Vol.235
美味しい牡蠣を食べに
「Bentley’s Oyster & Champagne Bar(ベントレーズ)」


お店の外観


ナプキンがかかったカウンター


手前が Maldon Rock、奥がWhitstableの牡蠣


オリアンタルな味のマレット


アバンギャルドなアンコウの料理


“酔っぱらい”という意味のトライフル


デザートのチーズ

   ロンドンはまだまだ寒いけど、だんだんと日が長くなり、公園には新芽が顔をだし、春が確実にやって来ている。牡蠣は、1年中食べられるが、やはり冬が種類も豊富だし、美味しく食べられると思う。という事で暖かくなる前に定評のある Bentley’s Oyster & Champagne Barに牡蠣を食べに行った。
歴史のあるこのフィッシュレストランは、オーナーが変わっても名前は変わらないし、内装もトラデイョナルな英国調を守って改装した。だから、ちょっとスノッブな感じがするので始めは戸惑う。しかし、そんな固苦しいを吹き飛ばすような気さくでおしゃべりなウェイターたちがいるのでリラックスできる。
 グランドフロアーにオイスターバーがある。気軽に牡蠣を楽しむためにマーブルのカウンターに座ってもいいし、しっかりと落ち着いて食事をしたいならテーブル席に。カウンターの下には、濡れたり汚れた手を拭くのだろう、タオルかけにナプキンが掛かっている。これも昔から変わっていないこの店のスタイルだ。

 さあ、お目当ての牡蠣は何にしようかな?とメニューを見ると、牡蠣半ダース(6個)とムスカデ(白ワイン)1杯で9.95のスペシャルオッファーがある。でも、この牡蠣の種類は、平べったいNativesだ。私は、日本の牡蠣スタイルRockという種類が好きなので迷わずMaldon Rock(6個£9.50)に決めた。連れは、本日のスペシャルでウイスタブル産(Whitstable 6個£21)の牡蠣にした。
2種類の牡蠣が一緒にでてきた。まずは、私の頼んだMaldon Rockだ。うーん。潮の香りがして、ともかく新鮮のうえ、シルクのような舌触りで旨い!!よし、出だしがいいぞ。そして、連れの頼んだウイスタブル産も食べてみた。ともかく大きい牡蠣だ。大きく口を開けて噛むと牡蠣の中にホタテの貝柱が入っているような肉付きのよさと、味わいのある牡蠣だと知った。始めての食感だが気に入った。連れに頼んで、半分ずつのシェアーにしてもらった。1人6個ずつの牡蠣、新しい種類の牡蠣にも出会えて大満足のスターター。

さあ、メインコースを頼もう。メニューの他に本日のおすすめ料理がある。おそらくこの手のレストランなら、本日の料理というなら季節の魚を使っていてお勧めなのだろう。と判断し、私はマレット(ボラ£18.50)と連れはアンコウのパロマハム巻き(£24.50)にした。いつもそうだが、メニューだけでは料理の仕上がりがつかめない。まして、本日のお勧めは、ウェイターから聞くので、私の耳だけの確認となるのでアテにはならない。まあ、食べたい種類の魚さえ、わかっていればいいかな?と注文した。
でてきた料理は、マレットは焼かれ、エビが入りダンプリングやエビ、椎茸などが入ったスープ仕立ての一品だった。スープは、軽くだがコリアンダーやレモングラスを使い、全体的にオリアンタルを意識した料理だ。私には、とうていイメージできなかった内容。ともかく新鮮な魚と椎茸の香り豊かでソフトなことに驚いた。
連れのアンコウは、アバンギャルドな仕上がり。ブルーチーズ入りのオートを使ったリゾットにパロマハムに捲かれたアンコウが蒸されて載っている。どちらも、魚のレストランとしては意外性いっぱいの料理。もちろん定番のフライやソティーもあるので、見極めオーダーすることをお勧めする。

さあ、このままデザートに進もう。私は喉越しのいいトライフル(£8.50)にした。連れは、チーズだ。名前が”Tipsy Trifle” (酔っぱらい)というだけあって、お酒が利いたトライフル。フレッシュで重くないクリームだから、このボリュームがあっても美味しくいただけた。最後迄、期待と裏切らない美味しいディナーだった。 ロンドンでは、月曜日に魚の市場が閉まっているので、魚レストランへはこの日を避けるのが鉄則だ。以前このコラムでは、この2階にあるシーフドレストランを紹介したので、こちらもご参考に。(か)

2010年3月取材
Bentley’s Oyster & Champagne Bar
11-15 Swallow Street, London W1B 4DG
TEL 020 7734 4756

営業時間: 月〜土
11:30-24:00
11:30-22:00
料理のタイプ : シーフード
価格の目安
(1人) :
£50〜
バックナンバー
あなたのお気に入りの、または行ってみたいレストラン、お店などを教えてください。
e-mail:lib@jp-pub.com まで。
I Home I Contact us I