December 12, 2005
イギリスの公衆トイレ
生まれて初めて男性用トイレに入った。といっても子供用(Boys)の話ですが。
息子のオムツがとれると、どこへ行ってもまず最初に確認するのが、トイレの場所になった。ロンドンのプレイグラウンドには大抵、子供用のトイレが設置されていて、ご丁寧に「Boys」「Girls」と別々に設けられている。(しかし大人が使おうとすると、管理人のおばさんに「大人はダメ!」と宣告され、はるか遠くの大人用トイレまで走らなければならないのが難だ。私はおばさんの目を盗んだり、子供をダミーに使いちょくちょく利用させてもらっているが。)
息子が「ちー!」または「ぴー!」と叫ぶ、もしくは言葉にならずとも、股間をおさえてもぞもぞしているのを見たら、事態は一刻の猶予も許さない。手遅れにならないうちに、トイレに誘導するのが私の役目だ。このために、事前のトイレの位置確認はかかせないのだ。
初めて息子を、Boys用公衆トイレに連れて行った日。
すべり台で遊んでいた息子が「ちー」と言うので、あわててBoys用トイレに連れて行った。今まで自分の用事の時はGirls用に入っていたのだが、その時は息子の用なのでごく自然にBoys用のドアを開けた。そんな自分の律儀さに気づきちょっとおかしかった。
中に入るとすぐに、かわいい子供サイズの便座の並ぶ個室が目に入った。個室のドアは開けたままで子供を座らせて、「ちー」。間に合った。やれやれと思ったその時だった。
私の背後をどやどやと、やや年長(声の調子からして6,7歳だろう)の男の子たちが入ってくる気配がした。大声でふざけあっている。どうも3,4人はいるらしい。入った時には気づかなかったが、どうやら私の背後にスタンディング用?の便器もあるらしい。
子供とはいえプライバシーは大切だ。というかガキの連れションなんか見たくない。水しぶきの音を聞きながら、私は息子を便器に座らせたそのままの姿勢でじっと固まり、彼らが事を終えるのを待った。
彼らが再びどやどやと出てゆくと私は息子のズボンを上げ、おもむろに後ろを振り返った。
そこで私は衝撃的なものを目にしたのだった。
(次回につづく)
投稿者 lib : December 12, 2005 01:02 AM