May 30, 2007
英国不思議な現象(その2)<チップについて>
英国の習慣にチップを置くが、この意味が今ひとつはっきりしていないのが気になっていた。
サービスをしてくれた人のその質のよしあしであげるというのが、通念だとおもうが、
特にレストランでは、働く人の時給が低いのでチップでまかなうというのも聞いたことがある。
時給の不足分をお客にねだるのもなんだかねー合点がいかないなぁー。
しかし、レストランでは、特に問題がなければ10%程度を黙って置き、タクシーは、繰り上げて支払ったりする。
美容院に至ってはすごい。その仕上がりがよければ5、10ポンドなどの札を美容師に直接あげている光景を見た。
多くの人は、ただの習慣にしたがってチップを置いているのでは?
そう、私も同じだった。
しかし、最近のレストランでは、
チップをサービスチャージ(12.5%も!!)としてお勘定書に入れてある店が増えた。
含まれていない店では、「お勘定書にサービスチャージは入っておりません。」とはっきりと書いてある。
どちらかというと、後者に好感が持てる。
現金で支払う場合は、まだリアリティがあるが、カードで支払って、このチップは本当に従業員に支払われているのだろう。
もしかしたら、レストランは従業員に支払う事にして、
税金のかからない利益にしていないのだろうか?とつい疑いたくなるのは、私だけ??
先日、日本人にも有名な中華レストランで、ダーリンと飲茶を食べていた。
注文をして待っていると、ちょっと上のクラスのウエイター(服装が違う)が来て
我々のオーダーした1品が売り切れたと伝え、注文書にバツをしていった。
私が冗談で、「勘定書には、書いてあるかもしれないからしっかり見ないとね。」と話していた。
「うまい、うまい。」と食べ、殆ど食べ終わったのに、1つだけ来ない品があった。
そう、私の大好物のエビ腸粉だ。
毎回必ず頼む1品なので、食べ終わった皿を片づけに来たウエイターにそのことを伝えた。
しばし待っていた。
待ちきれないので、先にきたデザートをゆっくりと食べた。
しかし、まだ来ない。このあとにも用事がある。
もう、いい。これ以上待てない。これをキャンセルして勘定書を貰う事にした。(そう、辛抱つよくない私)
ウエイターは、商品をキャンセルにすることにちょっと不快な顔をしたが、
我々にまだこない品について謝やりもせず、無言で勘定書を置いて行った。
見るとそこには、 売り切れた商品がチャージされていた。 冗談が本当になってしまった。
我々に品切れのことを伝えにきた、ちょっと上のクラスのウエイターを呼びこのことを指摘すると、
「あ!!」と声を発し、 勘定書を持っていった。
新しい勘定書 を見た瞬間、私の目に入ったのはサービスチャージが含まれている事だ。
3.28ポンドとある。
うーん。サービスされたかな??
されてないなー。なんて気にしていたら、いろいろ思い出してきた。
商品は頼んでも来ないし、ビルには余計な品がチャージされるし
そのことで1回も謝ってもらっていないぞ。
まあ、中華のサービスには慣れているが、私の大好物のエビ腸粉を食べていないせいか
なんだか、この強制的なサービスチャージを支払いたくなくなってきた。
現金があれば、サービスを抜いた金額を置いてさっさと帰れるのだが、
生憎現金がない。
ダーリンは、いいじゃない。この通り支払えば。という。
男はいつもそうだ。
事なかれ主義が好きだ。ダーリンに言わせると、英国人は目立つのが好きでない、という。
よーく、わかった。 私が言う。
近くにいたウェイトレスを呼び、本日のサービスに満足していないので
このサービスチャージは支払いたくないと伝えた。
彼女は、一瞬「えッ?」と言う顔をして、私のカードと勘定書を持ってテーブルを離れて行ってしまった。
ちょっと私のカードを持って行ってどうするの??
どうしよう、嫌がらせで私のカードを不正に使用するのでは??と小心者の私はハラハラドキドキ。
幸いに私の目の届く所でウェイトレスが私のカードを持って上の人と話している。
よし。大丈夫。これなら、カードに工作は出来ないだろう。
そして、また無言で新しい勘定書を差し出し、私のカードを機械に差し込んだ。
以前、あまりにもサービスがなっていなかったレストランで、チップを置かずに出て行こうとしたら、
マネージャーが飛んできて、「サービスに問題がありましたでしょうか?」と聞いてきた。
我々は、事情を話したら、そのマネージャーは丁寧に謝り、
実は全員新しいスタッフで始めたばかりなのでと理由を説明して、
我々に無料グラスシャンペンをサービスしてくれた。(支払わないで得する。こんなこともある。)
いったいチップってなんなのだろうか。
投稿者 lib : May 30, 2007 09:09 AM