うちの近所は学校の数だけは多い。)

・評判がとても良く、成績も良い人気校A小学校
・そこそこの成績、そこそこの評判のB小学校
・成績不振、ちょっと暗い雰囲気の不人気校C小学校
・同上、D小学校
である。

学校の評判はプレイグループで出会うお母さん達からの口コミの他、Ofstedのインスペクション・レポートwww.ofsted.gov.ukやナショナルカリキュラムと呼ばれる全国一斉テストの結果が公表されるwww.dfes.gov.uk/performancetablesなど、誰でも閲覧できるウエブサイトから情報を仕入れた。(考えてみれば、小学校の成績が公開されてしまうってちょっと怖い)
それぞれの学校に見学にも行った。

入学試験などはなく、一般的な学校で子供を採る優先順位は
1. 兄か姉がすでにその学校に在籍している子供
2. メディカル、またはスペシャルニードのある子供
3. 家が学校から近い子供の順

となっている。
明確な「学区域」などはないが、事実上この「席取りゲーム」で一番の争点となるのが、3の「学校からの近さ」である。
そのため、わざわざ人気校の近くに引越してきたり、家をもう一件買ったりして(!)子供の席を確保する親も少なからずいるそうだ。(公立校でも結局はお金次第なのか・・・と思わざるをえないエピソード)
その他、まめに学校に顔を出して熱心さを見せるといいとか、カウンシルの実力者に紹介状を書いてもらうといいとか、まことしやかな噂がプレイグループには流れていた。
私立じゃなくて、公立の小学校ですよ・・・。

しかし「裏ワザ」もある。

教会の運営している小学校(これも公立)では、上記に挙げた優先順位の最上位に、
1. 子供の家族が教会に通っている事
が挙げられるのだ。

一般的に教会系の学校は評判の良いところが多いので、子供を学校に入れるために入学前だけ熱心なクリスチャンに変貌する家族も数多い。(日本で教会で結婚式を挙げたいがために数週間だけ教会に通うカップルを彷彿とさせる)

プレイグループで知り合ったお母さんは、バリバリのイスラム教徒なのに、子供はなぜか英国国教会の学校に通っていた。
子供の教育のためなら宗教なんて二の次か。
(ああ、世界の人々が皆こんな節操のない、いや柔軟な精神の持ち主だったら、数々の戦争が回避できただろうに・・・。)

幼稚園に在籍していたとしても、付属の小学校にそのまま上がれる保障はない。(もう一度願書を出して仕切りなおし)
しかし評判のいい学校の付属幼稚園に入れたいと思うのが親の情だろう。

息子のためには、人気校A校、そこそこのB校、イマイチのC校に願書を出した。
もちろんA校に入れたがったが、徒歩10分の道のりには家が立ち並んでいて、かなり狭き門と思われた。ほとんど望みはないだろうと思ったので、まあB校に入れればいいかな、と思っていた。
B校に見学に行った際も、校長先生に我が家の住所を告げると「まず大丈夫」という返事で好感触だったので、息子はB校の幼稚園に通うものと思い込んでいた。
息子とB校の前を通る時も「このナーサリーに1月から通うんだよ~」なんて言っていたので・・・・

B校から「残念ながら・・・・」というレターを受け取った時には一瞬パニックになった。

つづく

投稿者 lib : December 5, 2006 12:52 PM

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