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February 01, 2006

オバタリアン・キラー

darling.gif 外国人に弱い、日本のオバタリアン。
その上、女性っぽい柔らかい日本語を話せたら、外見なんて関係ない、
“ハンサムな?ガイジンさん”ということで、みんなが可愛がってくれる。

ダーリンも日本にいるときは、それで随分得をしたな。
豆腐屋のおばさん、叔母、母、大家さん。

大家さんは、目の前に住んでいた。
よくお裾分けをくれた。そのときに窓越しに呼ぶのは、ダーリンの名前。
きっと私の名前は最後まで知らなかったし、覚える気もなかっただろう。
でも、そのおかげで、3年目の部屋の更新時、すごーくまけてもらえた。

祖母が近所に住んでいたので、よく週末に遊びに行った。
私が先にいくと、同居の叔母が「あら、ダーリンは?」必ずと聞く。
後から来まーす。というと、2階に上がって口紅なんて、塗ってくる始末。
その上、寿司が一番好きだ。と何度言っても、
ガイジン=ステーキという概念が抜けず、おいしいお肉があったから、
と霜降りのステーキ肉を焼いてくれる。
そして、お年玉までくれる、いい叔母だ。

母にしても、
「ちょっと!!いつも同じ服を着ていて、かわいそうね。何か買ってあげようかしら?」という。

一番うれしかたのは、豆腐屋のおばさんだ。
日本に住んでいた間に、
あるときスーパーマッケットと豆腐屋で買う味の違いに気づき、
自ら近所の豆腐屋に出かけていた。
ある日、頼んだ豆腐以外にべつの物がはいっていたので、
「どうしたの?」と聞くと、豆腐屋のおばさんがくれたという。
それ以来、少し崩れて売れない豆腐だからとか、
今日は油揚げがあまっているからとか、
買いに行く度におまけを貰ってきてた。

豆腐屋では、同じ外人がよく買いにくるのでうれしかったのだろうな。
だから、豆腐屋へのお買い物はダーリンの仕事だった。
ある日、タケノコご飯を作ろうと思い、油揚げを買いに行ってもらった。
豆腐屋のおばさんは、
今日は豆腐でない油揚げを買いにきたのでちょっと興味本意に
「この油揚げをどうするの?」聞いたらしい。
ダーリンは「タケノコごはんを作ります。」と言った。
おばさんはえらく驚き、そして感心したようで、またおまけに豆腐をくれた。
作るっていったって、私がつくるんだけど。。。
おばさんの頭の中では、きっとこの外人さんが作るんだ!!感心!!と思っていたようだ。

まったくこのオバタリアン達は、ダーリンのことなんて思っていたのだろうか?
下町のヨン様??なんだろうか。

私は、いつも遠目でみながら、
ダーリンが貰ったものをピンはねする役を楽しんでいた。
しかし、ロンドンにきてしまっては、その恩恵はない。
さびしいなー。

投稿者 lib : February 1, 2006 09:55 AM

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