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February 11, 2007

ExJob

shacho.gif

僕はコンピューターのプログラミング作業は全く苦にならない。と
いうよりは、むしろ嬉々とした楽しさを覚える。徹夜なんぞ平気の
平左だ。

開発言語には色々と手を出した。学生時代のFortranから始まり、
仕事でBasicやZ80や8086のアセンブラ、C言語と呼ばれるプログラ
ミング言語を若い頃にマスターし、英国に渡ってからも、Visual
BasicやC++という言語を、商用レベルになるまで覚えた。これらに
比べると、Web開発で使われるhtmlやcssと呼ばれるも新しいものは
(開発言語では無いが)実に簡単で、赤子の手を捻るようなもので
ある。生の外国語は下手くそでなかなか覚えられないが、発音や聴
く必要の無いプログラミング言語は、そこそこいけるクチである。

今週は、ある社内開発システムのアップグレードで、久しぶりに徹
夜に近いプログラム人生をおくった。社内開発といっても、実は僕
が一人で、Access Basic という言語を使って、しこしことコーディ
ングしてきたものである。外注するカネも無いし、自分の考えをダ
イレクトにシステム開発社(自分)に伝えられるのだから、出来上
がりは思い通りのモノとなる。自社の主ワークフロー・システムを
社長自らが開発する会社も珍しいかもしれないが、そこは我ら、技
術オリエンテッドなのである。

このシステムは、見積・購買・請求という、会計3種の神器を巧み
にオペレートしつつ、かつ当社標準のISO9001に準拠した品質管理
やオーソライズ・ポリシーを実現するという社の重鎮ともいえるシ
ステムなのであり、当社に自慢があるとすれば、そのひとつに確実
に数えられるものである。このシステムに則って見積りや請求書を
出している限り、新入社員でも明日からExlayerの品質管理に即し
ていると言える、なかなかたいした奴なのである。

会社を作った頃、SAGEという市販の会計ソフトを使用していた。一
番安いパッケージを買ったところ、請求書が作れない。開発元に電
話したところ、更にカネを払ってアップグレードが必要だという。
なので払った。次に、見積りが作れないことに気付いた。電話した
ら、更に金を払ってアップグレードが必要だという。結局結構なカ
ネを払ったが、システムとして見積・購買・請求書に、なんの関連
も得られず、ただの発行・印刷機だったということが分かった。仕
方が無いので、Excelでこれらの関係を纏めていたが、1年、2年
と経過し、トランザクションが多くなると、もう管理不能。思い立
ったのが ExJobと命名した上記システムであり、リリースから4年
が経過した。いまだSAGEには、請求書以降の処理に抜群に活躍して
もらっているが、それ以前のプロポーザル段階や、プロジェクトの
インプリ期間はこのExJobが活躍している。

とはいえ、プログラマーとしてはとうにさかりを過ぎた年齢でもあ
り、プログラマー的指差し確認等のあたりは呆けに呆けており、今
回もリリースしたら、いきなり過去の見積データが261件消滅し
ていたという障害が出てしまった。皆、頭にきているんだろうなあ
と思いながら、大して文句も言ってこないのは、開発元が社長だか
らなのだろうなあ、と気の毒になってしまった。ごめんごめん。ま
あこれは毎度のことだから、メジャー・アップデート後のシステム
は、誰も最初から信用していないのかもしれない。なので何とか復
旧できてしまうのだ。半日かけて問題を解決せしめたが、これでま
た僕のプログラマ・SEとしての評価が一段と落ちたことだろう。

今週末も小さな手直しを続けている。テニスも例のコーチに入って
もらって2時間。こういう週末は至福である。

投稿者 lib : February 11, 2007 03:32 PM

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