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December 14, 2006
怠け者のクリスマス
またまた国民的行事のクリスマスがやってきた。
「まだ、何も準備できてなくて・・・毎年、金もかかるし、結構ストレス」 と言う人も少なからずいる。毎年だから面倒なので、うるう年とか、オリンピックみたいに4年に一度くらいの割合でクリスマスが来ればいいのかもしれない。
対策としては、踏み絵をして 「転び バテレン」となり、「もうキリスト教徒じゃないもんね。クリスマスも関係なし」としがらみを避ける方法もあるのだが、イギリスではあまり知られていない。
クリスマスは宗教行事というよりは冠婚葬祭だ。
それも、七五三の年齢の子を持った親みたいなものか。
(子供に何を着せよう? 洋服か、着物か? 貸衣装か、購入するか? 自分たちが買うか、祖父母に買わせるか? どちらの親に頼むか?) と悩みはつきないが、
それ以外の人 (あるいは本気で取り組まない人)は羽織袴の小さな男の子を見て、
「あらー、かわいい」などと言っていれば、それですむ。 できれば、こちら側の立場でいたい。
「クリスマスまでのカウントダウン、1週間前までにすませること、前日しておくこと、当日の料理のための時刻表」 なんてのも、毎年見かける記事だ。
段取りの悪いイギリス人のことだから、スケジュール通りに物事を進めるのはハードワークらしい。
年末になれば、日本でもお正月とおせち料理の準備に追われる。
私は子供の頃、アトピーで皮膚炎が出ていた。
そのため、おせちに使われる栗だの、里芋だの、れんこんといったアクの強いものに触れないように言われて育った。(食べるのは平気だよ) お正月の生花なんかもダメである。
「・・・アトピーのため、家族が忙しそうにお正月の準備をする中、私は手伝うことを許されず、さびしく台所の片隅でみんなの様子を見守るだけでした・・・」というのは大嘘。
アトピー体質と怠惰な性格が美しく融合していた私は、
「アレルギーが出るから、手伝わなくていいよ」と言われて、
ラッキー、と外に遊びに出ていたのだ。
家に帰るとすでに準備は完了。おせちはきれいにお重に詰められて、年越し蕎麦を食べるだけの状態であった。
あの頃はよかったなあ・・・。(しみじみ)
と、いうわけで、お正月やおせちの準備すらしなかった私が、外国まで来て、異教徒のお祭り行事にあれこれ頭を悩ませるわけがない。
発光体つきの人工ツリーを出して埃を払う (15分)、クリスマスカードは名前をサインするだけ (10分)、私に何かくれそうな人だけにプレゼントを贈って、おしまいだ。
プレゼントは男なら酒、女ならチョコレート、子供なら現金と決めている。
相手の好みを上手につかみ、気がきいて喜ばれるものを贈る人もいるが、私はそういったことが苦手なので、余計なことは考えないことにしている。
ときどき、(・・・・・・・・いやがらせか? 喧嘩、売ってるのか?)というものをくれる人もいるので、「無難で無個性が一番」と思っている。
クリスマス・ディナーも時間のかかる大きなターキーではなく、小さめのチキンをローストして、温野菜をつけ、出来合いのクリスマス・プディング (私はこれが嫌い)を買うだけ。読書しながらの2時間でできる。
どうせ、この時期はパーティが多い。で、出されるものはクリスマス・メニュー。
パーティ会場には巨大で豪華なツリーが鎮座しているし、クリスマス・クラッカーもテーブルに用意されている。プロのシェフによるターキー、スタッフィング (私はこれも嫌い)、何種類かのソース、手の込んだデザート。
椅子に座ったまま、クリスマスが満喫できる。
食後にお皿も洗わなくていいし。(満腹でほろ酔いのとき、本当にありがたい)
と、楽勝なのだが、ひとつだけ問題がある。
体重計に乗ったとき、顔が 「ムンクの叫び」になることである。これは私だけではない。スポーツジムでは、それぞれの女が 「私流 ムンクの叫び」を表現している。
サンタはあんなに太っているのに、どうしていつもニコニコとしているのか、疑問である。
そろそろ 「心臓疾患」とか 「糖尿病」が気になるお年頃のはずだが。
投稿者 lib : December 14, 2006 08:48 AM
コメント
いつも読み逃げててすいません。初コメントです。いつも面白いブログですね~今日も笑ってしまいました。
サンタさんがニコニコしているわけは、
きっとド○○クをやって何時でもハッピーか、
ショックを受けたりすると逆にキケンなんじゃないでしょうかね~
ウフフ、そんなこと考えても見なかったな~笑
投稿者 kero : December 14, 2006 11:21 PM
そうですか。
サンタは ドxxク のせいでハッピーだったのね。
ドxxクって、 ・・・ド・ク・ヤ・ク、毒薬?
さすがはサンタ、 不死身の男。 (違うか・・・)
投稿者 十貴川洋子 : December 18, 2006 11:01 AM