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June 22, 2006

インド人の逆襲 その2

career2.gif 私は冷静に会社の変更と契約のキャンセル、請求書について説明した。 
オペレーターはしばし沈黙したが、私の話なんか聞こえなかったように、
「お金を払ってください」と言う。
だから、と説明をくりかえす。
「私はあなたの電話会社の加入者ではありません」
今度の沈黙は少し長かった。 で、
「・・・マネージャーと代わります」
私はホッとする。 これで話が通じるだろう。

ところが・・・。 

「僕はマネージャーのX%&#です」
はい、はい、もう名前なんか、どうでもよろしい。

私はもう一度、ここ数ヶ月の状況を説明。 すでに 「口にタコ」 ができている状態だ。
「・・・と、いうわけで、私に請求書が来るのは納得できません」
彼の英語はわりと聞き取りやすかったが、またもや、おごそかにこう言い放った。
「早く、請求書のお金を払ってください」

あのね、うちの家には眠っている間に、大判、小判がわいてくる米びつはないのよ。 (日本人以外にはわかりにくい表現だな) お金が有り余っているわけじゃないのに、どうして加入もしてない電話会社の請求書を払わなければならないの?

「払わなければ、裁判所に行くことになります」
上等じゃないの。 出るとこに出て、はっきりと決着をつけようじゃない。 望むところよ。
「キャンセルを連絡した手紙のコピーはすべて保管してあります。 いつでも提出できます」
「手紙のことは知りません。 お金を払ってください」
「同封してあった封筒で、カスタマー・サービス宛に出しました。 それも一度ではありません。 内部の連絡ミスは貴社の問題であって、私の責任ではありません。 消費者協会に訴えますよ。 なぜ、キャンセルされていないのですか?」
「・・・とりあえず、お金を払ってください」
キィー! 
小学校のときに「質問の意味をよく考えてから、答えましょう」と習わなかったのか?

結局、他の部署にもう一度連絡を取るから、そう言って、こちらから電話を切った。 
怒鳴りはしなかったが、頭から大量の湯気が出た。冷凍シューマイでも頭に載せていれば、ホカホカに蒸されているところだ。

もう一社の電話会社 (旧) はイギリス国内にコール・センターがある。 オペレーターにつながるまでに流れてくる 「グリーン・スリーブス」の曲を30回くらい繰り返し聞かされてから、やっとイギリス人オペレーターと話すことができた。 その人に調べてもらう間、さらに 「グリーン・スリーブス」 20回ほど聞いた。 やはり 「ダブル請求書」 問題は簡単な連絡ミスのせいだった。

友人や同僚に、「この前、インドのコール・センターでねえ・・・」と言うと、内容を聞く前から大笑いされることがわかった。 どうやら、たいへんな目にあっているのは、私だけではないらしい。 
「インドなまりの英語というよりは、英語なまりのインド語で、何を言っているのかよくわからないが、相手は自分が英語を話していると信じているので始末が悪い」
「手紙や書類がやたらと消えうせるが、知らぬ存ぜぬの一点張り」
「トラブルがあっても解決しない、する気なし」
コール・センターを開設する前に、スタッフ・トレーニングを徹底してよ、頼むから。

それ以降、銀行や業者を選ぶ際、「当社のコール・センターはイギリス国内にあります」という一文に注意することにしている。 
「グリーン・スリーブス」 が耳にこびりついてしまうのが難点だが。

と、ある日、またその電話会社 (新)から請求書が来ていた。 ただし、請求額はゼロ。 
他の電話会社 (旧)の加入者だとはっきりしたでしょ? 手紙を送るのはやめてくれる? 

このまま、一生つきまとわれるのはいやなので、次の新月の夜、この請求書をわら人形の中に封じ込めて虫ピンで刺し、とかげの黒焼きと共に庭の片隅に埋め、盛り塩をしておくつもりである。 

それでも、翌朝、土にまみれた請求書が枕元に戻ってきていたら・・・。
いやだなあ、こわいなあ。

投稿者 lib : June 22, 2006 09:16 AM

コメント

コールセンターへの怒り、分かります!コールセンターはイギリス人相手でも、1回では事が収まらないのに、インド人・アジア人相手だと、50倍ぐらいひどい。マニュアルに載ってない問題だと、余計に対応できないみたいだし、ひたすら、人の話を聞かない、それこそわが道行った感じなんですよね。日本では考えられないーが最近の口癖です。在住9年ですが、こればっかりは慣れない...

投稿者 りさ : June 26, 2006 09:55 PM

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