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December 07, 2010

恐怖のミーティング

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イギリスでは冬になるともともと天気が悪い上に日照時間を短くなるので、どうしても気分が滅入ってしまう人がたくさんいます。

さすがに在英10年目にはいった私は、冬の過ごし方も上手くなり、正月明けの仕事も難なくこなせるようになってきたのですが、かつては正月を日本で過ごした後のロンドンへの帰還は本当に苦痛でした。

ところが、、、大丈夫と思っていても仕事のストレスは確実に脳に蓄積されるものなのか、先日とんでもない夢を見ました。
そこはどうやら私の勤務校の教室(でも、不思議なことに並べてある机は日本のような茶色の木の机)。

私はあるミーティングに呼ばれます。

行ってみれば、そこには校長と同僚数人、そして、謎のアフロカリビアン系の
女性(40歳くらい?)二人がいました。

その女性と私に何の接点が、、、と思っていたら、一人がしゃべりだしました。

「去年一年、彼女(私のこと)と仕事をしましたが、、、」(え、そうだっけ?と心の中で思う私)

何せ夢の中なので会話の内容を全てを覚えてはいないのですが、どうやら、私の英語の問題点を指摘しているようです。

しかも、問われているのは私の書く能力。どうやら、彼女は私のスペルミスが多いと言いたいらしいのです。うーん、普段から自分の語彙のなさにあきれていますが、スペルには結構自信がある私(ネイティブは結構間違えます、スペル)。

なんでこんな夢を見たのか。それは私の心の片隅に常にある、自分の英語力への自信のなさの現われでしょうか。やっぱり、心の中で常に英語をネイティブと同じように使えないことに恐怖を感じているんですね。

もちろん、夢の中では夢と思っていませんから、そのときの私の心は奈落の底でした。あぁ、教師人生終わりだ、、、と思ったのです。今考えたら、スペルミスの多さで解雇の心配かい?って感じですが、夢の中ではまるでこの世の終わりでした。

で、不思議なことに夢を見ながら必死に「こ、これが夢であってほしい、夢であってほしい」と祈ってました。そしたら、本当に夢だった(笑)目覚めたときは本当に嬉しかったですよ。

それにしても、この国で生活し、教師を続ける以上、英語力向上は私の一生の課題です。私は中学から英語を勉強し始めましたが、会話を習い始めたのは大学3年で留学準備を始めたころ。それまでは、英語は興味あるくせに常に苦手でした(まぁ、勉強を怠けていたからなんですけれど)。大学受験のときも、実は憧れの某大学には英語力がネックとなって行けなかったというトラウマが。

日常会話をまともにしゃべれるようになってきたのは、たぶんイギリスに渡って修士課程の途中くらいから。それでも限られた語彙を駆使してやっとのことです。最初のころは専門用語の難しさも加わって、授業もちんぷんかんぷんでした。

あれから10年。今でも私の英語力はやっぱりまだまだだなと思う場面があります。さすがに日本語を英語に直すということはしなくなりましたが、頭の中にあることをもっと自由に表現できたらと思うことも多いし、「ネイティブの感覚」で文章の良し悪しを自由に判断できたらと思うことも多いです。

授業中でも的確にわかりやすく指示する、思っていることを伝える、生徒の思考を高めるような問いをする、、、どれもこれも経験の中で向上していると思いたいですが、上を見ると本当に果てがないのです。もちろん、こういうジレンマは母国語で教師をしてもあるとは思うのですが、やっぱり、ネイティブじゃないコンプレックスはいつまでも消えないんですよね。まぁ、いつまでもコンプレックスなんて言い訳をして勉強を怠けるのが一番悪いのは分かっているのですが。

私の場合、過去6年は仕事上「必要に迫られて」英語を吸収してきました。それがここへ来て、もっと違う方法で英語力を伸ばすことは出来ないかなぁと考えています。

語彙力増強のために前よりも本を読むようにしていますが、いかんせん、大好きなジェーン・オースティンは語彙自体が現代語と違うことが多いようで、あまり参考になっていません、、、。彼女の時代の英語を鵜呑みにしたら、ちょっとおかしなしゃべり方をする人、になってしまうかもしれませんし(汗)語尾が「~ですわ」みたいに。

と、考えていて、ふと思い出しました。かつて、マンガ「北斗の拳」で日本語を勉強した私のイギリス人友達のことを。彼は「お前ら」「俺様はなぁ」「貴様ぁ」って、今でも普通にマンガ口調でしゃべれます(笑)

こうなったら、私は(ちょっと古いけど)Bridget Jones’s diaryで英語を勉強するべき?!

、、、いえ、真剣に、英語上達のヒントがあったら皆様からご教示に預かりたいと思っています。

投稿者 lib : December 7, 2010 11:50 AM

コメント

いやいや、こっちのティーンエイジャーを相手にお仕事しているなんて、それだけで凄いですよ!
どこの国も、若者の言う事はよく分かりませんからね・・・(え?私だけ?)
月子先生は生徒と年が近いから言葉を超えて分かり合える部分も大きいのでしょうね。
そういえば、英国在住○十年の方が最初の頃、ゴシップ雑誌を読んで英会話を勉強したって言っていましたよ。

投稿者 子育てママ : December 17, 2010 06:30 PM

子育てママさん、ありがとうございます。
私も若者の言うこと、理解できないことありますよ。造語があるんですよね。この間も同僚どうしで「あれってどういう意味?」って話をしてました。

ゴシップ雑誌!確かにああいうくだけた英語は私の苦手とするところ。今度、目を通してみます!

投稿者 月子 : December 24, 2010 09:05 PM

 普段は仕事で英国人に囲まれていますが、確かに街中でティーンがしゃべってるの、聞き取れないことが多いです・・・。 月子先生、尊敬してます。
 先日 BBCのラジオでも取り上げてましたが、様々な言葉が発音も意味も変化を遂げているらしく、私としては、自分の英語力を磨く努力をしてる間にも、どんどん会話の英語は変わっているかもしれない、って思ったりします。
  でも、北斗の拳で日本語勉強って渋い、ちょっと笑っちゃいました。

投稿者 Anonymous : December 26, 2010 04:39 PM

>Anonymousさま、
有難うございます。そうなんですよね、言葉は日々、変化しているのですよね。ただ、その流れを誰が作っているのか、不思議に思うことがあります。それは日本語も然り。もし、日本に本帰国する日が来たら、日本語でも苦労しそうで怖いです、、、!

投稿者 月子 : January 16, 2011 07:20 PM

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