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October 17, 2006

The naughtiest boy 2

mama.gif  自己主張が強くやんちゃな息子に日々振り回される日々だったが、とりあえずは有難い事に、身体の発育だけは何の心配もなかった。
近所のプレイグループで知り合った、年の近い子供を持つ日本人ママ達といつも遊んでもらっていたのだが、彼の運動神経を皆から褒められるのを、正直誇らしい気持ちでいたのも確かだ。

形勢が逆転してきたのは、息子が1歳になった頃だった。

息子より4ヶ月お姉さんのSちゃんが、言葉を話し始めた。
それも”I’m fine, thank you” とか、いきなり高度な文章だ。
「女の子は言葉が早いと言うし、すごいなあ。」
と、素直に感心した。

それから数ヶ月して、Kくんが簡単な単語を発し始めた。
Kくんは息子より2ヶ月お兄さんなので、
「この子もあと2ヶ月位したら話し出すのかな」
と楽しみに思った。

それから2ヶ月たっても、3ヶ月たっても、4ヶ月たっても、息子は相変わらず「ぶばぶば」と赤ちゃん言葉しか発しなかった。
とうとう2歳の誕生日を迎えたが、「マミー」とも言ってくれなかった。
そんな間にも、周りのお友達はどんどん語彙を増やしていった。
比べても仕方ないとは分かっていても、どこかで焦る気持ちがあった。

私がもっと意識的に言葉を教えるべきなのだろうかと、たまには家で落着いて絵本を読み聞かせようとしても、息子はあまり興味を持たず、相変わらず外に出て遊びたがった。
確かに彼が一番びのびする場所が公園だったし、私もそんな彼を見ているのが好きだった。
お気に入りの公園は家から少し離れていて、車も駐車できない場所だったが、片道30分の道のりをバギーを押し押し頑張って歩いた。

ある時、公園で走り回る彼を見ながら、ふと思った。

ああ、こうやって息子が外で体を動かすのが面白くて仕方無くて飛び回っている頃、SちゃんやKくんはお家でお母さんに絵本を読んでもらったり、お話をしてもらったりしていたのだろう。
重ねた時間の分だけ彼らは言葉を覚えたし、息子は皆より早く走れるようになった。
これが「個人差」ってものなんだ。

息子が始めて言葉を発したのも、やはり公園だった。

いつもの様に最後の一人になるまで遊び続け、抵抗する彼を無理やりバギーに押し込め、家路へ向かうべく歩き出した。
と、私たちの前を、一匹のリスが横切った。

それを指差して、息子が「りす」と言った。
突然のことに、耳を疑った。
「え?何て言ったの?あれの事?あれなあに?」

「りす」

夕暮れの公園で、私は不覚にも涙を流してしまった。
息子は2歳と2ヶ月になっていた。

先日4歳の誕生日を迎えた彼は、他の子に比べればまだ下手くそだが、言葉も随分話せるようになった。
少しは落着いて、家の中でも遊べるようにもなった。
ナーサリーもフルタイムになり、週末くらいしか公園に連れて行けなくなってしまったが、二人で過ごした公園通いの日々が宝物のように思い出される。

投稿者 lib : October 17, 2006 12:08 PM

コメント

とてもいいお話ですね。
感動しました。

私はまだ一人身なので、子供を持つ親の気持ちは十分に理解できかねますが、「個人差」という言葉がでてきた部分で、「おぉ、なるほど!」と思いました。

発想の転換をいつでもできる柔軟な思考を持ち続けたいですね。

投稿者 MU : October 17, 2006 01:55 PM

ステキなお話だね。
気持ちが良く伝わってきました。

周りの知り合いの子供とは、どうしても比較してしまって、気にしていないつもりでも、たまにフッと気になったりするものね。

私も「娘はちょうど1歳のお誕生日の日に歩きだしたのよ~」なんてネタを期待していましたが、そのお誕生日まであと3週間足らず。歩く気配は未だに全くありません(笑)。

投稿者 たまのママ : October 17, 2006 09:46 PM

コメントありがとうございます。

MUさん
ホント、親になると小さい事が気になるんですよねー。今の一番の心配事は、「ナーサリーのトイレで大をした場合、きちんと拭けるだろうか」です。(爆)

Pochiさん、じゃなくて、たまのママさん
まだ歩きませんか。と言う事は、親にとって最高に感動的なイベントがまだ残されてるって事ですね。楽しみにしていてください。

投稿者 子育てママケイコ : October 19, 2006 10:00 PM

拝読したわたくしも少しウルウルしてしまいました。

投稿者 yoko : October 24, 2006 12:32 AM

ありがとうございます。
この勢いで、「全英を」泣かせます。

投稿者 子育てママケイコ : October 24, 2006 09:17 PM

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