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February 13, 2007
ロンドンの雪
ロンドンに雪が降った。
大雪だ。朝起きてカーテンを開けると、一面の銀世界。
息子とキャーキャー言って喜んでいたが、幼稚園に送る時間になっても、大粒の雪がまだ降り続いていた。
幼稚園までは徒歩10分の距離だが、この雪の中じゃ歩いて行くのは大変だな・・・。息子はいつもはスクーターに乗って行くのだが、今日はスクーターも使えないし、歩くの嫌がるだろうな・・・。
車で送ろうかな、と思ったが、雪の中の運転は怖いし、どうせ停める場所もないだろうから、息子に長靴と手袋の完全装備をさせて、エイヤと家を出た。
寒いだの歩きたくないだの文句を言うかと思ったが、息子は雪の中をぴょんぴょん跳ねながら、とても嬉しそうだった。
新しい雪の上を歩くとキュッキュッと鳴る音や、溶けかかっている部分を踏むとべチャサクッとする感覚、私も久しぶりに思い出した。
そういえば子供の頃、大人にとっては大雪や台風は大変だっただろうけど、子供にとってはエキサイティングなイベントだった。そんな感覚すっかり忘れてた。
(たまに土いじりをする時にも、体の中の普段使っていない感覚が呼び起こされる様な気がするけど、この時も同じ感じ)
降り続く雪を気にする事も無く、息子は雪のボールを作ったり、フェンスに積もった雪を片手で落としてみたりして、なかなか前に進まない。
こんな天気だもの、幼稚園も少しくらいの遅刻は大目に見てくれるだろう。
急かさずに、息子の気が済むまで遊ばせながら向かう事にした。
結局普段の2倍の時間かかって幼稚園に到着した。
ずっと暖かい冬が続いていたが、やっぱり季節が「あるべき姿」なのはいいなあ、と思った。
お正月(イギリスではクリスマス)にもスーパーマーケットが開くようになって、便利になった分、その時期特有の空気を感じにくくなって久しいが、地球温暖化で気温まで暖かくなって、季節感がますます感じられなくなっている。
TVでは北極の様子もカリブの海の中も見ることができるようになったが、自分の肌で自然を感じる機会は減ってきているように思う。
私自身が「今の子供は自然に触れる機会が少なくて可哀相」と言われて育った世代なのに、今、自分の子供に同じ事を感じている。
息子が大人になった頃、やはり「今の子供は可哀相」と思うのだろうか。だとしたらちょっと怖い。
外が寒ければ暖かい家の中に入れて、雨が触れば濡れない様に車で移動して、と私もいつの間にか過保護ママになっていたのかな、とちょっぴり反省。
「自然」ていうのは、天気の良い日の公園や、ホリデー先のビーチばかりじゃないものな。
車を出さなくて良かった。
(息子を迎えに行く頃には雪はやんでいたが、幼稚園から配られたプリントに『今朝、スタッフに雪を投げつけた保護者がいました。子供の悪い見本なのでやめましょう。』と書いてあった。大人は、はしゃぎすぎに注意しましょう。)
投稿者 lib : February 13, 2007 11:01 AM