January 02, 2006
クリスマスプレゼントの行方
イギリスのクリスマスシーズンが終わった。
日本にいる友達に「日本のクリスマスは商業的だけど、そっちのクリスマスはロマンティックでしょう?」と聞かれた事がある。夢をこわして申し訳ないけれど、イギリスだってすさまじく商業的である。
10月になると、「クリスマスの用意は早めにしましょう!」というチラシが舞い込んでくる。11月ともなると、街はクリスマス一色になる。
私の住んでいる区は、無料の「クリスマスショッピング託児所」を設置していた。確かにクリスマス前の繁華街に子供なんて連れて行ったら自殺行為だ。
クリスマスの買い物は公的機関も応援する(?)一大行事なのだ。
私は今年も、託児所を利用することもなくマイペースで過ごせた。「国民的プレゼント大交換会」に巻き込まれない幸せをひしひしと感じる季節だ。
義理の両親は香港だし、もとよりチャイニーズは日本人と同じでクリスマスをそう重要視していない。夫の親戚はイギリスにもいるが、息子を出産して以来、年末年始に帰国するようになったのでクリスマスに会う習慣もなし崩しになった。
で、殺人的に込み合うオックスフォードストリートで血眼になってプレゼントを探す必要もない。
遠くにいる親戚にプレゼントを送るため郵便局の外まで続く長い行列に加わり、北風に震える必要もない。
ありがたや、ありがたや。
日本のお歳暮やお中元も儀礼的かもしれないが、一家に一個でよいのでまだ楽だ。しかも食品が中心なので後腐れがなくて良い。我々のこの文化を逆輸入して、「クリスマスには○○の佃煮」「大切なあの人に干ししいたけを贈りましょう」といったキャンペーンをイギリスでも繰り広げてはどうか。東西が融合した新しいクリスマス文化が生まれると思うのだが。なわけないか。
知り合いは毎年30個のプレゼントを用意しなければならないと言っていた。
彼女はご主人の実家に親戚一堂集まるのが慣わしなので、メンバー一人一人にプレゼントを用意しなければならないのだ。ご主人が3人兄弟、それぞれ子供が2人づついるので、義理の両親、兄弟とその配偶者×2、姪、甥が4人で、これだけで10個だ。これに自分のダンナや子供、実家のファミリー、友人などの分も含めて30個だという。
ここで気をつけてほしいのは、30個のプレゼントを贈るということは、自分も30個のプレゼントを受け取るということだ。
ただでさえ家の中にモノが溢れかえっているというのに、30個の不要品が増えるなんて・・・あ、言っちゃった。
しかしはっきり言って、子供の頃は別として、人に「プレゼント」されたもので、本当に役に立ったものや、自分の趣味にあったものがいくつあっただろうか。
綺麗にラッピングされた箱を受け取った瞬間は確かに心が浮き立つが、大抵は包みを開けた途端「ちょっとずれてる」その中身に、がくっと肩を落とすことが多い。
こんな風に思うのは私だけでないらしく、クリスマスホリディが明けた早々の27日、ネットオークションのe-bayがTVコマーシャルを打っていた。
「いらないクリスマスプレゼントは、e-bayで売りましょう!」
なんだかねえ。
投稿者 lib : January 2, 2006 12:59 PM
コメント
もう、そのとおりです。クリスマスプレゼント、ほんとにつらいです。いらない、趣味じゃないものに、「これ、ほしかったの~」という演技までしなければならないですし。イギリスは、これに加えて誕生日プレゼント、子供達へのイースタープレゼントまで加わります。ほんと、かんべんしてほしいです。
投稿者 きい : August 23, 2007 11:37 AM