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June 07, 2006

ロンドン歌舞伎公演

darling.gif  ダーリンのおかげで今ロンドン公演をしている歌舞伎のレセプションに連れて行ってもらった。
今回は、市川海老蔵がメインの公演で「藤娘」「かさね」の2本立て。
舞台が終わってからのレセプションには、お父様、団十朗も参加した。

実は、 団十朗の大ファンのわたし。
こんなロンドンで、いやロンドンだから会えたのだ。
他人に割り込む隙を与えず、話はさせてもらうは、サインはもらうは、
写真も一緒に撮るなどファンとしては大満足な一日だった。

しかし、やはり父として、母として舞台に立つ、息子を見るのは、常に心配なのだろうなー。
という人間的な部分も見えた。

お母様が
「お客様の反応はどうでしたか?」
とずうずうしくもその場を離れない我々に聞くので、

「こちらの人は、感銘を表現するのが日本とちがうけど、最後に立ち上がってまで、
歓声と拍手をする人々を見てもかわりますが、大成功ですよ」

というと、ちょっと目のあたりがウルウルしていたように見えた。

梨園に住む。という人々を勝手に想像していただけに、
息子を心配する普通の母親と変わらないので、なんだか嬉しかった。

団十朗もとてもファンへのサービスが上手で、よくお話してくれた。
さすがだ!!


舞台には、花道も設けられ、狭い舞台をうまく使っていた。
「藤娘」は、オープニングのパッとした艶やかさと音楽と踊りが見物。
2つめの「かさね」は、クライマックスに迫力があり、観客も大変満足したようだった。

ちなみに歌舞伎の特徴『かけ声』、この公演のかけ声をやられている人は、日本人ではないそうだ。
このかけ声、実はタイミングが難しい。
これがはずれるとなんともカッコわるいし、役者も気分が乗らない。
だから、歌舞伎をかなり知っていないとかけられない。
日本の文化のひとつ、歌舞伎にこれほど精通している人が外国人だなんて、
頭が下がる思いだ。

実は、私も恥ずかしいが、ダーリンのお陰で歌舞伎を見始めた。
これが見始めるとハマって行くんだよねー。
難しいとか分かりにくいとか言われるけど、実は歌舞伎は江戸時代の大衆文化。
始めにストーリさえ、何となく分かっていればおもしろく見られる。
日本で観劇するより安いので、この期間にぜひ、見に行ってみは?
最終日は6月11日です。

僭越ながら演目と簡単な解説です。

「藤娘」
踊りの演目。衣装が数度変わること、海老蔵が女形として演じることが見所です。

「かさね」
恋人の与右衛門(市川海老蔵)を追いかけて木下川堤で追いついたかさね(市川亀治郎)は、一生懸命に恋心を訴えます。
川に流れてきたドクロとお塔婆。
これは、かさねの父のもので、与右衛門が殺害したとこがわかってしまいます。
父親の怨念がかさねに乗り移り、彼女の顔が醜く変貌。
そして、かさねをも殺害する与右衛門は、典型的な色男だが悪役さをたっぷりと演じています。
また、この場面を通して流れる清元の旋律が名曲だそうです。
クライマックスは、殺しの場面における橋上での数々の見せ所。迫力があります。
 

投稿者 lib : June 7, 2006 09:29 AM

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