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February 01, 2005

カーヴェリー・ハウス <主婦編>

shufu.gif ウェストミッドランド地方の夫の実家を訪れるたびに、必ず連れて行かれる所がある。
しかし今回はクリスマス休暇、家でゆっくり過ごすはず…と安心していたのに、やっぱり行ってきた。
 
カーヴェリー・ハウス、直訳して「肉の館」。ロースト料理専門の店である。
英国のサンデーローストの伝統は有名で、ロンドンでも名の知れたレストランは沢山あるが、ここらのはちょっと違う。店内で出されるものはほぼ同じ。メインは肉。メニューの選択はほとんど、ない。

各自、皿を持ってカウンターに並び、好みの肉(牛、ラム、ポーク、チキン)の種類を伝えると、シェフがカーヴェリーナイフで焼きたての塊り肉を目の前で切り分けてくれる。セルフサービスで野菜(ローストポテト、キャロット、芽キャベツ、パースニップス、豆など)と、大きなヨークシャープディングをとり、仕上げにグレービーをたっぷりまわしかけ出来上がり。

老若男女、これでもかというくらいの量を盛りつける。一枚の皿に高々とした山を作りあげ、「全部食べられるかなあ…」などと言いながらも、たいらげる。そしてプディング(デザート)メニューに自然に手を伸ばしたりするのである。

「トラディショナルなカーヴェリーレストランで食べたことある?私は2週間に一度は行くわね。」
義理ママに聞かれ、ロンドンのパブで食べたローストビーフを説明すると、大きく首を横に振られたのがきっかけだった。

「じゃあ早速、明日は○○村のパブに行きましょう!」

初めてのカーヴェリーはまわりに倣い、たっぷりと皿に盛りつけた。残すのは失礼と思い、お腹が張り裂けそうになっても「美味しい」と食べ続けた。以来、田舎で家族が集まるときはそれを食べることになっている。至福の表情で大盛りのローストを食べている家族の顔を見ていると、イギリス人て本当にロースト料理が好きなのね、なんて感心してしまう。普段はおとなしく私の作ったものを食べている夫も「この味、思い出した!」と言わんばかり。

 数ヶ月に一度のカーヴェリー、今でこそ自分のペースでお腹を満たしてゆくことを覚えたが、あのボリュームに慣れてしまってはいけない。ボクシングデーのレストランはターキーを食べ飽きた人々で賑わっていて、その感を新たにした。


投稿者 lib : February 1, 2005 03:46 PM

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