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February 08, 2007
社内研修
社内の研修でエクセル(中級)の1日コースに参加した。
ワードとか、パワーポイントなんかのコンピューターのコースの他に、時間管理術とか法令順守とかの一般的なビジネスコース、それから仕事に直接関係する専門的なものと豊富。
けっこう勉強になる。
日本人のクライアントの中にものすごくコンピューターができる人がいて、その人がときどき高度な仕掛けのついたエクセルの表を送ってきて、
(・・・・・?)という状況になることがある。
私はエクセルの入力はめったにしないのだが、日本語のものだと仕事上、関わりがある。
エクセルは一通りできるが、もう少し複雑なテクニックを習うことにする。
「おはよー」と講師がやってきた。
あ、この人、知ってる。
何年も前に別のコンピューターのコースで講師をしたおじさんだ。
人の顔を覚えられない私が、なぜ彼を覚えていたかというと、
「ものすごく強烈なくせのある労働者階級英語」を話すからだ。
東ロンドン、下町のブリックレーンあたりの「公用語」(最近はアジア系の人が多いから、ヒンズー語とかのほうが多数派かも・・・)
最近、これを聞いたのは「ペストコントロール」こと、「ネズミ捕りの専門家」のおじさんだ。(12月7日のブログ参照のこと)
正直、前回も苦労した。10年前の私なら、この手の英語は1%ぐらいしか聞き取れなかったと思う。地方なまりとも違う 「階級」あるいは 「特殊なグループ」なまりである。
これは外国人には厳しい英語だ。
「まろは京都の公家じゃ。はんなりと香をきくのが好き・・・」とか
「あちきは吉原のおいらん、桜太夫でありんす」とか、
「おいらは江戸っ子だい。宵越しの銭は持たねえよ、べらぼうめ!」
で始まる自己紹介を 「外国人向け」の 「日本語検定」の 「聴き取りテスト」に出されるようなものだ。
全身を耳にしてトレーニングに臨んだ。
「じゃ、ここで 『オーム・キー』を押して」
・・・オーム? 鳥の鸚鵡?
そんなキーはどこにあるのか、とモタモタしていると、
「お姉ちゃん、これだよ。 OME キー」
おじさん、それは 「ホーム」HOME キーです。
労働者階級英語は H が落ちるのだった。
「それから、Fフリーを押す」
・・・Fフリー? F free?
「ここ、ここ、お嬢ちゃん」
おじさんの指はF3を指し示す。
そのキーは Fスリー threeだってば。
労働者階級英語を話す人は TH が発音できないのだった。
あー、疲れた。講師のおじさんは 「コンピューターのキーの位置もろくにわからない外国人労働者」の私に親切だったけどね。
翌日、会社の同僚に
「おほほほ、これでエクセルもバッチリよ。これからは 『エクセルの魔女』とあたくしをお呼びなさい」と宣言したのだが、トレーニング中にとったメモは
「ここで同時にコントロールキーを押す」
・・・「何」と同時に?
「この後でF4から選ぶ」
・・・「何」の後で 「何」を選ぶんだっけ?
と、わけがわからない。
講師の英語の聞き取るのに必死で、メモがすっかりおろそかになっていたらしい。
トレーニングの内容は別冊子でもらったので、それで復習したが、
「パワーポイントのコースも行けば? 同じ講師だと思うよ」と同僚から意地悪を言われている。
投稿者 lib : February 8, 2007 09:56 AM