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June 19, 2007
バースデーパーティー
6月は息子の友達のバースデーが多く、3回御呼ばれした。
息子が生まれる前は「ベッカム夫妻が長男のバースデーパーティーにクラウンを呼んでお祝い」などという新聞の見出しを見て、「お金持ちだから派手にやるのね~」と思っていたが、実はイギリスでは割と普通にそういう事が行われていることが、子供を産んで分かった。
郊外に住んでいるママ友によると、学校に入ってからは毎週の様にバースデーパーティーが入るらしい。
パーティー好きなイギリス人だから子供のパーティーにも力が入るのか、ここ最近の傾向なのか知らないが、子供のパーティーに貸し切りできる施設なども多い。(親同士の見得合戦という噂もあり)
おもちゃ屋にはプレゼント用の、安くて大きく見栄えのするおもちゃ、カード、ラッピング類、パーティーグッズなどが所狭しと並んでいる。
友人の「お金持ちの友人」は、一人娘の誕生日にリムジンを借りてドライブ、夜はヘリコプターで夜景をみせたとか・・・・娘にプロポーズでもするんかい?
というわけで、地味パーティーだろうが派手パーティーだろうが、子供を持つ親にとって「バースデーパーティー」の開催は必須、何気にプレッシャーを感じるイベントでもある。
我が家では、息子の4歳の誕生日までは、親しい友達を呼んで自宅で行っていた。
しかし年々招待する人数も増えるし、子供は大きくワイルドになるしで、今年からはどこか場所を借りなければならないだろう。
6月の第一週、Sちゃんのお誕生会は公園で行われた、ピクニック・バースデー。
夏生まれの子は、この手があるからいい。
お金もかからず、子供も走り回れ、大人もそれなりに楽しめる。
イギリス人のお母さん(仮名キャシー)と話しをすると、
「この公園の木の遊具、20年前と変わってないわ。私も4歳の頃よくここで遊んだのよ・・・」
という。
一同、瞬時に彼女の年齢を計算し、つかの間の静寂が広がる。
この様に、普段話さない人と会話ができるのもバースデーパーティーの醍醐味である。
第二週は学校の友達、K君の誕生日だった。
近くのスポーツ・センターの中にあるソフトプレイルームを借り切ってのパーティーだった。
これは適当にスナック、飲み物、ケーキを用意すればいいくらいなので楽だ。
招待された子の親は、子供を連れてきて、パーティーが終了する時間に迎えに来る人が多くて、これも都合がよいだろう。
ただ会場に残っていた親は「もう飽き飽き・・・・」という表情でひらすら時間が過ぎるのを待っている風で、興奮する子供達と倦怠感漂う親の表情の落差がとてもシュールだった。
第三週はC君のパーティー。
これはC君宅で行われた。
主催者側は大変だが、やはりホームパーティーは落着けて楽しい。
ふと見ると、息子が年下の男の子に幼稚園で習った手遊び歌を教えていて、息子の新たな一面を発見できたようだった。
と言うわけで、どこの子供も「お姫様、王子様」な今日この頃だが、この子達が大人になった頃、社会がどうなるんだろうとちょっと心配でもある。
「お姫様のように育てられた女」と「王子様のように育てられた男」の結婚生活ははたして成立するのか。
「王子様のように育てられた上司」の下で、「お姫様のように育てられた部下」が働く職場ではたして円滑な意思疎通ができるのか。
なんだかちょっと不安。(そして親はいつまでシモベでいればいいのか。その前に、何歳までバースデーパーティーは続くんだ。)
投稿者 lib : June 19, 2007 02:28 PM
コメント
「王子様のように育てられた上司」の下で、「お姫様のように育てられた部下」として働いている私です。調子がいいと 「舞踊会のような華やかな雰囲気」の職場ですが、いちど意見が食い違うと、 「お前のかーちゃん、でーべーそ」的なレベルの低い 「子供のけんか」状態になります。私に言い負かされて、駄々っ子のように、その辺の書類をびりびり破るイギリス人のボスは見ものです。 「宮殿育ち」の二人ですが、社内のパワーゲームは 「庶民」と一緒ですのよ。おほほほ。
投稿者 十貴川 洋子 : June 22, 2007 01:28 PM
いつも読ませていただいています。
誕生日にについては、この国は異常だと思います。
となりの奥さんと話をしましたが、彼女はわりとそういうのは好きじゃなさそうな感じの方なのに、やっぱりエンターテイナーを呼んだりしたそうですよ。教会のホールを貸し切って。エンターテイナーなんて、日本じゃありえませんよね。
今から結構これからの誕生日が憂鬱です。今まだ1歳なんですけれど。。。
これからも楽しく読ませていただきます。参考にさせていただいています。
コルチェスター在住。Hiroe
投稿者 Hiroe : June 22, 2007 08:21 PM
洋子さん
なるほど。次世代の話ではなく、シティあたりではすでに現実化していたのですね。駆け引きのプロの様なシティワーカーでも、最後は「お前のかーちゃんでべそ」ですか。
だとすれば、来るべき「国民総ロイヤリティー」時代に備え、息子には咄嗟に的確な切り返しが出来るような機転をトレーニングする必要がありそうです。とりあえず、「お前のかーちゃん赤でべそ」位が適当でしょうか。
私の子育ての方向、間違っていませんよね?
投稿者 子育てママ : June 26, 2007 11:35 AM
コルチェスター在住 Hiroeさん
コルチェスターがどこにあるのか分からない私ですが、誕生会事情はロンドンと変わらないご様子、ご心労お察し申し上げます。
親としては、どうも振り回されてばかりいるのも癪に障るので、バースデーマーケットのビジネスの可能性について考えてみました。とりあえず風船プードルを作る技術は習得しましたので、時給15ポンドくらいで雇ってもらえるかもしれません。え?発想が小さい?ならばフェイスペインティングもできるようになれば、20ポンドくらいに上がるかも・・・
投稿者 子育てママ : June 26, 2007 11:46 AM