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February 16, 2006
バレンタイン・ディ
会社にバレンタイン・ディのカードが送られてきた。
差出人の名前が書いていない。
例の 「シークレット・アドマイヤー (心ひそかに君に恋する者) より」 である。 イギリスのバレンタイン・ディは男性が女性にプレゼントをしたり、カードを送る。カップルならカードを交換したりする。
私も昔はどーんと大きな花束が届けられたもんだが・・・ (遠い日の思い出)
さて、 「シークレット・アドマイヤー」 とはいえ、普通はボーイフレンドとか、最近、親しくなりかけている男性からがほとんどである。受け取った女性は、 (彼ったら、お茶目ね) と微笑む。ちゃんと身元はわれているのだ。
しかし、今回は違う。 私の頭に浮かんだのは、大きなクエスチョンマークであった。
・・・すみませんが、どちら様でしょう? どこかで、お目にかかったことがある方ですか?
イギリスでの疑問は、イギリス人に聞け。
というわけで、ボスや同僚などを動員して、 「犯人」 ではなかった、この 「シークレット・アドマイヤー」 を見つけることにした。
郵便の消印の地区を光にすかしてみる者 (これが消えていた)、 印刷されたあて先の印字を調べる者 (科学捜査班)、 カードの雰囲気から性格を推測する者 (行動心理学者)。
で、ち密なる分析から浮かび上がったプロファイル (人物像) は 「イギリス国内に住む、25歳から50歳までの、白人男性」 になった。
・・・全然、絞り込まれてないじゃない。
ところで、メッセージの手書きの文字。これがわかるのは私だけ、のはず。
「知り合いに違いないんだから、筆跡でわからない?」
「まったく」と首をひねる私。
この頃の連絡はEメールか携帯のテキストで、生文字 (?) の手紙など受け取ることはない。
「身に覚えがありすぎて、どの男だか、見当もつかないんだろう」
「自分でカードを書いたんじゃないのか」
「実は誰かから恨まれているとか?」
などと、人格を否定されるような発言がつぎつぎと飛び出してくる。
「シークレット・アドマイヤー」 がすっかり、 「差出人不明」 扱いになってしまった。いくら 「心ひそかに」 といっても、どこの誰だかわからないんじゃ、意味がないのではないだろうか?
差出人に告ぐ。いまからでも遅くはない。名乗って出なさい。悪いようにはしないから。
投稿者 lib : February 16, 2006 08:18 AM