Vol.67 <番外編>
パリのブラッスリーを味わう老舗の
「ラ・クゥポール(La Coupole ) 」


これが400人収容の外観だ


アールデコスタイルの店内

柱にある絵画

チコリ&ブルーチーズのサラダ

ピスタチオの入ったパテ
 
お隣のダイナミックな魚介類のプラッター

お誕生日ケーキが運ばれる

ウェイターが誕生日を祝ってくれる
  英国では、午後遅くなるとほとんどのレストランが一旦クローズしてしまうが、フランスでは一日中食事が出来るレストラン“ブラッスリー”があり便利でうらやなしいなーと思う。歴史のある店が多いためか、スタイルがちょっと古くさい感じだがそれがまたいい。

  1927年オープン、アールデコの内装と33本の柱に様々な人々によって描かれた絵画があるとして有名なパリの「ラ・クゥポール」に行ってみた。
  我々は軽い気持ちで予約もせずに8時過ぎレストランに到着した。既にレストランは満杯で、バーでは人がかなり待っているではないか。ここで、引き返すのも口惜しいので待つことにした。渡された紙には「モーツアルト」ある。どうも客を名前で呼ぶのではなく、作曲家名で呼び出す趣向らしい。

  内装は、アールデコ調でモザイクの床、真ん中には、大きな女性の像がありともかく広い。柱の上部には、確かに絵がある。待ちながら、それらの絵を眺めているのも悪くないな。しかし、なんと言っても広い。何人いるのかざっと数えてみると、1つのフロアーに約400人も食事をしているではないか。ウェイターが30から40人程いて、忙しそうに絶えず動き回わり、待ち客を含めると約500人の人間の話声や活気が伝わり、だんだん興奮してくるのは面白い。

  待つこと、40分。やっと席に案内された。昼が遅く重かったので、 生牡蠣6個、サラダ、パテと軽い食事にした。サラダは、チコリ、ブルーチーズの入ったもので、味のある生ハムが決め手となりおいしい。テリーヌは、ピスッタチオが効いていて、なかなかいいぞ。
  興味深いことは、ウェイターの仕事が幅広い。料理をテーブル迄運ぶのはもちろん、キッチンから運びだした鍋から中味を取りだし、皿に盛りつけているではないか!!牛のタルタルなんて、調味料を入れてかき回している。どうもシェフがすると思われる仕事の一部もこなしている。この店だけではなく、他のブラッスリーでも同様で、このスタイルが当たり前のようだ。

  隣では、大きな魚介のプラッターを家族で頼んでいて豪華だ。いきなり電気が暗くなったかと思うと「Happy Birthday to you….」と 歌いながらウェイターが大きなロウソクをたてたケーキを運んで行く。他のウェイター達もぞろぞろと歌いながら集まっていく有様はまたまた凄い。だれかの誕生日をここで祝っているのだろうが、約500人がその光景を一瞬でも見ているのだから、照れくさいけど本人はいい気分だろうなぁ。

  ここは味を追求するレストランというより、エンターティメントいっぱいのレストランとしてともかく楽しい。このようなダイナミックなレストランは、もう残っていないので貴重だな。

La Coupole
102, bd du Montparnasse 75014 Paris

Subway: Vavin
Phone: 33 (0)1 43 20 14 20
Fax: 33 (0)1 43 35 46 14
www.lacoupole-paris.com
営業時間:火-土 8:30 - 0:00
          月・日 8:30 - 23:00am
料理のタイプ: フレンチ
一人の目安予算:30ユーロ
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