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March 24, 2010
義理ママとの日本旅行 その9
せっかく香港に来たのに何処にも観光していないぞ。とダーリンは面白くない様子。私も同様だが、子供がいるとどーしてもそのペースに合わせる事になる。つまり我々は、弟家族の行動にあわせるしかないのだ。
ということで、朝起きて、朝食を済ませ、弟の家に行く。一緒にいる時間が多いと気づくことがある。それは子供たちの食生活だ。朝でも夜でも食事と言えばシリアルかパン、果物しか食べていない。育ち盛りなのだから、もっと肉、魚、野菜等バラエティーに飛んだ食生活が必要なのでは?なんて気になる私。そのせいか、子供たちと一緒にレストランにいくと、彼等の食欲に驚く。ともかく食べる食べる。驚くほどの量を食べるのだ。
どうやらママもそんなこと察している様子。ママは成長した。何かあっても真っ向から嫁のジェマには、何も言わない。そして、息子にも言わない。それは関係をこれ以上悪くしたくないという気持ちもあるのだろう。しかし、溜め込んでおけるタイプでないママは、その分、弟の家を出ると我々に愚痴る。ママの気持ちもわかる。でも、どうしようもないのだ。あれが彼等の生活だ。あきらめて理解してね、ママ。
一方、私は弟の家でなんとなく居心地が悪かったのは、メイドの存在だった。ジェマの説明では、メイドのパスポートには、何処いる家の主人の名前(弟の名前)が明記されているとか。この雇用主がいらない。といえば、メイドはすぐに違う雇用主を探さないと香港にいられない。そんな構図だから、メイドは雇用主の持ち物だという認識があるようだ。 私が興味深くメイドの事をあれこれと聞くので、ジェマは台所の隣にあるメイド部屋を指差し「彼女の部屋を見る?」と聞いた。私は、咄嗟に「NO」と答えた。だって、本人の居ない時に部屋を見るなんて、プライバシーの侵害だ。しかし、ジェマは不思議そうに私を見て「そう?見てもいいのよ。」とすっかり女主人のようだ。
いろいろ聞きたいので、私がメイドに何か尋ねると「Yes Madam」と答える。そう、そうなんだけど、その答えがなんとも私には馴染まない。私は女王陛下でもないしさ、同じアジア人としていろいろ話したいだけなのに、、、、しかし、ここではそれはありえない事だ。ロンドンのホテルやレストランなどで「Yes Madam」なんて言われると、ああ、いい気持ちと思うのとは性質がどうも違う。
私の中に、彼女=アジア人=日本人と近い=なのに持ち物として扱われている=メイドが差別されているような意識をもったのかもしれない。
土日に香港の公園に行くと何処の公園でも見る光景の1つに、メイド達が集まって歓談していたことだ。よく見るとここで、お弁当を食べたり、お茶を飲んだりして雑談している。そうか、公園ならお金がかからないという訳だ。私もロンドンで学生生活をしていたので、カツカツの生活をしていたのを思い出すがちょっと彼女たちとは違うようだ。私は自分のために貧乏をしていたが、彼女たちは、家族のためにしている。
一方、高額な家賃で住んでいる人もいれば、彼女たちのように節約して仕送りしている人がいる香港。ジェマと義理の弟は、苦労知らずにしばらくここでで暮らすのだろうなー。苦労知らずは、私も同じかも??
投稿者 lib : March 24, 2010 01:32 PM