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December 06, 2006
ネズミ騒動
ロンドンにきて驚いたのは、ネズミをよく見る事だ。
地下鉄のホームはもちろんのこと、建物に入り込むことがよくある。
一度は、ラットと呼ばれる20センチもある巨大なねずみが事務所に入り込んだが、
逃げ回ったのは人間たちだったっけ。あれはさすがに怖かった。
我が家はグラウンドフロアー(日本の1階)のせいか、
入居してから5年の間に3〜4匹のネズミを捕獲したと思う。
まあ、マウスという小さなタイプだが、
やはり繁殖率の早さや病原菌を持っているので見つけたらさっさと退治をするようにしている。
もっぱら、有効的なのは原始的なネズミ取り。
そう、チーズなどを仕掛けて、バチーンと挟むタイプだ。
以前、漫画にあるようにチーズを仕掛けたが、しっかりとチーズだけが取られていた。
アニメのネズミ、ジェリーが笑っているようで口惜しかった。
そこでネズミ取りの説明書をよく読むと『ネズミはピーナッツバターが好きです』と書いてあった。
そうか、上品なチーズはやめよう。
うん、あの甘〜くてキャラメルやピーナッツがたっぷり入ったチョコレート、
マーズバーやスニッカーズがいいのでは?と思い試してみた。
これが大ヒット。我が家の定番となった。
先日、静かな夜に本を読んでいるとガサッ、ガサッという音がした。
あッ、またネズミだ!!
さっそくダーリンがマーズバーを買い、うれしそうに罠を仕掛けた。
しかし、しばらくしてもネズミが罠の餌を食べない。
ヘンだな?と思っていると、
なんと2階のヒッピーのシングルマザーがこともあろうにネズミに餌をあげていたという。ガーン。
フラットの中をネズミは自由にいけるので、安全な?餌場を知っていたのだろう。
赤ちゃんがいるのに、何たる行為。さすがにヒッピーだ。
事情を話し、ともかくネズミは退治しないと子供の鼻がかじられるよ。と脅し餌をあげないように頼んだ。
そして、間もなくネズミは罠にかかった。
通常は、餌を取った瞬間にあの強力なバネが、ネズミの身体を打ちショックで
即死するように出来ているのだが、
今回はネズミが少し大きかったようで、ショック不足で死んでいない。
足を挟まれたまま生きているではないか。
困った!!
そして、発見した段階で、チュチュと泣いているではないか。まるで助けを求めているように聞こえた。
暫く見ているとなんとそのネズミは、
逃げようとしてネズミ取りを引っ張りながらあちら、こちらと逃げ回っている。
ネズミながらけなげだ。
そして、何とかして罠から足を取りたいがなかなか抜けられないようだ。
さて、どうしよう。
心のそこで、逃げてくれて!、そして今度は即死で罠にかかってくれと、勝手な思いを巡らす。
そのまましばらく放置していると時々聞こえる、逃げようとしているガサガサという音と、
チュチュと泣いている声がHelp Help」と聞こえるようで、ダーリンは、倫理的に可愛そうだよ。という。
よく動物が致命傷の怪我や病気でもう助からない時は、早くラクにしてあげるために殺してあげるが、
このネズミも殺すべきだという。
しかし、どうやって?
生憎ネズミ用のピストルも麻酔の注射や流行の放射性物質も持っていない。
それとも袋に入れて上からレンガでも落とす?
グチャ。
いやー、私には出来ない。
このまま待っているしかないよ。と逃げる私。
その後、ダーリンは決行した。その方法は残酷で語れない。
実行したダーリンも気分が悪くなった。
ネズミくん、今度は我が家に入り込まないでください。
投稿者 lib : December 6, 2006 09:44 AM