市内散策とハットルギルムスキルキャ教会
アイスランドの首都、レイキャヴィークの中心部は徒歩で回れるほどの広さ。赤や黄色、水色などのカラフルな家々が並び、石畳の緩やかな坂が続く。どこかスカンジナビアの都市と似ているかわいらしい町並みだ。
市内でも最も目をひくのはハットルギルムスキルキャ教会。一見、宇宙ロケットのような形をしたルーテル派の教会は、1974年に建てられたモダン建築物のひとつ。エレベーターで、地上73メートルの展望台へ登れば、レイキャヴィーク市内を一望できるだけでなく、北東にエーシャ山、晴れていれば、北西の地平線上に120キロ先のスナイフェルスヨークトル氷河を見ることができる。
間欠泉ゲイシールとグトルフォスの滝
レイキャヴィークの北東120キロに位置する間欠泉ゲイシール。マグマの地熱で水が沸騰し、蒸気圧によって地表から噴火のごとく吹き上げる姿は迫力満点。
レイキャヴィークからゲイシールに向かう途中にある、約3千年前の噴火によってできたケリズ火口湖。直径200メートルほどの火口の底にはエメラルド色の水がたまり、周囲は赤褐色の溶岩に囲まれている。クレーターや砂塵など火口からの眺望はまるで月面のようだ。
ゲイシールから30キロ。グトルフォスの滝は、アイスランド語で〈黄金の滝〉という意味をもつ国内最大規模の滝だ。幅70メートル、氷河から流れ出る大河クヴィートアゥウの河水が、高さ15メートルから30メートルもある階段状に続いた溶岩層を、一気に流れ落ちる様は圧巻。
巨大露天温泉、ブルーラグーンで癒される
レイキャヴィークから車で45分。南西部レイキャネース半島にあるブルーラグーンは、隣接する地熱発電所のエネルギーを再利用した人工の巨大露天温泉施設だ。
広さは5000平方キロメートルと世界最大級で、施設内には、レストランやバー、スパやエステルームなども完備されており、観光客だけでなく地元の人も多く訪れる。地表下2キロから汲み上げるミネラルを豊富に含んだ温水は、アトピーなどの皮膚疾患に効能があり、天然素材を利用したオリジナルの化粧品も人気だ。
周囲は見渡すかぎり、ゴツゴツとした溶岩台地。遠方にそびえ立つ火山の勇姿に圧倒されながら、大地の湯船につかり、旅の疲れを癒すのもいいだろう。
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