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May 09, 2011
思考の果て。
みなさん、ご無沙汰です。
初めに、、、
今回の東日本大震災の被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げます。
私のブログをいったいどんな方が読んでくださっているか。毎回気に留めていることではありますが、今回はいつもより色々と思いをめぐらせ、考えながら記しています。
実は3月の震災後、書き始めては消し、また書き始めては消した記事がいくつかありました。こんなに自分の頭の中が整理できなくなったのは久しぶりです。
震災に関して私自身が感じたこと思ったことは様々で、これからも何か明確な答えが出ることではないし、うまく自分の力で表現できるものでもないんだろうと思っています。あんなに人の気持ちにアンテナを伸ばそうと、もがいたのは初めてだったかもしれません。どう感じ、どう考え、どう行動するのか、、、自分の人間性を大きく試されているようにすら感じていました。
でも、やはり最後にたどり着くのは、当事者の気持ちをいくら私が分かろうとしても、彼らの気持ちに添おうとしても一緒にはなれない。思いを向けることは出来ても、それは結局、私の想像の範囲を出ることはない。だからといって何も考えず、行動しなくて良いはずが無い。そこに正解も何もないない、ただの独りよがりかもしれない。けれど、自分の人間性を信じて考え、行動するしかないのだと。こうやって、毎回、長い思考の最後には、あやうやな、単純そうな、でも決して簡単ではない結論に達します。そしてまた自分の中の「正解」を求めてあれこれと考え始める、、、。この繰り返しです。
3月11日の地震発生以来、4月のイースターの休みに入るまで、私の同僚・生徒たちは毎日のように温かい言葉をかけてくれ、続々と義援金を集めるための活動をしてくれました。本当に胸が熱くなりました。被災地の人々はもちろんのこと、混乱の続く関東圏の人たちに直接届いたらどんなにいいのにと思います。
この人たちの活動を日本にいる人たちに伝えられるのは私以外にいないのだし、伝えずにはいられない気持ちなので、今回のブログは、そのことについて端的に報告させてもらいます。
集まった義援金は学校名義でイギリスの赤十字社に送っています(うちの学校の会計システム上、イギリスベースでしかも小切手で送れる団体じゃないと不可であるため)。
1、Red Nose Dayというイギリスで毎年恒例のチャリティデーにうちの学校で集まった1500ポンドのうち500ポンドが日本への義援金として送られました。
2、同僚Rが自分で作ったProfiterole(ちいさなシュークリームみたいなお菓子)を売って集まった148.50ポンド。
3、同僚R&Aが企画してくれたチャリティフットボールマッチで生徒から約200ポンド。
4、同僚Tが担任クラスの子供たちとチャリティマラソンを企画。なんと、生徒、同僚から500ポンド以上集まりました。
5、私の担任クラスの子がやったケーキセールで約150ポンド。このケーキセールには9年生、10年生の生徒、私の同僚4人が手作りのケーキ、クッキーを提供してくれました。
6、多数の7年生の生徒たちがSponsored silenceで50ポンドくらい集めてくれました。(注:Sponsored silenceというのは例えば、一日一言もしゃべらないかわりに、周りの人にスポンサーになってもらってお金を寄付してもらうこと。おしゃべり好きな子供たちにはつらいことだけど、その努力に対してスポンサーはお金をあげるという仕組み。イギリスの学校ではポピュラーな方法です)これはまだまだ続いています。
7、私の担任クラスの生徒Eが自分の家で自発的にSponsored silenceをして17ポンドくらい集めてくれました。とっても責任感が強くて心優しい子です。
他の7年生のクラスもケーキセールで義援金集めたけど、金額は私が集計したわけではないので不明です。ここに書いた以外でも個人として義援金を送ってくれたひとはたくさんいるし、活動中のものもあります。
ちなみに前も書いたことあると思いますが、私の学校はロンドンの中で一番貧しい区にあります(といってもあくまで先進国イギリスのなかで、です。スラムがあるとかそういうわけではありません)。失業率も高いし、国の教育予算カットでかなり打撃を受けるだろうといわれている(というかすでに受け始めている)地域です。
そんな地域にもかかわらず、そして、日本という場所も今まで知らなかったくらいの子供たちが(中にはいままで私を中国人かベトナム人だと思っていた子もたくさん)、一生懸命身近な問題であると感じて行動してくれました。 私が彼女らが実際に知る唯一の日本人であることもあり、私を通して日本を考えてくれているのがわかりました。私自身が「チャンネル」のような存在になっていることが、無力さばかり感じていた震災直後の私の支えにもなっていました。
今回、こうして金額をリストしたわけですが、誰がいくら集めたからどうということではないのです。関わった全ての人の心に尊さを感じています。各界著名人たちが送る義援金とは比べものにならない額ですが、すごく思いやりの詰まったお金です。これが日本に送られます。簡単なことではなく、長い道のりかもしれませんが、少しでも東日本の、特に地震、津波で甚大な被害があった地域の復興に少しでも役に立ちますように。
イギリスはイースターも終わり、ロイヤルウェディングのあった週末も終わりました。いよいよ新学期です。休みで得た新たなパワーで私自身、ここで終わらずに一個人として考え、被災地のためにできることを続けていきます。
投稿者 lib : May 9, 2011 11:19 PM
コメント
月子さん、お久しぶりです。ごぶさたしてました。なんと、もう6月になってしまいましたねえ。ハーフタームの休み中で、ふっと今「ロンドン生活ブログ」から月子さんのブログを拝見することができました。震災の活発な救援活動、ほんとうに心をうたれます。感謝と同時に、私自身もっとがんばらなくては、と思いました。ハーフタームが終わったら、もうサマータームも残りわずか、しかも11,12,13年生がスタディーリーブで、学校はシーンとしていますが、月子さんの学校ではいかがですか?また時々お邪魔させていただきます。お元気で、ご活躍ください。
投稿者 dekobokoミチ : June 1, 2011 08:12 PM