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April 05, 2007

ミュージカル

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久しぶりにミュージカルを観に行った。 WICKED という魔女の物語だ。

ミュージカルよりはオペラの方が好きだが、会社の催し物にオペラはない。
35ポンドのチケットで自己負担が15ポンド。いつもこの 「自己負担分」というところにうちの会社のセコさを見るのだが、ま、いいか、わりといい席だったし。

仕事を終えたのが5時半でシティから劇場のあるビクトリア駅まで行かなくてはならない。7時半開演というのはその前に食事ができるか、できないかの微妙な時刻である。確実性をモットーとする日本人の私はとりあえずビクトリアまで行ってから考えることにして、 
「まず、シティで一杯飲んでからね」という同僚と別行動をすることにした。

何をするにも、なぜ 「まず、一杯」なのか、よくわからないのだが、ふふふ、この日に笑ったのは私だ。 (いつものことだが)

サークルラインに乗ったら、信号のトラブルがあったらしく、トロトロ運転でやたらと時間がかかる。これだから、電車では読むものを準備するようにしているのだ。
そういえば、夏の間、
「地下鉄に乗る前に飲み物をご用意ください」
というアナウンスが流れていたな。いったい何時間閉じこめるつもりなのか?

いつもなら20分くらいのところ、1時間近くかかってやっとビクトリア駅にたどり着いた。もうレストランでちゃんとした食事をする時間はなさそうだ。
(ワインでも飲んでから行こうかな)と思っていたのに無理みたい。

しかたなく、駅構内の店で適当なものを買って食べることにする。 
「適当なもの」はマークス・アンド・スペンサーのドライ・ブルーベリー入りホワイトチョコレート。いくらなんでも 「適当の度」を越えているが、これが「プリ・シアター・ミール」になってしまった。地下鉄サークルラインは責任を取って欲しい。

さて、劇場だ。
「ロンドンの地下鉄の不確実性」を考慮せず、シティで飲んでから来るというボケた同僚たちは当然まだ来ていない。とある列の真ん中に私ひとりがポツンと座って待った。周りの席がどんどん埋まっていくのに、隔離された皇族みたいに誰もそばに座らない。
みんなちゃんと来るのだろうか。ちょっと寂しいんですけど。

同僚たちも開演直前になんとか間に合い、あせった顔で席についた。
この機会に 「とりあえず、まず、一杯飲んでから」行動する習慣を考え直すように提案しておきたい。

見渡すと満席で、小さな子供の姿も見える。でも、煙を吐くドラゴンとか巨大なマスクが動くので幼児には少し怖い場面もあるかも。

緑の顔に真っ赤なルージュを塗った黒装束の女に白い帽子と服のきれいな女が内緒話をしているポスターは駅のあちこちで見かけていた。「悪い魔女」と「良い魔女」の恋と友情の物語だ。悪い(とみんなから思われている)魔女役は顔を緑に塗って、ジム・キャリーの映画 「マスク」みたいな感じで登場。この女の子は人気があり、歌うたびに大喝采を受けていた。

昔のイギリスのTVコメディ Young onesをご存知の人は、あれに出ていた長髪ヒッピー男のニールがちょい役で出演しているのも笑える。

ロンドンの劇場はときどき有名人が出演して、その人目当ての観客を動員するようだ。
EQUUS ではハリー・ポッター役の男の子(現在 17歳)がヌードで出演ということで、劇場の周りにティーンエイジャーの女の子のファンが押し寄せたという記事を読んだ。

・・・ちょっと見たくないなあ、ダニエル・ラドクリフのヌード。

最近はオペラでもオールヌードのシーンがあって、
(ヌードになる必然性はあるのか・・・?)と思うし、観客も気が散って音楽に集中できないのではないかと心配する。まあ、これも最近のオペラ歌手が 「普通の体型」をしているからできることで、もし、パバロッティがヌードで・・・いや、話題を変えよう。想像しただけで背筋の産毛が逆立ってしまった。

このミュージカルは有名人が 「ヤングワンズのニール」というレベルなので、実力で勝負というところだな。

いままでにロンドンで観たのは 「オペラ座の怪人」「シカゴ」「リトル・ショップ・オブ・ホラー」「サタデー・ナイト・フィバー」「ロッキー・ホラー・ショー (一番のお気に入りだ。映画も好きだし)」あたりだが、「ウィキッド」も楽しめた。

投稿者 lib : April 5, 2007 07:27 AM

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