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September 25, 2008

珍入者

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今日は闖入者ならぬ珍入者について。

授業をしていると度々クラスに人が訪ねて来ることがあります。

教室に椅子が足りないといって借りに来る生徒、授業をさぼった前歴がある子の出欠をチェックしに来るスタッフ、教室においてある教材を取りにくる先生、、、。

でも、今日の訪問者は一味違いました。

それは7年生の授業中の出来事。

今日の課題の説明をしていると、窓際に座っている生徒が困った顔で「先生!」と助けを求めてきました。

なんと、床に「巨大な」蜘蛛がいるというではありませんか。

それを聞いた他の子の顔が引きつります。

実物が見えない私はまた生徒が大げさに「巨大」なんて言ってるんだなと思い、「蜘蛛は噛み付かないし、何にも悪いことしないよ。授業に集中しましょう」と生徒の意識を授業に戻そうとしました。

でも、蜘蛛の真隣りに座っている生徒は床に足を付けることすら怖くて出来ません。

「え、そんなに大きいの?」と思い、実際見てみたら、、、確かに大きい。全長3センチ以上あるでしょうか。

私もひとりで自宅で遭遇していたら驚いて叫びそうなサイズでした。

子供たちが何とかしてくれという顔で私を見つめます、、、!

これが9年生だったらここぞとばかり騒ぎ立てることでしょう(ほんと、一度、蜂が教室に入ってきて大騒ぎになったことが、、、)。

でも、まだまだ学校に慣れない7年生たちはどう反応すればいいのかも分からず、かといって授業に集中することも出来ず、固まってます(苦笑)。

こうなったら、私も躊躇う気持ちを押し殺してなんとか蜘蛛に退場してもらうしかありません。

実は、私、蜘蛛が苦手です。家にも場所柄、数匹入ってくることがありますが、いつも目撃してしまうと数秒固まります。

「蜘蛛を殺してはいけない」という親からの教えでゴキブリみたいに叩いて殺せない私(それに蜘蛛は虫を採ってくれますしね)。

そんな私がとった行動。机にあったA4サイズの紙を手に持ち、蜘蛛のいる列に座っている生徒全員に退避を促しました。

そして、おもむろに蜘蛛と対峙(内心どきどき)。

手に持った紙で内心「頼むから手に乗ってこないでー、あんまり動かないでおくれー」と叫びながら蜘蛛をすくう作戦に出ました。

でも蜘蛛はすばしっこいのでなかなか乗ってくれません。私の足の周りを逃げ回る、逃げ回る(涙)周りの生徒も失敗するたびに「あーーーーっ」と半ば恐怖の声を上げて反応。

4回目くらい試みてやっと乗ってくれました。火事場のクソ力ならぬクソ根性全開にしてそのまますかさず、窓からぽいっ(ごめんね)。

その直後に生徒から「わぁぁぁ」という歓声(そして安堵の声)。

うーん、不思議と教師という立場にいると人は恐怖に勝てるんですねぇ。全然誇るようなことじゃないくせにちょっと誇らしい気持ちになってしまった私。

それにしてもあの場で一番怖かったのはきっと、あの蜘蛛本人だったことでしょう(笑)なにせ30人もの(蜘蛛から見たら)巨大な生徒があんな小さな小さな生き物を見つめていたわけですから。

果たしてこれが巨大ゴキブリだったら私は同じことが出来ていたのか、、、。ゴキブリの滅多にいない国にいて良かったと心底思う私です。

投稿者 lib : September 25, 2008 11:04 PM

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