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December 07, 2007

ロンドン案内 その1

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日本から友達が遊びに来た。
ロンドンで何が見たい、何がしたいというのは、人によって違うので、それに合わせて色々なところへ連れて行くことにしている。

「リバティプリントの小物が欲しい」とか、
「ハロッズのショッピングバッグが買いたい」というのは楽勝だが、
「ロンドン橋が跳ね上がるのを見たい」とか言われると困る。
タワーブリッジとの勘違いは指摘できるとしても、橋が開くのは特別大きな船が通るときに限られている。ロンドンっ子でもめったに見られない瞬間だ。
いくら納税者でも、一市民にすぎない私の一存では・・・。

「ロンドンアイに乗って、矢井田瞳の歌が歌いたい」というのもあった。
「え? 『焼いた瞳』?」
「ヤイコってシンガーなの」と親戚の子。
(焼いた瞳か・・・。「全日本 眼科医 レーザー治療研究会 今月の議題」みたいな名前だな)としばらく思っていた。

さて、友人はロンドンの観光名所を一通り見てから、田舎に行き、B&Bに泊まりたいと言う。

「それから、ローストビーフとヨークシャープディングが食べたい。『ルールズ』がいいな。おごるわよ」とのことである。
「御意 (ぎょい)」と承ったが、生憎、希望日に席が空いていない。
「二番手として、 『シンプソンズ・イン・ストランド』はいかがざましょ?」と聞いたところ、
「よきにはからえ」との答えである。
店に電話をすると、 「Tシャツやジーパンで来ないでくださいね」と言われた。
アメリカ人観光客じゃないから、大丈夫よー。

シンプソンズに私が予約を入れ、彼女が支払いをするという絶妙のコンビネーション。

これは学生のとき、クラスで寿司屋に行き、隣に座った子から、
「あたし、ウニ、イクラ、トロは苦手なの。代わりに食べてね」と言われ、盆と正月がいっぺんに来たような気分になって以来のことである。

ローストビーフは以前、サヴォイでも食べたことがある。
目の前で切り分けてくれるので、カッコいいのだが、私としては心ひそかに
(韓国の焼肉のほうがおいしい・・・)という感想を持った。
料理自慢の友人のもてなしも受けたが、肉質が硬かったり、焼きすぎだったりで、あまりおいしいのにめぐり合ったことはない。

シンプソンズのローストビーフはおいしかった。 (でも、やはりカルビのほうが好き)
焼き加減は無難なところでミディアムを頼む。ミディアムといっても、レストランによって、レアに近いミディアムだったり、ウェルダンのようなミディアムだったりと、ずいぶん違う。 「xxでよろしく」と言っても、どんな状態でサーブされるかはギャンブルみたいなものだ。

「ミディアムなのに、中心がピンク色じゃないね」とシェフの前で堂々と言い合う。
こんなとき、日本語って便利よね。何を言ってるかわからないだろうし。
グレービーはサラサラした液状で、ちょっと新鮮に見えたのは、日頃、安価な 「インスタント」グレービーのトロリとした感じに慣れているせいだろう。

肉にはホースラディッシュ。付け合わせにローストポテトとキャベツがついてきた。
どうせ食べきれないだろうと、スターターはなし。
酒を飲まない彼女はミネラルウォーター。私はグラスワインを頼む。しっかりしたレッドでおいしかった。

お腹はいっぱいだったが、ここまで来て、デザートなしというのも悔しい。
「ギャル曽根、させてもらうわ」と気合を入れる友人。よし、私も受けて立とう。
カスタードソースのかかったハニースポンジケーキを一つだけとって、二人で分ける。
これもおいしかったけど、すごく甘い。
「喉がひりひりするんだけど、これって甘さのせい?」
「やっぱり? 私も喉が痛い」と囁きあう私たち。
ひりつく喉をさすりながら談笑するふたりは 「いやー、満足、満足」と言っているように見えただろう。

ローストビーフは一人前が23ポンド。ワインはグラスで7ポンド。ミネラルウォーター、デザート、コーヒー、紅茶の全部で80ポンドくらいだったと思う。

次のお言葉は、
「ミュージカルが見たい。おごるから」とのことであった。
「御意」と申しつかって、次回に続く。

投稿者 lib : December 7, 2007 12:17 AM

コメント

いいな、いいな、大名旅行のお供をしていたのですね~。
そういえば何年も前ですが、昔の同僚(男)が日本から来た時、やはりお供をしました。今は無き「レイモンド・レヴュー・バー」に行きたいと言うので(二人とも、どういう所か正確には分かっていなかった)連れて行ったのですが、ショーのあまりの過激さに、その後お互いに気まずくなったことを思い出しました。

投稿者 子育てママ : December 10, 2007 10:36 PM

「レイモンド・レヴュー・バー」私も一度連れて行ってもらいました。
さすが、劇場文化の発達したロンドン。舞台装置や衣装 (生地は少し) がすごいと感心。また、場内案内は日本語もありましたね。
当時、踊り子さんの年俸が2万ポンドとかで、ずいぶん安いなあと言ったら、 「劇場外の 『同伴』 で稼ぐんだ」ということでした。
純情な私にはいまだに意味がわかりませんが。

投稿者 十貴川 洋子 : December 13, 2007 06:27 PM

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