古代文明の軌跡を辿る
カイロ
Travel Data
■日程 5泊6日
■交通 ロンドンより飛行機でカイロへ
■タイプ 遺跡や建築を楽しむ。大人向け


ムハメッド・アリ・モスク



ムハメッド・アリ・モスク



ラクダに乗り移動する地元の人



メムノンの巨像



周辺の緑も美しいナイル川

出発点はやはりピラミッド

   エジプトと言えばまず思い浮かぶのがピラミッド。ピラミッドはカイロ市の郊外にある。市南西部のギザ(Giza)に、エジプト第4王朝時代(2600BC〜2480BC)に出現したクフ王、カフラー王、メンカウラー王の墓とされている巨大遺跡があり、これらは「3大ピラミッド」と呼ばれている。  このうちクフ王のものは三つのピラミッドの最北に位置し、高さは本来146メートルあったと言われているが、現在は頂上部がなくなり、137メートルとなっている。真ん中に位置するカフラー王のものは、高さ143メートルで、保存状態が大変良い。最南に位置する三つ目のピラミッドは、メンカウラー王のもので、高さ65・5メートルと小ぶりである。このピラミッドが小さい理由には、王権の衰退とともにピラミッド建設にかける財力がなくなったからという説がある。実際、エジプト南部に散在する小王国末期以降のピラミッドは、小さく造りも雑になっている。こうしたピラミッドの観察からエジプト文明の興亡史を発見するのも面白い。

中世のイスラム世界を堪能する

   カイロには、イスラム世界の歴史の中でも最も活気に満ちていた中世時代のイスラム建築がひしめき合っている。市の北東部には「イスラム地区」と呼ばれるエリアがあるが、ここは、11世紀初頭に政治や経済、宗教、文化の中心地として再興された下町である。歴史的価値の高い建築物が多く、1979年には地区全体が世界遺産に指定されている。  この地区はどこから歩き始めても良いが、特にお勧めは、中世の城壁が残るナスル門(Baab il-Nasr)かフトゥール門(Baab il-Futuuh)から南に位置するズウェーラ門(Baab Zuweela)に到着するルート。ハーン・ハリーリ(Khaan il-Khaliili)と呼ばれる迷路のような路地を、両脇に並んだ金銀、ガラス、象牙細工、カーペットなどの伝統工芸品の店を眺めながら散策すると、しばし時間を忘れてしまう。

王者の気分でナイル川クルーズ

  総長6700キロと世界最長のナイル川は、エジプト人にとっては恵みの水の源であり、憩いの場でもある。観光客には、古代船をモデルにした船で楽しむディナークルーズが人気。ベリーダンスを鑑賞しながらエジプト料理を味わい、まるでファラオになった気分が楽しめる。豪華客船で新王国時代の王家の谷や神殿が残るルクソール(Luxor)やアスワン(Aswan)まで南下する本格的クルーズなど、いろいろなツアーが用意されている。

  悠久の昔より残された数々の遺産が、その長い歴史を今に伝えるカイロ。ナイルの豊かな流れに身を任せながら、太古の記憶に思いを馳せてみてはいかがだろうか。

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