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February 15, 2007
ちょい詐欺事件 その1
日本では「オレオレ詐欺」が天文学的被害額になっているらしい。
イギリスでもときどき 「ちょい詐欺」を見かける。
毎週、金曜日になると会社に送られてくるファックスがあった。
「ショッピング・モニターになりませんか?」
「格安の旅行に興味はありませんか?」
「ミュージカルや映画を半額で観ませんか?」
とチラシ風のものである。
添付されたアンケート用紙をファックスで送り返すか、電話で質問に答えると、服やバッグ、旅行、観劇といったものが、半額とか割引されるという内容だ。
デザイナー・ブランド、ハイストリートのブティック、カリブ海のホテル、最新の映画やロングランのミュージカルの名前が列記されている。
ちょっと見ると、「マーケッティングの会社」が 「消費者動向」を調べているような感じ。
興味があれば、この番号に電話するか、ファックスを送り返してください、という。
で、一番に下に超小さな文字で「通話料は一分間で2ポンド50ペンス」と書いてあるのだ。
この番号につながると、あっという間に通話料が10ポンドなんてことになるのだろう。
ファックスに書いてある特典が本当にあるのかどうかは知らない。
無視していると、「このキャンペーンのファックスを受け取りたくない場合には、当方までお知らせください」というファックスが送られてきた。もちろん、その番号も一分間で2ポンド50ペンスだったが。
先日は「元気にしてる? オランダから帰ってきたよ」というメッセージが私の携帯に入っていた。なじみのない番号からだ。 「ドリンクしようよ」とか 「週末、暇?」なんてのも来た。イギリスとオランダを行き来している友人がいたのを思い出す。
最近、会っていないけど、彼かな?
「電話があったよ。名前はえーと・・・」
なんて状況でも、相手が女友達なら、
「電話した? してない? じゃ、xxさんかもね。そっちにかけてみるわ」
ということができるが、
男友達だと、
「ケビン、電話した? してない? じゃ、マイクかしら?」
「マイクって誰だよ?」
「え? 誰でもないわよ・・・」
みたいな状況を招きかねない。
ボスの携帯には「あなたにひそかに憧れている人がいます」というのが来て、彼はてっきり 「私」がいたずらをしかけているのだと思ったそうだ。
(10年間も働いている自分のアシスタントに対する信頼はいったいどこに?)
どうもこれは詐欺らしい。「誰だろう?」と思ってメッセージを送ったり、電話をかけてしまったりすると、数10ポンドの通話料がかかるという噂だ。
「文句があるなら言ってみろ」と脅すタイプとか 「どうして来ないの? ずっと待ってるのに」と心配させるタイプとか、いろいろなパターンがあるらしい。
道で配られていたスクラッチカードで 1000ポンドの「当たり」が出て、大喜び。
(たぶん、これは全部のカードが「当たり」になっているのだと思う)
数年前、オーペアがモジモジしながら、「ちょっと・・・」と聞く。
公衆電話から、「当たりが出たらかけてください」という番号に電話をしたらしい。
(オーペアがいたときは、うちの電話はプレミアレートの番号にはつながらないようにしてあった)
「次はああして下さい、それから、こうして下さい」と電話のボタン操作を指示する録音が延々と続き、何ポンドもの通話料を取られたが、「当たったので賞金をください」というところまでたどり着かないというのだ。
「これね、実は詐欺で・・・」と説明すると、がっかりしていた。
当時、チェコ、スロバキア、クロアチアあたりでは中級公務員の月給が200ポンド程度だったらしい。1000ポンドあったら、帰国しちゃおう、という気持ちもあっただろう。
オーペアの週給が50ポンドくらいだったから、たかが数ポンドの損失でもかわいそう。
このスクラッチカードを受け取ったうちのオーペア3人の中でひっかかったのは1人だった。 三分の一か、けっこう確率高いな。
投稿者 lib : February 15, 2007 02:01 PM