引越準備

引越セミナーへ参加し、引越の下見依頼や業者決定はできるだけ早めに済ませましょう。船便で日本へ荷物を送る場合は、配達まで約8週間かかります。付加価値税(VAT)免税品を購入する時間も考慮しておいてください。

下見

まずは引越業者へ下見を依頼。下見の際には引越の日程や作業内容も話し合うため、会社規定(制限枠など)や退去前のハウスクリーニング内容、帰国までのスケジュールも事前に調べておくと、担当者との打ち合わせがスムーズに進みます。

下見の際は普段の生活のままの状態で大丈夫ですが、送る物、残しておく物や処分する物を説明できるようにしておきましょう。

引越の手順

梱包から搬入まで全て業者にお任せの引越も可能ですが、整理を兼ねて日用品などを極力自分で箱詰めし、当日に割れ物や電化製品、大型家具類を業者に梱包してもらうこともできます。

荷造り

梱包材料を取り寄せたら、使わない物から箱詰め。重い物は小箱に入れ、箱には部屋割を記し、箱詰めできなかった物は仕分けをしておきます。

荷物の選別

まずは、「日本へ送るもの」、「知人や後任の方に譲るもの」、「処分するも の」、「現住所へ残すもの(家主の備品など)」に分けます。駐在員の場合、日本へ送るものに関しては、一般的に会社規定が設けられています。会社規定を事前に調べておけば、送れる荷物量を把握することができま す。引越の第一歩は不用品の処理からとも言われます。この機会に荷物を整理して知人に譲ったり、不要なものは廃棄するなどの処理をしておきましょう。現住所へ残すものについては、他の荷物と混同しないように注意が必要です。

船便のみ利用の場合は、送る物と英国に残す物の2種類に分ければいいですが、船便と航空便を両方出す場合は、まずは貴重品や帰国後すぐに必要な物を「携帯品」、帰国後、早い時期に必要となるものは「航空便」、最後に航空便に入りきらない物を「船便」に入れるとよいでしょう。

勤務先の会社規定によっては、船便を複数回送ることも可能です。携帯品と航空便は重量制限もあるので、引越業者に確認してもらうと安心です。

いつどの場面で使うかをイメージしながら荷物を分けていくと、上手に仕分けができます。仕分けは引越前日までに済ませましょう。仕分け用シールを使うと大変便利です。貴重品は引越荷物に入らないよう、しっかり保管しましょう。

梱包

梱包は、全て引越業者に任せることもできますが、自分で整理・梱包を希望する場合は、事前にダンボールなどの梱包資材を配達してもらいましょう。一般的に衣類や書籍、日用雑貨は自分で梱包し、食器・置物などの割れ物、電化製品や家具は引越業者に任せるのがよいでしょう。

日本の新居に搬入の際は、引越業者が荷物を各部屋に振り分けてくれるので、引越作業当日に作成した梱包明細書に、どの部屋に入れたらよいか記入しておくことをお勧めします。家具は引越業者が開梱・据付までしてくれるので、予め据付場所を決めておくとよいでしょう。

梱包明細書

荷物の輸入通関・輸送保険用に、梱包明細書が必要となります。これは、荷物の内容とその保険金額を記すものです。

梱包明細書は作業当日、引越業者が作成してくれますが、荷物の保険金額は自分で記入します。十分な金額で保険をかけましょう。保険の種類にもよりますが、一般的に記入した保険金額が最大限度の補償額になります。勤務先の会社によっては、付保額上限が定められている場合があるので、超過しないよう注意してください。損害賠償の対象にならないものもあるので、予め引越業者に確認しておきましょう。

引越当日

引越はかなりの労力が必要となるので、前日は早めに就寝しましょう。

当日は引越業者の到着前に、貴重品(パスポート、財布、宝石類、重要書類など)を引越荷物とは別に保管しているか確認してください。

引越業者が到着し、担当者が一緒に各部屋を回り、荷物の確認(船便、航空 便)を行います。

廃棄する物は引越業者が処分してくれますが、生ゴミ、食品、空瓶、空缶、液体、植物、土、砂は扱ってくれません。新聞紙、空瓶、空缶などは極力事前にリサイクルに出しておきましょう。

作業終了後、荷物の出し忘れがないか家の中全体を確認し、家主の備品や家具を元の位置に戻します。入居時のインベントリーチェックをしたときの状態に戻してください。

退去後の作業

専門業者によるハウスクリーニングの手配は、退去前に行います。清掃内容は不動産会社や家主によって異なるので、事前に内容を確認しておきましょう。不動産会社によっては、専属の清掃業者が指定されている場合があります。

インベントリーチェック時に清掃不備を指摘された場合は、すぐに再クリーニングを手配してください。破損や紛失が認められた場合(自然消耗を除 く)には、原則としてテナントが弁償し、この費用はデポジット(deposit敷金)から差し引かれるのが一般的です。

繁忙期

3〜4月、7〜8月、年末年始は繁忙期です。この時期は引越の事前予約はもちろん、帰国のフライト予約もお早めに。