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February 20, 2007

チャイニーズ・ニューイヤー

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2月18日はチャイニーズ・ニューイヤーの元旦だった。

日本にいた頃は「旧正月」は知らない間に過ぎる事も多かったが、ロンドンの「チャイニーズ・ニューイヤー」は、あちらこちらでフェスティバルが開かれ、存在感が大きい。

今年も朝一番に、香港の義理の両親に新年の挨拶の電話をかける。
義理の母に「新年快楽、恭喜發財」と、これだけは言える広東語で挨拶すると、あちらからも広東語でいろいろと返される。
意味が分からないので、いつもの様に「ハイヤー、ハイヤー」と適当に相槌を打ったが、後から夫が訳してくれたところによると
「いつも孫(私の息子)の世話をしてくれてありがとう。元気に育っていて、皆喜んでいますよ」
という意味の事を言ってくれていたという。じーん。

義母の優しい言葉に感動し、「(チャイニーズ)新年の抱負は、広東語マスターだ!」と一念発起するも、3時間後には何事も無かったかのように忘れるのも、ここ数年の恒例となっている。埃をかぶった「ビギナー向け・カントニーズテキストブック(CD付き)」がもの悲しい。

朝食後、チャイナタウンに出かける。
例年、もの凄い人出になるので、混雑のピークを迎える前に「早く行って、さくっと帰る」戦略だ。
10時過ぎに家を出て、家の近くからチャイナタウンまで直通で行けるバスに乗ったが、なぜか手前のトッテナム・コートロードまでしか行かないと言う。
仕方ないので途中で降りて、地下鉄のノーザンラインに乗ってチャイナタウンのあるレスター・スクエアまで移動する事にした。
しかし駅に入った時点で、電車がレスター・スクエア方面には走っていない事が判明。

「これだけチャイニーズ・ニューイヤーをPRしておきながら、ロンドン交通局は乗客がチャイナ・タウンに行く事を阻止するつもりか」
とブーブー言いながら2回ほど地下鉄を乗り換え、ようやくレスター・スクエアにたどり着いた。

駅を出ると、沿道はすでに人だかり。
11時からパレードが始まるらしい。
それで道路が通行止めになっていてバスが来なかったんだ・・・と何の下調べも無しに動く私達は初めて気付く。

運の良いことにパレードがすぐに始まり、龍の山車(?)をいくつか見たが、息子が
「ドラゴンこわい~、ドラゴンこわい~」
と泣きそうになるので、そそくさと離れる。
(前の週に、幼稚園でも中国人のお母さんが、ドラゴンダンスを披露してくれたらしいが、クラスで一番怖がっていたと先生に笑われた)

チャイナタウンのスーパーで、夕食の買い物をして、予定通りさっさと引き上げることにする。
湯葉、大根、蓮根、ライスヌードル、そして冷凍の牡蠣を買った。

ちなみに「机以外の4本足のものは何でも食べる」と言われる肉食中国人も、普段殺生している生き物に感謝の気持ちを示し、元旦だけは肉も魚も食べない。
普段は原始人並みに肉の塊に喰らいつく夫も、この日ばかりは修行僧のような神聖な気持ちになるらしい。
元旦の夜には、「今日一日、肉を食べずに過ごしたぞ・・・」とまるで24時間テレビのエンディングの様な達成感と共に、満足そうにつぶやくのも毎年恒例である。毎日がベジタリアンの人もいるんですけど。
(でも牡蠣は生き物と認められていないらしく、元旦も食べられてしまう。「私は貝になりたい・・・」という牡蠣の叫びが聞こえるようである。あ、元々貝なんだった。という訳で牡蠣にとっては身も蓋もない日ではある。)

とりあえず牡蠣の成仏を祈りながら(牡蠣入りの)精進料理を食べ、今年一年の健康を祈った。
今年も良い年でありますように。

投稿者 lib : February 20, 2007 08:32 AM

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