スーパーマーケットでは1年中手に入るクレソンですが、この時期、湿地帯では野生のものを見かけます。店頭に並ぶ物より風味がずっと強く、独特の辛味が何とも言えません。サラダや炒め物など万能に使える野菜ですが、今回は風味が凝縮されたスープを作ってみました。

ブレンダーにかける前に、クレソンをストックと一緒に煮るのが一般的なレシピですが、ここでは生のクレソンとストックを直接ブレンダーにかけていますので、クレソンの風味が失われず、色合いもきれいです。

今回は野菜のストックから作りましたが、もちろん市販のストックでも構いません。シンプルなレシピで素材そのものの味が出ますので、ストックもいいものを使ってください。加えるストックとクリームの分量はお好みに応じて加減してください。

今の時期、イギリスでは野生のイラクサ(stinging nettles)、行者ニンニク(wild garlic)などもよく見かけます。イラクサはクレソンと同じようにスープにしても美味しいですし、行者ニンニクの葉はニラと同じように炒め物に使ったり、ハーブのような使い方もできます。

野菜ストック
1　鍋を中火にかけ、バターを溶かします。ざく切りにした野菜を加え、5分ほど炒めたらハーブ類と唐辛子を加え、さらに５分ほど炒めます（焦がさないように注意）
2　1リットルほど水を加えて弱火で30分程度煮込み、漉し器で漉しておきます（煮込んだ野菜は使いません）

スープ
3　鍋を中火にかけ、バターを溶かします。ざく切りにしたタマネギをカイエンヌペッパー、塩胡椒も加えて5分ほど炒めます。ここに２のストックを加えて煮立たせます。
4　ざく切りにしたクレソン、チャイブ、パセリをブレンダーに入れ（一度にたくさん入れず、何回かに分けると楽です）熱いストックを少しずつ加えてピュレ状にします（フタをしっかり押さえ、最初は低回転で）。味を見ながら好みの濃さになるまでストックを加えて回します。濃さが決まったら、滑らかになるまで１分ほど高回転で回します。ここに生クリームを加え、塩、胡椒で味を整えます。お好みでレモンジュースを少し加えても。

食べる直前にサワークリームを加えたり、ガーリックバターのバゲットなどをスープに浮かべても美味しいです。

及川けい子 2年ほど前より料理ブログ（英語）を始める。 料理以上に写真に興味を持つようになり、最近はフォトグラファーとしてのキャリアをスタート。 Suffolk州のBury St Edmunds在住。 筆者サイト: www.nordljus.co.uk/en/