ダイエット中は、食べたり飲んだりしたもののカロリーを厳しく計算をしている方もいるかもしれない。しかし、正確なカロリー計算となるとかなり面倒な作業。いちいち気にしていたらおいしいものも不味くなる!という人も少なくないだろう。

おぼろげな記憶の「1日のエネルギー摂取量推奨ガイドライン」を頼りに、昨日は飲みすぎたから今日は少し控えめにしようとか、今夜はたくさん食べる予定だからランチは軽めにしておこう程度の “努力” はしているけれど…という人が大半なのではないだろうか。

イギリス政府/NHS(国民保険サービス)は、成人男性は2500キロカロリー、成人女性は2000キロカロリーまでと、ざっくりとした推奨数字を出しているが、日本の農林水産省の推奨数字はこれより低い。実際、1日に必要なエネルギー摂取の目安は、当然ながら、性別、年齢、身体活動レベルなどによってかなり変わってくる。


嬉しおそろし、メニューのカロリー表記

2022年4月より、雇用者250名を超える規模の主要レストランはメニューにカロリー表示をすることが義務付けられていたことにお気づきだろうか。

成人の実に30%以上が太り過ぎか病的な肥満、子どもの3人に1人が不健康な体重だとされるイギリス。体重過多が原因とされる病気が、NHSに毎年61億ポンドもの負担になっているという。

メニューのカロリー表記は、外食時やテイクアウトを注文する際により健康的なものを選択する助けになるようにと政府がとった政策の一環なのだが、注意喚起というよりは、ショック療法と言った方がふさわしいかもしれない。


最も高カロリーな食事を出すレストランメニューのトップ10

イギリスの大手新聞社「デイリー・メール」のオンライン版が、主なファストフードと着席レストラン20店を対象に独自に行った調査結果は以下の通り。

10位 Pizza Papa John’s
「ソーセージ&ぺぺローニ・ピザ」1,584kcal

9位 Nando’s
「フィーノ・ピタ、ペリ・ソルト・チップス&ガーリック・ブレッド」1,629 kcal

8位 Subaway
「メガ・ミート・フットロング&ドリトス」1,668 kcal

7位 Frankie & Benny’s
「ダブル・ベーコン・チーズバーガー」1,726 kcal

6位 Honest Burgers
「チリバーガー&ローズマリー・ソルト・チップス」1,840 kcal

5位 Harvester
「アルティメート・ミックス・グリル」2,177 kcal

4位 Five Guys
「ベーコン・チーズバーガー&ラージ・ポテトフライ」2,206 kcal

3位 Beefeater
「フレーム・グリル・コンボ」2,222 kcal

2位 Miller & Carter
「スモーキー・バーベキュー・リブ・フル」2,363 kcal

1位 Toby Carvery
「オール・ユー・キャン・イート・ブレックファスト」2,371 kcal


と、一食でほぼ1日分、あるいはそれを超えるようなエネルギー摂取量となってしまうメニューが勢揃い。朝食と昼食も普通にとり、合間にはおやつも食べ、夜はお酒も飲むとなると、その合計摂取量はもう考えたくもないレベルに到達してしまいそうだ。昨日の昼はSubway、夜はFive Guysに行き、間にこっそりキットカットもつまんでしまった…と呆然としている方もいらっしゃるのではないだろうか。

例えば3位にランクインしたBeefeaterの「フレーム・グリル・コンボ」。その中身は、1/2ポーク・リブ・ラックのBBQソース、炭焼き鶏胸肉、ソーセージのホットリンク・スタイル、鶏手羽のグリル、プルドビーフ、マカロニ&チーズ、味付けコーンリブ、スキニー・ポテトフライ、コールスローだ。これをお得なセットと見るかカロリーのオンパレードと見るか。なお、ポーク・リブ・ラックは1/2ではなくフルのオプションもあり、カロリーも335kcal増しとなる。

これだけのセットを用意しておきながら、ポテトフライがスキニーバージョンなのは、罪の意識を少しでも軽減させる作戦だろうか?だとしたら作戦は失敗と見るべきだろう。

でも美味しいんだもん!

※写真はイメージです。